武媚娘の命で、蕭薔に薬を飲ませようとしたが、蕭薔は薬を見て悲鳴を上げ、逃げ出した。彼女は茂みの中で泣いていたところを徐慧に見つかる。徐慧は蕭薔に狂気を装う必要はもうないと言い、蕭薔は徐慧が韋貴妃を失脚させ、皇帝の寵愛を得たことを皮肉る。徐慧は以前は本当に蕭薔を助けたいと思っていたと言い、今は二人で共通の敵である武媚娘に対抗すべきだと提案する。
武媚娘は密かに瑞安に、皇太子謀仮事件の際の徐慧の行動と接触した人物を調査するように命じる。蕭薔、徐慧、武媚娘は淨出池で舟遊びをする約束をしていたが、当日蕭薔は急に風邪をひいたため、徐慧と武媚娘は乾祥宮に見舞いに行く。
蕭薔は既に二人を待っていた。二人が現れると、蕭薔は病気を装って二人を呼び出したことを明かし、棚の燭台を倒して火を放つ。蕭薔は二人と心中すると言い、寵愛を受ける二人を見るのが耐えられず、死んでも二人を許さないと叫ぶ。
徐慧は武媚娘を部屋の隅に引き寄せ、武媚娘は死を覚悟し徐慧に生き延びるよう告げる。その時、崩れ落ちそうな壁から武媚娘をかばい、徐慧は負傷する。消防士が駆けつけ二人を救出する。武媚娘は無事だったが、徐慧は武媚娘を庇った上に煙を吸い込み、後遺症が残る可能性があった。
徐慧が目を覚ますと、皇帝は彼女の手を取り、これまでの仕打ちを詫び、翌日より徐慧を賢妃に封じ、景楽宮の主にすると言う。
蕭薔は火事で命を落とし、徐慧は彼女のために助命を乞うが、皇帝は既に蕭家には十分配慮したと言い、徐慧と武媚娘を殺そうとした蕭薔の罪は重く、蕭氏一族を処刑するように命じる。
皇帝は韋氏一族を処刑した一方で魏王には多くの褒美を与え、魏王はこれに疑問を抱く。皇帝がなかなか皇太子を決めないことに焦る魏王は、宮中に人を送り皇帝の考えを探らせる。宦官の莫は密書で、皇帝は魏王に傾いているものの、彼が優しさに欠け、将来皇位のために争うことを懸念していると伝える。
第45話の感想
第45話は、武媚娘、徐慧、蕭薔の三人の運命が大きく交錯する、息詰まる展開でした。蕭薔の狂気と絶望、徐慧の機転と献身、そして武媚娘の覚悟と幸運が、火事という劇的な事件を通して鮮やかに描かれています。
特に印象的なのは、蕭薔の最期です。これまで寵愛を巡る争いに敗れ、精神的に追い詰められていた蕭薔は、ついに復讐という形で自らの命を燃やします。その姿は哀れでありながらも、どこか恐ろしいほどの迫力がありました。彼女が最後に放った「死んでも二人を許さない」という言葉は、視聴者の心に深く刻まれるでしょう。
つづく