深夜、蕭薔は看守の目を盗み、乾祥宮の薬膳房へ忍び込み、飲み残した薬滓に五行草を混ぜ込んだ。
蕭薔は小産で出血し、韋貴妃の首を掴み、子供を奪ったと罵った。臨月の蕭薔が何故か流産したため、韋貴妃はすぐに侍医を呼び寄せたが、侍医は蕭薔が刺激に耐えられず精神に異常をきたしたと診断した。韋貴妃は手厚く看護されていた蕭薔が何故流産したのか理解できなかった。
侍医は、蕭薔が握りしめていた香囊の中に五行草が入っており、それが流産の nguyên nhânだと説明した。宮女から、香囊は武媚娘が見舞いに来た際に贈られたものだと聞くと、韋貴妃はすぐに武媚娘を呼び出した。
長孫無忌は皇帝に韋源承の横暴を訴えた。韋源承は後宮に韋貴妃という後ろ盾を持ち、魏王とも親密に繋がっていた。皇帝は長孫無忌に韋家の勢力を一掃できるか尋ねたが、長孫無忌は時機尚早と答えた。その時、宦官が蕭薔の流産と武媚娘が呼び出されたことを報告した。
皇帝は乾祥宮へ赴き事情を聴取した。韋貴妃は武媚娘が嫉妬から蕭薔を陥れたと主張した。皇帝は蕭薔に直接話を聞こうとしたが、侍医によると蕭薔は精神的に不安定で会話ができない状態だった。その時、蕭薔はベッドから降り、韋貴妃に薬を飲まされて子供を殺されたと叫び始めた。皇帝はすぐに侍医に真相究明を命じた。
侍医は薬膳房で蕭薔の飲み残した薬滓から五行草を発見した。韋貴妃は身の潔白を訴えたが聞き入れられず、牢獄に閉じ込められた。楊淑妃が食事を持って韋貴妃を見舞った。韋貴妃は楊淑妃を菩薩の顔をした蛇蝎女と罵り、長年の宮廷での争いを持ち出し、陰で画策していたことを全て知っていると告げた。そして、楊淑妃は今でこそ優位に立っているが、武媚娘には決して勝てないと言い放った。
韋貴妃の窮状を知った魏王は深夜に牢獄を訪れた。韋家は既に没落し、魏王もすぐに連座すると悟った韋貴妃は、魏王が自分を殺しに来たのだと察し、冷淡に早く手を下すよう促した。
第41話の感想
第41話は、宮廷内の権力争いと陰謀が渦巻く、息詰まる展開でした。蕭薔の流産という悲劇をきっかけに、韋貴妃と武媚娘の対立がさらに激化していきます。韋貴妃は武媚娘の仕業だと決めつけますが、真実は果たしてどうなのでしょうか。巧妙に仕組まれた罠なのか、それとも本当に偶発的な事故なのか、視聴者を翻弄する展開に引き込まれました。
特に印象的だったのは、蕭薔が精神的に不安定な状態になり、韋貴妃を糾弾するシーンです。これまでおとなしく控えめだった蕭薔が、子供を失った悲しみと怒りで我を忘れる姿は、見ていて胸が締め付けられるようでした。彼女の叫びは、宮廷内の冷酷な現実を象徴しているようにも感じられました。
つづく