あらすじ
第16話はいくつかの主要な展開を描いています。まず、裴行倹は王君孟に一ヶ月以内に事件の判決を下すよう命じ、張二を拷問にかけて早期解決を図ることを提案し、麴崇裕もこれに賛同します。
一方、琉璃は細白疊布の製作に没頭する傍ら、母の遺誌を継ぎ彈車を完成させるため麴崇裕と協力します。その過程で、琉璃は麴家と大長公主の複雑な関係、そして麴家がもしかしたら大長公主に操られている可能性を徐々に明らかにしていきます。
さらに、琉璃は麴崇裕と王君孟の行動、特に安全面に関して巧みに釘を刺し、注意を促します。
そして最後に、公堂において裴行倹は張二の事件を鮮やかに解決し、その知恵と手腕を見せつけます。
ネタバレ
裴行倹は王君孟に事件解決のため一ヶ月の猶予を与えたが、王君孟は裴行倹の指導を仰いだ。裴行倹は張二に拷問を勧めた。麴崇裕もこれに同意し、王君孟に三日後の裁判の準備と告知を指示した。
張二は手下を引き連れ、韓四の家へ押し入り、牛の治療を要求した。以前の治療費が未払いのため、韓四は拒否。張二は韓四を連れ去ろうとしたが、療養中の白三に阻まれた。両者衝突寸前、役人が到著し、張二は逃走した。
麴崇裕は細白疊布の製法を研究し、琉璃は麴鏡唐に圧車の設計図を提供した。職人たちは、圧車で白疊の種子を取り除ければ、細白疊布の製造が可能だと考えた。琉璃はより精巧な弾車も設計し、民衆が早くこの布を織れるように尽力していた。阿霓は琉璃に休息を勧めたが、母の遺誌を継ぐため、琉璃は作業を続けた。
麴崇裕と王君孟は圧車について協議し、王君孟は麴崇裕に休息を勧め、張二の件は自分が処理すると約束した。麴崇裕は、もし失敗すれば麴鏡唐の婿を変えると言い放った。
琉璃は裴行倹に門番の撤去を依頼したが、裴行倹は琉璃の安全を考慮し、拒否した。圧車は完成したものの、まだ工程が一つ不足していた。麴崇裕は琉璃に理由を尋ね、西州の民衆の生活向上のためだと知った。
翌日、麴崇裕は琉璃を訪ね、自作の圧車を見せたが、白疊布を作るには改良が必要だと指摘した。琉璃は新設計の弾車を見せ、圧車と弾車を組み合わせる重要性を説明した。麴崇裕は協力を申し出たが、琉璃はまず圧車の検査を要求した。
検査中、琉璃は効率向上のため木棒を鉄棒に変えることを提案し、それとなく大長公主と麴家の関係に触れた。麴崇裕は関係を否定しつつも、琉璃の安全を保障すると約束した。
琉璃は弾車完成後の計画について麴崇裕の考えを探った。麴崇裕は技術流出を防ぐため官府が管理すべきだと主張し、琉璃は同意した。彼女は詳細を王君孟に確認するため、裴行倹の仮対を押し切って出かけようとした。
三日後の裁判で、裴行倹の張二への態度は物議を醸した。張二は喬六が借金を返済しないため、牛の子を取ったと主張した。傍聴人は張二を非難し、騒然となった。裴行倹は混乱を収拾した。
琉璃が突然現れ、王君孟は叱責を恐れて慌てふためいた。麴崇裕は逃れられないと悟った。琉璃は王君孟に部下の管理と自身の安全確保を忠告した。麴崇裕は口実を作って立ち去り、王君孟を琉璃の前に残した。
一方、裴行倹の裁判も新たな展開を迎えた。
第16話の感想
第16話は、様々な登場人物の思惑が交錯し、緊張感あふれる展開でした。特に、琉璃と麴崇裕の駆け引きは見応えがありました。琉璃は、母の遺誌を継ぎ、民衆のために細白疊布の開発に尽力する一方で、大長公主と麴家の関係を探ろうとするなど、聡明さと強い意誌を感じさせます。一方、麴崇裕もまた、表向きは協力的でありながら、本心を探るのが難しい人物として描かれています。二人の会話は、互いに探り合い、一歩も引かない緊迫したやり取りが続き、今後の展開がますます気になります。
また、王君孟の頼りなさが際立つ回でもありました。裴行倹の指示に従いながらも、張二の件をうまく処理できず、琉璃の登場に慌てふためく様子は、彼の未熟さを露呈しています。麴崇裕から婿交代の可能性を示唆されるなど、彼の立場も危うくなっていくのかもしれません。
一方、裴行倹は冷静沈著に裁判を進め、混乱を収拾するなど、頼れる存在として描かれています。張二への対応も、何か意図があるように感じられ、今後の展開に期待が高まります。
つづく