あらすじ
青雲門の七脈会武の後、曽叔常は勝ち残った四人の弟子に九儀鼎に秘められた神功を授けました。その中で張小凡は幾多の苦難を乗り越え、体内で衝突していた法術を融合させることに成功しました。伝功後、曽叔常は蕭逸才の顔色がおかしいことに気づきます。実は蕭逸才は鬼王 宗の内応であり、獣神之血を飲んだことで異変が現れ始めていたのです。
一方その頃、張小凡は仲間たちから謝罪を受け、林驚羽と共に怪しい黒影を発見します。そして、それは獣神之血の影響を受けた蕭逸才であることが判明しました。
この事件の後、張小凡は曾書書と共に空桑山へ魔教の情報を求めて向かうことを決意します。その道中、彼らは自らを鬼先生と名乗る謎の人物に出会います。鬼先生は張小凡の足の傷を治し、二人に渝都への道を示しました。
この旅は、蕭逸才の秘密を暴くだけでなく、張小凡の心の葛藤と成長、そして師姉である田霊児の幸せのために彼が払った犠牲をも描き出しています。
ネタバレ
青雲門七脈会武の後、曽叔常は約束通り九儀鼎を使い、優勝した四弟子に神功を伝授した。それぞれの修行の特徴に合わせて、曾書書は霊獣を降伏させる青木法呪を、林驚羽と陸雪琪も無事に功を受け継いだ。張小凡は最初は仮応がなかったが、曽叔常が再度術を使うと、体内で対立していた青雲門の法術と大梵般若が融合し始めた。曽叔常は四人によく鍛錬するよう言い聞かせ、蕭逸才と共に九儀鼎を安置しに行った。
その後、曽叔常は蕭逸才の顔色が悪いのに気づき、休むように促した。実は蕭逸才は鬼王 宗の潜入者で、鬼王 に無理やり獣神之血を飲まされ、満月の夜には嗜血の怪物に変貌してしまうのだ。すでに彼の体には変化が現れ始めていた。
曾書書と林驚羽は張小凡に謝罪し、あの謎の棒の件に触れた。曾書書は林驚羽に、功法に正邪はなく、大切なのは人の心だと説いた。三人は薬酒を酌み交わした。張小凡は林驚羽との会話で、比武中に心魔を見たこと、そして草廟村の惨劇に隠された何かを感じていることを話した。
二人は黒い影が走り去るのを見かけ、林驚羽は師に知らせた後、共に追跡を開始した。突如、人面獣身の黒い影が現れ、林驚羽を襲った。張小凡は助けに入り、功力が上がったことを実感しながら敵を撃退した。蒼松道長が駆けつけたが、黒装束の男は逃走した。蒼松は張小凡に林驚羽を連れ帰るよう指示し、自身は追跡を続けた。蒼松は煉血堂の過去を知る人物と遭遇し、鬼王 宗主が彼を訪ねてくると告げられ、その人物は去っていった。
蒼松は戻ると、張小凡と林驚羽に黒装束の男を重傷にしたと言い、騒ぎ立てるなと釘を刺した。張小凡は兄弟子たちと修行中、田霊児が清涼珠を手にぼんやりしているのを見かける。田霊児は師匠が彼女と斉昊の関係を認めないことに腹を立てていた。張小凡は田不易を説得し、ついに田不易は二人の結婚を許した。知らせを聞いた田霊児は張小凡に感謝した。
この一件で張小凡は少し落ち込んでいた。曾書書は彼を慰め、空桑山へ魔教の情報を調べに行こうと提案した。曾書書は張小凡の黒い棒を取り出した。戒律堂ではこの棒の持ち主が分からず、張小凡に返されたのだ。張小凡は師匠に下山修行の許可を求め、田不易は門規に従い許可を与え、門の教えを忘れるなと言い聞かせた。
出発の日、皆が見送る中、張小凡と曾書書は魯班鳶に乗り出発した。途中、事故に遭い、張小凡は足を負傷した。二人は廃屋で狗爺たちに遭遇し、仕掛けを使って追い払った。その後、鬼先生と名乗る、顔に傷があり仮面をつけた医者に会う。鬼先生は張小凡の足を治し、渝都への道を教えた。二人が去ると、背後の扉はひとりでに閉まった。
第10話の感想
第10話は、張小凡の成長と変化、そして新たな冒険の始まりが描かれた重要なエピソードでした。七脈会武での勝利を経て、彼は九儀鼎から強力な功力を得ますが、同時に自身の内なる葛藤にも向き合わなければなりません。心魔の存在や草廟村の事件の真相への疑念など、彼の心は重圧に晒されています。
そんな中、林驚羽との友情や田霊児との交流は、彼の心に温かい光を灯します。特に、田霊児と斉昊の恋を応援する姿は、彼の優しさと思いやりの深さを改めて感じさせます。しかし、その優しさゆえに、彼は田霊児への淡い想いを胸に秘め、切ない表情を見せる場面も。青春のほろ苦さが胸を締め付けます。
つづく