魏王ぎおうの部下3人が東宮に忍び込み、魏王ぎおう府で宴会が開かれていると太子に告げます。太子は魏徴ぎちょう魏王ぎおうこそ真の敵だと忠告されたことを思い出し、魏王ぎおう府へ向かいます。太子が出発した後、魏王ぎおうは部下に皇帝を魏王ぎおう府に招くよう命じます。

魏王ぎおう府に到著した太子に、魏王ぎおうは恭しく酒を勧めます。太子は括地誌を踏みつけ、自分の足に酒を注ぎます。ちょうどその時、皇帝が到著し、太子の無礼な振る舞いを叱責します。そして、魏王ぎおうの文書館拡張を支持し、銀3000両を下賜します。

驪山狩猟を前に、皇帝は太子に静養を命じ、狩猟への参加を禁じます。楊淑妃よう・しゅくひは狩猟で何かが起こると予感し、呉王ごおうに武媚娘びじょうを守るよう指示します。

狩猟前夜、皇帝は侍衛の李魈りしょうを呼び、武媚娘びじょうを狩猟中にわざと見失うこと、そして李魈りしょうに武媚娘びじょうを長安から逃がし、二度と宮廷に戻らないよう手助けするよう命じます。

太子は魏徴ぎちょうを訪ね、魏徴ぎちょうは太子に自分への評価を尋ねます。太子は魏徴ぎちょうを忠臣と答えます。魏徴ぎちょうはかつて先帝の太子を補佐しましたが、失敗に終わりました。今の状況は当時と価ており、魏徴ぎちょうは今度こそ太子を皇帝にしようと決意しています。

自信のない太子に対し、魏徴ぎちょうは太子の能力と仁徳を称え、陰謀を好む魏王ぎおう、隋煬帝の孫である呉王ごおうと比較し、太子こそが皇帝にふさわしいと断言します。そして、禁足を命じられている太子に、明日の狩猟に参加し、武媚娘びじょうを救うよう促します。

驪山狩猟の「逐射の戯」が始まります。皇帝は武術に長けた兵士を射止めた皇子に宝剣を与えると宣言します。雉奴ちぬは兵士に追いつきますが、殺すことをためらい、他の皇子たちも勝負を諦めます。皇帝は雉奴ちぬに宝剣を与えます。

皇帝たちは馬で移動し、武媚娘びじょうを置き去りにします。武媚娘びじょうは追いかけますが追いつけず、そこに李魈りしょうが現れ、皇帝の命で迎えに来たと告げます。武媚娘びじょう李魈りしょうを知らないと答えると、李魈りしょうは突然刀で武媚娘びじょうを襲います。武媚娘びじょうは馬から降りて竹林に逃げ込みますが、李魈りしょうは矢を放ちます。矢に当たった武媚娘びじょうが倒れたその時、太子が駆けつけ、馬で武媚娘びじょうをかばいます。戻ってきた皇帝は李魈りしょうを問い詰めますが、李魈りしょうは何も語らず自尽します。

第25話の感想

第25話は、宮廷内の権力闘争と陰謀がさらに激化し、目が離せない展開でした。魏王ぎおうの狡猾な策略、太子の苦悩、そして武媚娘びじょうの危機と、様々な要素が絡み合い、物語に緊張感を与えています。

特に印象的だったのは、魏王ぎおうの巧妙な立ち回りです。太子を陥れるために皇帝の前で芝居を打ち、自身の利益を確保する姿は、まさに策士と言えるでしょう。一方、太子は自身の立場に苦悩しながらも、魏徴ぎちょうの言葉に励まされ、少しずつ成長していく様子が描かれています。彼の優柔不断さは依然として残りますが、武媚娘びじょうを救うために立ち向かう姿には、勇気を感じました。

そして、最も衝撃的だったのは、武媚娘びじょうに対する闇殺未遂です。皇帝の命を受けた李魈りしょうの裏切りは、視聴者に大きな衝撃を与えました。武媚娘びじょうが窮地に陥るシーンは、ハラハラドキドキさせられました。太子の機転によって命拾いしたものの、今後の彼女の運命がどうなっていくのか、非常に気になります。

つづく