あらすじ
第二十二話は、葉兮と白岳の想いが進展する物語です。
当初、葉兮は白岳の深い愛情に疑いを抱いていましたが、幾多の出来事を経て、二人の過去の記憶が徐々に蘇り、ついに互いの気持ちを確認し合います。
そんな中、書生が現れ、チンピラに絡まれているところを葉兮が助けます。葉兮を助ける白岳が突然負傷し、葉兮が彼の世話をしているうちに、共有する記憶を通して二人の絆はさらに深まります。
一方、蒼岐は白岳から贈り物を受け、かつての愛を失ったことを嘆きながらも、天下泰平を守ると誓います。
そして最後に、楓華谷で、白岳と葉兮の仲はさらに深まり、葉兮の妊娠が発覚し、二人はより一層お互いを大切に思うのでした。
ネタバレ
西域を舞台に、葉兮は白岳が自分の願いを知っていることに疑問を抱く。白岳は、彼女が過去を忘れても、二人の間の思い出は全て覚えていると告げ、愛情を伝える。しかし、葉兮は白岳の言葉を信じず、女たらしの悪い男だと決めつけ、彼の元を去る。
宿に戻った葉兮は、昼間に出会った書生と再会する。彼がチンピラに襲われそうになったことを知り、共に旅をすることを提案する。二人が宿の部屋前で言い争っていると、白岳が現れる。葉兮と書生が部屋に入ると、蕭山率いる黒甲軍が宿を包囲する。白岳は蒼歧の容態が回復し、都に帰ることを伝え、蕭山に蒼歧への贈り物を託す。蕭山は贈り物を受け取り、黒甲軍と共に去る。
部屋の中で、葉兮は書生の肩にある痣を見て、彼が探し人ではないと信じられない様子。外で騒ぎが起こり、先ほどのチンピラだと分かると、葉兮は書生に償うため、彼らを懲らしめようとする。葉兮が部屋を出ると、白岳は彼女の後をぴったりと追う。チンピラたちは白岳が書生よりも美しいのを見て、彼に手を出すが、葉兮が先に攻撃し、チンピラたちは逃げ出す。その時、白岳は突然胸を押さえ、血を吐く。邪気に侵されたと言う白岳を、葉兮は仕方なく部屋に連れて帰る。
部屋の中で、葉兮が去ろうとすると、白岳は彼女を引き止め、自分の肩にある印を見せる。まだ疑う葉兮に、白岳は彼女が自分の腕を三回噛んだ過去の出来事を語る。葉兮は自分の腕の噛み跡を見て、ついに二人の間の過去を思い出す。
翌日、白岳は葉兮に、親友の林瀟瀟が結婚を祝う宴を待っていると伝える。葉兮は白岳のことしか覚えていないことに悩むが、いつか他の人のことも思い出せると信じ、白岳も同意する。二人は互いに愛を語り合い、抱擁する。
一方、蕭山は白岳から贈られた中国結びを蒼歧に渡し、未練を断ち切り、天下のために自身を大切にするよう伝える。蒼歧は自分の望みが全て葉わないと嘆くが、白岳は彼に人々を愛してほしいと願っている。蕭山は葉兮も人々の中にいることを伝え、蒼歧の無事を祈る。蒼歧は楓華穀と白岳の世話に感謝しながらも、自分の世界にはもはや真愛はないと嘆く。
雨宿りをする白岳と葉兮。白岳は葉兮の赤い髪紐を外し、自ら新しい髪飾りを結ぶ。蒼歧は山の上から二人を見つめている。蒼歧が嫉妬していることを察した葉兮は、白岳にキスをする。蒼歧は中国結びを握りしめ、彼女が望む世の中の平和を守ると誓う。祈りを捧げた後、蕭山は白岳が蒼歧のために用意した薬材と食材が届いたことを報告する。蒼歧は宮殿にある夜明珠を楓華穀に送るよう命じる。
楓華穀で、白岳は葉兮の部屋の前を行ったり来たりしている。灰叔が現れ、白岳は喧嘩の理由を話す。灰叔が謝罪を提案すると、葉兮は部屋の扉を開け、たくさんの荊棘が必要だと言う。白岳は葉兮を部屋に連れて行き、何でも彼女の言うとおりにすると言う。葉兮は白岳と三つの約束事を決め、白岳は全て承諾する。しかし、彼が薬を飲ませようとした時、葉兮は吐き気を催す。白岳は彼女の脈を取り、妊娠していることを告げる。今度は白岳が葉兮と三つの約束事を交わし、二人は深く抱き合う。
白岳は機で本を読みながら、子供を薬草のように育て、自然に成長させると言う。葉兮は彼が読んでいる本が「産後編」であることに気づき、彼の不安を察する。白岳は葉兮が植えた人参の種が全て芽を出したことを伝え、葉兮は喜ぶ。白岳は葉兮に自作の木の簪を挿し、優しく食べたい物を尋ねる。
第22話の感想
「純真ロマンス~最強の花嫁~」最終回、第22話は、様々な感情が交錯する感動的な結末を迎えた。葉兮と白岳の愛が、記憶喪失という試練を乗り越え、再び結ばれるシーンは、まさに胸が締め付けられるようだった。白岳の一途な想いと、葉兮が記憶を取り戻す瞬間の表情は、二人の絆の深さを改めて感じさせ、視聴者の涙を誘っただろう。
一方、蒼歧の切ない心情も印象的だった。愛する葉兮の幸せを願いながらも、自分の想いを断ち切らなければならない苦悩は、見ている側も胸が痛んだ。彼が最後に中国結びを握りしめ、天下の平和を祈る姿は、彼の深い愛情と責任感を表していた。
また、二人の恋路を陰ながら見守り、支えてきた蕭山の存在も忘れてはならない。彼は白岳と蒼歧の橋渡し役として、物語に深みを与えていた。特に、蒼歧に白岳の贈り物と想いを伝えるシーンは、彼の誠実な人柄が際立っていた。
最終回は、単なるハッピーエンドではなく、それぞれのキャラクターの成長と葛藤、そして未来への希望が描かれており、非常に満足度の高い内容だった。記憶、愛、友情、そして責任。様々なテーマが絡み合い、感動的なラストシーンへと繋がっていく構成は見事だったと言える。忘れられない最終回となった。