あらすじ
第6話は、唐千月と凌長風の心温まるコミカルなやり取りを描いています。唐千月は凌長風にお金をもらって買い物をしますが、結局そのお金で貧しい人々に靴を買い、小さな女の子と子犬に自ら靴を履かせてあげます。この光景を陰から見ていた凌長風は、温かい気持ちと同時に可笑しさも感じます。
一方、凌長風が一日中笑顔でいることに唐千月は疑問を抱き、その理由を聞きますが、理解できない様子。司姑娘と晏公子の微妙な関係性は、孔明灯を飛ばすシーンで表現されています。
また、唐千月は凌長風の助けを借りて文字を学び始め、新しい世界への扉を開きます。物語を読むことで、凌長風との間に様々な面白い出来事が起こり、ふとした瞬間に二人の間に曖昧な空気が流れることも。
そして、唐千月は凌長風の好みに合わせようと、自分の言動を変えようと努力します。しかし、凌長風の結婚が間近に迫っているという話になると、二人の間に微妙な距離感が生まれてしまいます。
ネタバレ
ある日、唐千月は凌長風に買い物のためお金をねだる。凌長風は快く財布の半分を渡すが、唐千月は足りないと駄々をこね、結局全部のお金を手に入れる。唐千月はたくさんの靴を買い、裸足の貧しい人々に分け与え、小さな女の子に自ら靴を履かせてあげる。物陰からそれを見ていた凌長風は、温かい笑みを浮かべる。しかし、ふと目を離した隙に唐千月がいなくなってしまう。慌てて探すと、人裏離れた場所で小犬に靴を履かせている唐千月を発見し、思わず吹き出してしまう。唐千月は訳が分からず不思議そうな顔をする。
その日一日中、凌長風は笑いっぱなしだった。理由が分からない唐千月は問いただすと、凌長風は犬に靴を履かせる様子を思い出し、また笑ってしまう。「犬に靴は不要だろう」と指摘する。
一方、司姑娘と晏公子は夫婦となり、孔明灯を飛ばす。灯にはそれぞれ本心を書き記すものの、互いに警戒し、こっそりと短刀を握りしめている。唐千月も孔明灯を飛ばしたがるが、字が書けないため凌長風に助けを求める。凌長風を見つけた二人は、一旦引き上げることにし、短刀をしまう。それを見た凌長風も、半分抜いていた剣を鞘に収める。
凌長風は唐千月に字を教え始めることにする。まずは名前から。唐千月は飴が好きなので、姓は「唐」を使うことに。そして「千」という字は簡単なので、唐千月自身が選び、「千歳」という名前にしたいと言うが、それは禁句。そこで凌長風は「風月相和」の故事を思い出し、「千月」という今の名前を授ける。唐千月は覚えが早く、すぐに物語を読めるようになる。読書は彼女にとって世界を知る扉となり、一度に何冊も買い込むようになる。ある日、唐千月は夢中で物語を読み、くすくすと笑う。凌長風が何を読んでいるのか尋ねると、唐千月は内容を読み聞かせる。しかし、それは艶っぽい物語だったため、凌長風は慌てて本を取り上げる。唐千月は結末が気になり、凌長風に飛びついて本を取り返そうとするが、届かない。勢いあまって凌長風の首に軽く噛みついてしまう。凌長風は不思議な感覚に襲われ、唐千月も自分の行動に気づき、慌てて逃げていく。
紅嬸は唐千月に立ち居振る舞いを教える。唐千月は涙をこらえながら、ぎこちない動作を克服し、淑女へと成長していく。ある日、凌長風が役目を終えて帰宅すると、唐千月は提灯を持って優しく出迎える。夕食後、凌長風は唐千月が屋敷に来てから二年が経ったことに感慨深げに語る。唐千月は凌長風が喜んでいる様子を見て、毎日一緒に夕食をとることを約束する。しかし、凌長風は幼い頃に相国府の沈沁と婚約しており、来年には結婚式を控えている。二人の間に、かすかな距離が生まれるのだった。
第6話 感想
第6話は、唐千月と凌長風の関係性がより深まる一方で、今後の展開に不安を感じさせるエピソードでした。唐千月の無邪気さと優しさ、そして凌長風の温かい眼差しが印象的です。
冒頭、唐千月がお金で靴を買い、貧しい人々に施すシーンは、彼女の純粋な心を感じさせます。お金の使い方に疑問を持つ凌長風も、彼女の行動を目の当たりにし、温かい気持ちになる様子が微笑ましいです。小犬に靴を履かせる唐千月の姿には、思わず笑みがこぼれます。このシーンは、二人の距離が縮まっていることを象徴しているように感じました。
字を教えるシーンでは、唐千月の名前の由来が明かされます。「風月相和」に基づいて名付けられたというエピソードは、二人の関係性を闇示しているようでロマンチックです。読書を通して世界を広げる唐千月の姿は、彼女の成長を感じさせ、応援したくなります。
つづく