李恪り・かく李泰り たい李世民り・せいみんに会わせまいと拒み、雉奴ちぬを人質に取った李泰り たいは激昂した。李泰り たい雉奴ちぬを盾に李世民り・せいみんの退位を迫ろうとした。しかし、雉奴ちぬは怯むことなく李義府り・ぎふ李泰り たいに従うのをやめ、降伏するよう説得した。雉奴ちぬの真摯な言葉に心を動かされた李義府り・ぎふは、ついに雉奴ちぬと共に李恪り・かくの陣営へ逃亡した。

雉奴ちぬの逃亡に激怒した李泰り たいは、部下と共に李恪り・かくの包囲網を突破し、宮殿へ押し入ろうとした。その時、武媚娘びじょうが矢を放ち、李泰り たいの部下を射殺した。武媚娘びじょうの弓術に恐れをなした残りの部下たちは跪き、命乞いを始めた。武媚娘びじょうは彼らに李泰り たいの仮乱に加担しないよう諭したが、怒り狂った李泰り たいは武媚娘びじょうの言葉に耳を貸さず、剣を投げつけた。

李恪り・かくの部下が李泰り たいを取り押さえ、仮乱は失敗に終わった。怒りと絶望で李泰り たいは吐血した。報告を受けた李世民り・せいみんは、この息子を好ましく思ってはいなかったものの、見舞いに行った。李恪り・かくは武媚娘びじょうと共に楊淑妃よう・しゅくひのもとへ行ったが、楊淑妃よう・しゅくひは息子の愚行と武媚娘びじょうのせいだと怒り、李恪り・かくを叱責した。

李世民り・せいみん闇殺未遂事件が発生。李牧りぼくは当初刺客を止めようとはしなかったが、最終的には李世民り・せいみんを救った。しかし、李世民り・せいみん李牧りぼくが自分を襲おうとしたと誤解し、殺そうとした。武媚娘びじょうが身を挺して止め、李世民り・せいみんは一命を取り留めた。この事件の後、李世民り・せいみん雉奴ちぬを太子に立てようと決意した。李牧りぼく李世民り・せいみんを救ったにも関わらず、牢獄に繋がれた。李泰り たいは謀仮の罪で辺境へ流された。武媚娘びじょう李牧りぼくの正体が李世民り・せいみんに知られれば、李牧りぼくが危険に晒されると案じた。

第48話の感想

緊迫感溢れる展開で、息つく暇もない第48話でした。李泰り たいの無謀な仮乱、雉奴ちぬの冷静な判断、武媚娘びじょうの機転と弓術の冴え、そして李牧りぼくの複雑な立場…それぞれの思惑が交錯し、物語は怒涛のクライマックスへと突き進んでいきます。

特に印象的だったのは、武媚娘びじょうの活躍です。李泰り たいの暴走を食い止める彼女の勇姿は、まさに圧巻。ただ美しいだけでなく、知性と武勇を兼ね備えた彼女の存在感は、ますます輝きを増しています。また、雉奴ちぬの冷静さも光っていました。人質という絶体絶命の状況下でも、李義府り・ぎふを説得し、脱出を図る機転と胆力は、将来の皇帝としての資質を十分に感じさせます。

つづく