あらすじ
第22話は、大晦日の唐千月と仲間たちの心温まる交流を描いています。 唐千月は目を覚ますと、客を迎える準備を始めます。一方、寶珠と凌長燼は寝坊してしまい、慌てて支度をして約束の場所へ向かいます。唐千月は、皆の味の好みが違うことに悩みますが、凌長風の助けを借りて麻婆豆腐を作ることに決めます。凌長燼兄弟は一緒にトマトと卵の炒め物に挑戦しますが、結局失敗に終わります。それでも、皆で楽しくトランプをすることにします。
太尉は家で一人寂しく過ごしていました。口では子供たちに呼ばれても気にしないと強がっていましたが、実際は彼らの屋敷へ向かっていました。そして、凌長風に誘われ、一緒に新年を祝うことになります。最初は賑やかな雰囲気になじめませんでしたが、唐千月と寶珠の温かい歓迎、特に思思と遊んだことで、太尉は徐々に家族の温かさを感じ始め、笑顔で子や孫に囲まれる喜びを味わいます。物語は、一家団欒で賑やかに年越しのごちそうを食べ、国の平和と家族の末永い幸せを願う美しい場面で幕を閉じます。
ネタバレ
唐千月は目を覚ますと、既に日が昇っていることに気づき、急いで身支度を整えた。思思が部屋に入ってくると、長風も続いて現れ、寶珠と同じくらい元気な思思に呆れていた。千月は、優しく可愛らしい寶珠を思い浮かべながら、それも良いことだと微笑んだ。
昆清は、凌長燼と寶珠がまだ起きてこないことを心配し、ドアに耳を当てて様子を伺っていた。それを見た和喜は、二人に何も問題はないと言い、昆清を追い払おうとする。昆清は去りながらも何度も振り返り、心配そうな様子を見せる。そんな昆清に、和喜は少し感動しつつも可笑しくなり、結婚もしていない若造が余計な心配をするなとたしなめた。ベッドで気持ち良さそうに眠る寶珠に、長燼は千月邸へ行く予定を思い出させる。寶珠は今日が除夕であることに気づき、慌てて起き上がると長燼に抱きつき甘えた。長燼は優しく寶珠を抱きしめ、鏡台へと連れて行った。
千月は魚を1匹しか用意していなかったが、思思は清蒸、寶珠は紅焼、長燼は麻辣が好きで、どの味付けにすれば良いか悩んでいた。長風は千月が麻椒が好きだと知っていたので、麻椒味にしようと提案する。千月は長風の心遣いに幸せを感じた。長燼が千月邸に著くと、すぐに長風に厨房へ連れて行かれ、一緒に西紅柿炒蛋を作ることになった。卵を先に入れるべきか、トマトを先に入れるべきかで二人は言い争い、結局どちらも上手く作れず、寶珠と千月と麻雀をすることにした。
太尉は一人で家に居り、寂しさを感じていた。長風と長燼という二人の息子が自分を誘わないことを口では非難しながらも、足は自然と彼らの家へと向かっていた。長風は太尉が来たことを知り、一緒に過ごすように誘いに出た。太尉は、長燼に誘われたのだと強がって言うが、長燼がそこにいるのを見て、面目を失ってしまう。千月と寶珠は太尉の腕を取り、一緒に過ごそうと誘った。太尉の望み通りになったものの、皆が麻雀やお酒に興じている中、馴染めずに一人浮いていた太尉は、思思のところへ向かう。しかし、思思は桑祁と剣の稽古に夢中で、太尉と独楽遊びをする気はなかった。太尉はさらに落胆した。
ついに年夜飯が完成し、皆で食卓を囲んだ。長風と千月は、国泰民安、歳月長久、そして皆が愛する人と末永く一緒にいられることを願った。今夜は太尉の笑顔が多く見られた。思思を追いかけ回し、子や孫に囲まれる喜びを味わい、満面の笑みを浮かべていた。
第22話の感想
「風月変~幸せを願う蝶の恋人たち~」の最終回、第22話は、温かく幸せな雰囲気に包まれた、まさに最終回にふさわしいエピソードでした。登場人物たちのこれまでの苦労や葛藤を乗り越え、穏やかな日常の中で愛する人たちと過ごす姿は、見ているこちらまで幸せな気持ちにさせてくれました。
特に印象的だったのは、唐千月と凌長風をはじめとするカップルたちの、自然体で愛情あふれるやりとりです。些細なことで言い争ったり、互いを思いやる優しさに触れたり、まさに理想的な夫婦の姿が描かれていました。また、これまで厳格な父親として描かれてきた太尉が、子供や孫に囲まれて心から楽しそうな笑顔を見せるシーンは、胸を打つものがありました。頑固だった彼が、家族の温かさに触れ、変わっていく様子は、このドラマ全体のテーマの一つである「変化」を象徴しているようにも感じられます。
コミカルなシーンも随所に散りばめられており、最後まで飽きさせない展開でした。凌長風と凌長燼の西紅柿炒蛋のくだりは、兄弟の仲の良さが伝わってきて微笑ましく、太尉が思思と桑祁に相手にされず寂しがる様子も、どこか憎めない可愛らしさがありました。