瑞安ずいあんは、朝廷で武媚娘びじょうを庇護する皇帝の様子を伝え、武媚娘びじょうは深く感動する。皇帝も見舞いに訪れ、武氏一族の予言など気にしないと誓い、武媚娘びじょうと子供を守ることこそが全てだと告げる。

翌年、武媚娘びじょうは皇子を出産。皇帝は李弘り・こうと名付け、代王に封じた。大赦も決定し、喜びに沸く中、皇帝は突然頭痛で倒れてしまう。武媚娘びじょうはすぐさま侍医を呼ぶ。一方、おう皇后は武媚娘びじょうの死を祈っていたが、男児誕生の知らせに激怒し、神像を打ち壊す。

蕭淑妃しょう・しゅくひも皇子誕生に焦り、おう皇后のもとへ。二人は武媚娘びじょうに対抗するため、手を組むことにする。

そんな中、大量の武器を運ぶ男が捕まり、大理寺だいりじに連行される。高陽こうよう公主は、長孫無忌ちょうそんむきが武器の運び屋を捕らえたことを知り、青玄せいげんに尋ねるが、彼女は関与を否定する。

拷問に耐えかねた男は、武器を落雲荘へ運ぶよう指示されたと自白。青玄せいげんは、落雲荘が楊淑妃よう・しゅくひが生前に秘密裏に所有していた場所だと気づき、長孫無忌ちょうそんむき呉王ごおうを陥れようとしているのではないかと疑う。

皇帝は即位以来、頭痛に悩まされていた。侍医たちは、皇帝が風疾を患っており、雨の中で長時間跪いたことが原因だと武媚娘びじょうに伝える。皇帝の病が自分のせいだと知った武媚娘びじょうは深く落ち込むが、皇帝は遺伝性の病気だと慰める。

皇帝は武媚娘びじょうを宸妃に立てようとするが、そのためには長孫無忌ちょうそんむきを抑える協力者が必要だった。青玄せいげん呉王ごおうに武器の件を伝え、長孫無忌ちょうそんむきへの警戒を促す。

瑞安ずいあんは、おう皇后が術士を杖刑に処し、さらに終南山から新たな術士を探していると武媚娘びじょうに報告する。許敬宗きょけいそうが長安に戻り、李義府り・ぎふと共に武媚娘びじょうに忠誠を誓う。皇帝は呉王ごおう府を訪れ、呉王ごおうに兵権を委ねようと考える。

第77話の感想

第77話は、武媚娘びじょうの皇子誕生という慶事と、皇帝の病状悪化、そして宮廷内の陰謀が複雑に絡み合い、今後の展開がますます気になるエピソードでした。

まず、武媚娘びじょうが無事皇子を出産したことは喜ばしい出来事ですが、同時におう皇后や蕭淑妃しょう・しゅくひの嫉妬と焦りを煽る結果となりました。二人の共闘は、武媚娘びじょうにとって大きな脅威となるでしょう。特に、おう皇后が神像を打ち壊すシーンは、彼女の怒りと憎しみの深さを象徴的に表しており、今後の行動が恐ろしいです。

つづく