あらすじ

第二話では、琉璃るり雨奴うぬの帰りが遅いことを心配する様子から始まります。雨奴うぬは帰ってくると傲慢な態度を取り、裴行倹はい・こうけんに留め置かれたことを明かします。裴行倹はい・こうけんは帰宅後、琉璃るりの不安を和らげようとしますが、二人の間には緊張感が漂います。

その後、裴行倹はい・こうけん琉璃るりは長公主の邸宅での宴に招待されます。宴では、長公主が琉璃るりの異母妹である珊瑚さんごを世子の媵妾にしようと企んでいることが明らかになり、琉璃るり珊瑚さんごの間に亀裂を生じさせようとする長公主の思惑が垣間見えます。

長公主の宴では、様々な陰謀が渦巻きます。噂を流されたり、罠に嵌められそうになったりする琉璃るりですが、持ち前の機転と勇気を発揮し、窮地を脱していきます。この一連の出来事を通して、琉璃るりの知性と強さが際立つとともに、彼女を取り巻く複雑な人間関係が浮き彫りになっていきます。

ネタバレ

琉璃るり雨奴うぬの帰りが遅いことを気にしていると、突然、雨奴うぬが傲慢な態度で戻ってきた。彼女は昨日県衙に行き、裴行倹はい・こうけんに泊めてもらったと自慢げに話す。侍女の阿霓あげい雨奴うぬの無礼さに憤慨するが、琉璃るりは止めに入る。

その後、帰宅した裴行倹はい・こうけん雨奴うぬの帰りを聞き、琉璃るりの元へ向かう。雨奴うぬはわざと彼を遮り、無実を装う。裴行倹はい・こうけんは既に事が琉璃るりに伝わっていることを察し、一度部屋に戻って著替える。阿霓あげい裴行倹はい・こうけんの従者、阿成あせいに何かあったのか探りを入れるが、阿成あせいは否定するものの、阿霓あげいは彼から雨奴うぬの匂いを感じ取る。

再び琉璃るりの前に現れた裴行倹はい・こうけんは既に服を著替えていた。阿成あせい琉璃るりの怒りを鎮めるため、服が濡れてしまったという嘘の理由をでっち上げる。雨奴うぬはそれを盗み聞きし、得意げに微笑む。琉璃るりは侍女たちを引き連れ部屋を出て、今日の出来事を口外しないよう命じる。雨奴うぬの思惑は外れた。

後日、裴行倹はい・こうけん琉璃るりは長公主の屋敷に招かれる。長公主は琉璃るりの異母妹、珊瑚さんごを世子の媵妾にすることを提案し、わざと陸琪娘りく・きじょうの名前を出し、二人の仲を裂こうとする。琉璃るりはそれが策略だと分かっていながらも、心中穏やかではない。

実家に戻った二人は、琉璃るりの父に長公主の意向を伝える。裴行倹はい・こうけん珊瑚さんごには普通の家に嫁ぐ方が良いと提案する。珊瑚さんごの母はこの言葉を聞き、珊瑚さんごの前で裴行倹はい・こうけんを悪く言い、珊瑚さんご裴行倹はい・こうけんを激しく非難する。結局、珊瑚さんごと母の懇願に負け、裴行倹はい・こうけんはそれ以上追求しないことにするが、自分の選択に責任を持つように珊瑚さんごに忠告する。

長公主は芙蓉の宴を催し、陸瑾娘りく・きんじょうを含む多くの客を招待する。裴行倹はい・こうけんは宴に仕掛けられた罠、特に琉璃るりに対する企みを警戒する。入宮しなければならないと知り、さらに不安を募らせる。琉璃るりは冷静さを保ち、慎重に行動することを約束する。裴行倹はい・こうけんは仕方なく阿霓あげい琉璃るりの護衛を頼む。

宴で、大長公主は陸瑾娘りく・きんじょう琉璃るりに会いたくないため欠席したという噂を流し、誤解を生じさせようとする。しかし、陸瑾娘りく・きんじょうは意外にも姿を現し、琉璃るりへの支持を表明する。次に、大長公主は琉璃るりに絵を描かせ、わざと彼女の著物を汚す。珊瑚さんご琉璃るりにそのまま著物の汚れに絵を描くことを提案し、琉璃るりはその挑戦を受ける。

絵を描き終えた琉璃るりは退出を試みるが、珊瑚さんごに連れられ庭園で酔った裴炎はいえんと遭遇する。阿霓あげいはこれが陰謀だと気づき、急いで琉璃るりを守り、その場から逃げるように促す。珊瑚さんご琉璃るりと昔の恋人が密会しているかのように見せかけようとするが、失敗に終わる。琉璃るりは無事に逃げおおせ、緊張感と波乱に満ちた一幕は幕を閉じる。

第2話 感想

第2話は、雨奴うぬの策略や長公主の陰謀など、様々な思惑が交錯する緊迫感あふれる展開でした。特に、雨奴うぬ裴行倹はい・こうけんへの接近や、琉璃るりへの嫌がらせは、見ていてハラハラさせられました。彼女の傲慢な態度と、企みが成功した時の得意げな表情は、まさに悪女そのもの。琉璃るりの冷静な対応とは対照的で、二人の対立構造がより鮮明になったと感じます。

長公主の策略もまた、物語に緊張感を与えています。珊瑚さんごを世子の媵妾にしようと画策する場面では、彼女の冷酷さと権力欲が垣間見えました。陸琪娘りく・きじょうの名前を出し、琉璃るりを揺さぶろうとするあたりも、巧妙で腹黒い。琉璃るりは冷静さを保っていますが、内心は穏やかではないはずです。今後の展開で、彼女がどのように仮撃していくのか、期待が高まります。

芙蓉の宴のシーンは、まさに陰謀渦巻く修羅場でした。大長公主の策略、珊瑚さんごの悪巧み、そして裴炎はいえんとの突然の遭遇。琉璃るりは次々と窮地に立たされますが、阿霓あげいの機転と助けにより、危機を脱します。このシーンは、琉璃るり阿霓あげいの絆の強さを改めて感じさせると同時に、彼女たちを取り巻く危険な状況を浮き彫りにしています。

つづく