武如意が徐慧を陥れるため、フランクス製の扇に毒を塗ったという噂が広まる。しかし実は、楊淑妃が武如意に贈った時点で既に毒が塗られていた。楊淑妃は武如意を狙っていたが、扇は徐慧の手に渡ってしまったのだ。
毒に倒れた徐慧は昏睡状態が続く。武如意は付きっきりで看病し、徹夜続きで疲労困憊。見舞いに来た皇帝は、あくびを堪え続ける武如意に休むよう促すが、武如意は皇帝に少し話を付き合ってほしいと頼む。しかし、すぐに眠りに落ちてしまい、皇帝は徐慧のベッドに武如意を寝かせ、布団を掛けてやる。
一方、斉王は長安へ戻ったら二度と都を離れるつもりはなく、師の権大人にも共に来るよう誘う。しかし権大人は拒否し、危険な行動を思い留まるよう諫言する。斉王の叔父の殷大人は、権大人が斉王の長安帰還の邪魔になると考え、彼を殺害してしまう。
皇帝は宦官に奏状を持ってこさせ、その場で執務を始める。目覚めた武如意は、椅子に座ったまま眠ってしまった皇帝にそっと布団を掛ける。ちょうどその時、徐慧が目を覚まし、この光景を目撃する。
布団の重みで目を覚ました皇帝は、武如意をポロの試合に誘う。武如意は少し迷うが、徐慧に勧められ観戦することに。試合当日、武如意は徐慧と共に見物席へ。徐慧の顔色が良いのを見て、楊淑妃は「九死に一生を得る者は必ず後福を得る」と呟く。
大唐は呉王を筆頭に木図王子との対戦に臨む。3年前、ムトゥは唐に敗北したが、今回は勝利を確信していた。試合は呉王が先行し、2点を先取する。しかし、その後木図王子が猛攻を開始し、逆転に成功。呉王たちは落馬し、木図王子は最後の瞬間に追加点を挙げる。
試合後、木図王子は菊が見たいと言い出す。すると皇帝は、数え切れないほどの菊の鉢植えを用意させる。木図王子の師である思雲先生は、皇帝に唐の賢者を一人選び、目の前の菊の中から最も美しい一輪を選ぶという問題を出す。もし答えられたら、ムトゥは負けを認めると宣言する。
第16話の感想
第16話は、宮廷内の陰謀と権力争い、そしてスポーツと知恵比べが交錯する、見応えのあるエピソードでした。楊淑妃の武如意への毒殺未遂は、徐慧に危機をもたらすも、結果的に武如意と皇帝の距離を縮めるという皮肉な結果に。武如意的献身的な看病は、皇帝の心を掴み、二人の間に特別な絆が生まれていることが感じられます。徐慧が目撃したシーンは、今後の二人の関係にどう影響していくのか、非常に気になります。
一方、斉王の行動は、彼の焦りと野心を露わにしています。権大人が殺害されたことで、彼の長安帰還計画はより危険なものとなり、今後の展開が不安になります。権大人は忠臣として斉王を諫めましたが、非業の死を遂げることになり、権力闘争の残酷さを改めて感じさせられました。
つづく