あらすじ
第二十一話は、白岳、葉兮、蒼歧の三人を中心に展開します。白岳は葉兮に自分の死の悲しみを忘れさせようと、彼女に失憶薬を飲ませ、眠りに落ちた彼女を傍らに、婚礼を挙げ、共に最期を迎える幻想に浸ります。目覚めた葉兮は蒼歧と共に血痕を拭い取り、白岳を玉棺に納めます。そして、霊術を用いて棺の銘文を書き換え、白岳のことを忘れないようにと、彼の肩に噛み付いた後、玉棺を封印しました。ところが、突然玉棺は炸裂し、三人を巻き込んで姿を消してしまいます。皆が捜索する中、ようやく三人を発見しますが、葉兮は既に記憶を失っていました。
蘇生した白岳は、呪いを解くには愛する者と合葬するしかないことを悟り、蒼歧と共に葉兮を探す決意を固めます。白岳は葉兮が一人で西域へ向かったのではないかと考え、実際、葉兮は西域で書生と出会い、街角の踊りを眺めていました。夜、川辺で物思いに耽る葉兮を見つけ、白岳は瓜灯を手に現れ、過去の思い出を呼び覚まそうとしますが、葉兮は彼の言葉を信じようとしません。
ネタバレ
禁地にて、白岳は葉兮に失憶薬を飲ませたことを明かす。愛する者を失う苦しみを味わわせたくない一心だった。白岳は玉笛で子守唄を吹き、葉兮は彼の腕の中で眠りに落ちる。白岳は葉兮との結婚式で息絶える幻想を見る。
目覚めた葉兮は蒼歧の血痕を拭い、民のために生きるよう諭す。そして、白岳を玉棺に納め、霊術で棺の内側に「心悦君兮君有知」と刻む。自らも棺に入り、白岳を忘れないように彼の肩に噛みつき、最後に霊術で玉棺を封印する。
目を覚ました蒼歧は封印された玉棺を見つけ、葉兮の名を叫びながら動かそうとするが、玉棺は突如炸裂し、蒼歧ごと姿を消す。石門が開き、三人の姿が見えないことに気づいた灰叔は、まだ長留山にいると推測。蕭山率いる黒甲軍、灰叔、林瀟瀟、楚曜はそれぞれ捜索を開始する。
翌日、三人は山中の草原で発見されるが、葉兮は記憶を失っていた。傍らの二人を確認した後、彼女は立ち去る。夜、白岳は目覚め、肩の噛み跡に気づき、呪いを解くには愛する者と合葬されることだと悟る。蒼歧も起こし、二人は葉兮を探す方法に頭を悩ませる。白岳は先に葉兮を見つけた方が、もう一方は諦めることを提案し、蒼歧は同意。白岳は彼を穀に送り届ける。
山中で葉兮は夫婦に出会い、妖女葉兮に顔が価ていると言われる。町には彼女の価顔絵が出回っていることを知り、婦人は役人から身を隠すよう忠告。葉兮は西域への道を尋ね、去っていく。
茶屋で白岳は葉兮が西域に向かった可能性が高いと考え、楚曜たちの協力を断り、単身で葉兮を探しに出発する。
西域で葉兮は街頭での踊りを眺めていると、一人の書生が踊りについて解説する。葉兮はその書生の博識さに感嘆する。そこに白岳が現れ、どの男が気に入ったのかと尋ねる。書生が去った後、白岳は葉兮の手を掴むが、葉兮は書生に感心しただけだと説明。白岳は自分が葉兮の夫だと名乗るが、葉兮は信じず、赤い服が目に障ると言って立ち去る。
夜、葉兮は川辺に座り、瓜灯を眺めながら物思いにふける。火の傍らの男が、これは中原の伝統だと教える。葉兮が考え込んでいると、白岳が瓜灯を持って現れる。
第21話の感想
第21話は、切なさと希望が入り混じる、まさにジェットコースターのような展開でした。白岳の自己犠牲的な愛は胸を締め付けられます。葉兮を苦しみから救うために失憶薬を飲ませ、自ら死を選ぶ…彼の深い愛が痛いほど伝わってきました。そして、記憶を失ってもなお、白岳を忘れまいと肩に噛みつく葉兮の行動には、彼女の強い愛情を感じ、涙が止まりませんでした。
玉棺の爆発シーンは衝撃的でしたね。蒼歧も巻き込まれ、一体何が起こったのか、彼らの運命はどうなるのか、と不安でいっぱいです。三人が草原で発見されたものの、葉兮は記憶を失っているという状況は、今後の展開をより一層複雑にしています。
失意の白岳と蒼歧が、葉兮を探すために協力し合う場面は、二人の友情とライバル関係が絶妙に描かれていて印象的でした。どちらが先に葉兮を見つけるのか、そして記憶を取り戻した葉兮は誰を選ぶのか…今後のラブストーリーの行方も気になります。
つづく