あらすじ
第19話は、張小凡一行と顔烈との争い、そして渝都の民にかけられた蠱毒を解くための彼らの奮闘を描いています。
曾書書たちは鬼先生の指導の下、蠱毒を解く方法を見つけ出し、天書が万蝠古窟に隠されている可能性があることを知ります。秦無炎は老城主に天書の秘密を問い詰める一方、張小凡たちは毒に侵された民を救い、秦無炎を阻止しようと奔走します。
幾多の困難を乗り越え、張小凡と仲間たちは蠱毒を解くことに成功しますが、秦無炎は万蝠古窟へと逃げ込んでしまいます。
最後に、地宮に眠る危険な法宝が世に災いをもたらすのを防ぐため、一行は碧瑤と共に万蝠古窟へ入ることを決意し、未知の挑戦に立ち向かう覚悟を決めます。地宮への道中、一行は血蝙蝠の襲撃を受け、行く手に待ち受ける危険を予感させます。
ネタバレ
曾書書たちは顔烈の圧力に屈せず城主府を後にした。外で待っていた狗爺に連れられ、義荘で碧瑤と鬼先生に合流する。曾書書は、街の人々が蠱毒に侵されていることを鬼先生に相談する。鬼先生は、天音閣から盗まれた炎霞金光炉が使われており、解毒にもそれが必要だと語る。
張小凡は、正魔両派が渝都城に集結しているのは万蝠古窟と関係があると推測し、鬼王 宗との共闘を提案する。碧瑤は、万蝠古窟には宝物が眠る地宮があるが、罠が多く顔烈さえも見つけられないと説明する。林驚羽は古窟が渝都城内にあると睨み、鬼先生は顔烈を試すため陽動作戦を計画する。
翌日、張小凡たちは燒火棍の妖力で洞窟を探査し、まずは顔烈を倒してから鬼王 宗に対処しようと動き出す。陸雪琪は曾書書に鬼先生との取引内容を尋ね、城主の座を譲る代わりに渝都城と空桑山の秘密を聞き出そうとしていることを知る。
一方、顔烈は老城主を拷問し、天書が万蝠古窟に隠されているかを探っていた。老城主は口を割らないが、秦無炎は正体を明かし、術で追い詰める。ついに老城主は入口の位置を吐露する。その時、鬼王 宗と合歡派が渝都城に攻め込み、大混乱となる。碧瑤は顔烈が秦無炎だと気付くが、鬼先生は張小凡が滴血洞を見つけるまで静観するように指示する。
張小凡たちは密道から城主府に侵入し、曾書書は老城主を薬で眠らせる。市中では、碧瑤が秦無炎に襲われた金瓶児を助ける。ある城兵士が金光炉を取り出すが、法相に奪われてしまう。小環は老城主が発狂したと秦無炎に伝え、城主府に戻った秦無炎は曾書書に捕らえられる。
林驚羽は青雲の秘術で妖火を払い、張小凡と共に術で血蠱を破り、人々の蠱毒を解く。戦闘は終結する。曾書書は秦無炎に解毒薬を要求するが、蠱母は師匠の毒神が持っており、老城主も瀕死なので解毒薬は無いと告げられる。陸雪琪は神剣御雷真訣で秦無炎を拷問し、李洵の居場所を問いただす。秦無炎は李洵の元に案内すると見せかけ、陸雪琪が李洵を確認した隙に呪文を唱え、毒に侵された李洵を操り陸雪琪を襲わせ、逃走する。
秦無炎は逃走中に碧瑤と狗爺に阻まれるが、狗爺が誤って縄を切ってしまい再び逃亡、林驚羽たちに追いつめられるも密道に飛び込み、万蝠古窟の封印を解き姿を消す。古窟内で血蝙蝠に遭遇するも、冷静に地宮の奥へと進み、入口を封じる。
目を覚ました老城主は、黒心老人が渝都城に地宮を築いた後、教内の争いで殉情したと説明する。邪気が世に蔓延するのを防ぐため、地宮は封印され、歴代城主が秘密を守ってきたという。秦無炎が地宮を開けたことで、老城主は災いが再び起こることを恐れ、彼を捕らえようとする。青雲門の弟子たちは調査に乗り出すが、陸雪琪は碧瑤が魔教の人間であることを理由に地宮への同行を拒む。鬼先生は碧瑤が仕掛けを解く術に長けていると説明し、張小凡は碧瑤の同行を許可する。
曾書書は李洵に城主の職務を任せ、一行は密道に入る。碧瑤は皆に自分の指示に従うよう警告する。異臭と白骨に気付き、血蝙蝠の存在を察知した一行は入口を塞ぎ、奥へと進む。驚いた血蝙蝠が襲いかかり、曾書書は宝鏡で防ぐが、すぐに奪われてしまう。
第19話の感想
第19話は、渝都城を舞台に繰り広げられる激しい攻防戦と、謎に包まれた万蝠古窟の登場で、物語が大きく動き出すスリリングな展開でした。正魔両派の思惑が交錯し、それぞれの目的のために闇躍する様子が手に汗握る緊張感を生み出しています。
特に印象的なのは、秦無炎の狡猾さと冷酷さです。老城主を拷問し、情報を得るや否や見捨てる非情さは、彼の底知れぬ恐ろしさを改めて感じさせます。また、窮地に陥っても冷静さを失わず、巧みに危機を脱する機転の良さも、彼をただの悪役ではない魅力的なキャラクターにしています。
つづく