舞踏会で蕭薔が優勝し、皇上との一夜を得たものの、李世民は武如意と出会い、仮面舞踏を楽しんだ。武如意は相手の正体を知らず、文徳皇后の仮面をこっそり持ち出して使っていた。
蕭薔は空しく夜を明かし、李世民から贈り物を受け取る。一方、武如意は絵の裏に隠れているところを李世民に見つかりそうになるが、徐慧に助けられる。
文徳皇后の命日、武如意が例の仮面をつけていることに韋貴妃が気づき、騒ぎが大きくなる。詩を詠むよう命じられた武如意は才能がないと正直に答え、仮面の出所を問いただされる。死罪に相当する盗難だったが、李世民は武如意を牢に入れるだけにとどめた。
牢番に侮辱された武如意は、将来自分が権力を握ったら仕返しすると啖呵を切る。その気迫に圧倒された牢番は、武如意がいつか鳳凰のように羽ばたくと予感し、謝罪する。
楊淑妃は、武如意が李世民の心を掴んだこと、そして仮面事件を生き延びたことから、彼女の将来の出世を確信する。他の妃嬪たちが宮廷のしきたりに染まっている中、武如意の個性は異彩を放っていた。
第3話の感想
第3話は、武如意と李世民の運命的な出会いが描かれ、今後の波乱万丈な展開を予感させるエピソードでした。舞踏会での仮面越しとはいえ、二人の間に流れる不思議な空気感に引き込まれました。武如意はまだ李世民の正体を知らず、無邪気に振る舞う姿が印象的です。一方、李世民は仮面の奥にある武如意の心に惹かれているように感じられ、二人の関係性の変化に期待が高まります。
特に印象的だったのは、武如意が文徳皇后の仮面を盗んで使用してしまうシーンです。これは、彼女の無鉄砲な性格を表すと同時に、後に大きな波乱を巻き起こす伏線となっていると言えるでしょう。韋貴妃がそのことに気づき、武如意を陥れようとする様子も緊迫感がありました。
牢獄に入れられた武如意が牢番に啖呵を切るシーンは、彼女の芯の強さと負けん気の強さを改めて感じさせました。どんな逆境にも屈しない武如意の精神力は、まさに後の女帝を予感させます。楊淑妃が武如意の潜在能力を見抜き、彼女の将来の出世を確信するシーンも興味深かったです。
つづく