あらすじ

第17話は、孔悠月こうゆうげつと彼女の父親である孔海こうかいの確執を中心に展開します。孔海こうかいは娘の将来のために魔族と手を組む決断をしますが、孔悠月こうゆうげつは失望し、酒に溺れてしまいます。一方、東伯雪鷹とうはくせつよう余靖秋よせいしゅう孔海こうかいの責任を追求せず、孔悠月こうゆうげつの気分を回復させるために手を差し伸べます。

雪石堡では、姫容きようが魔族と内通して城内の人々に催眠術をかけ、東伯青石とうはくせいせきらを危険に陥れます。しかし、姫容きようは嘘をついて事実を隠蔽します。

魔族側では、黒甲戦士の失敗により、大祭司ださいしと魔王は才能のある弟子を探し、魔化して戦力を強化することを決定します。池丘白ちきゅうはくは、歩小希ほしょうき内丹ないたんが魔族に握られているため、協力せざるを得なくなります。

最後に、東伯青石とうはくせいせきは儀水城で学院の大弟子である崔雍さいように出会い、東伯雪鷹とうはくせつようの功績について語ります。この会話は、様々な議論を巻き起こします。

ネタバレ

孔悠月こうゆうげつは、尊敬する父である孔海こうかいが魔族と手を組んでいることを知り、深い失望を味わいます。孔海こうかいは自分の行動を正当化しようとしますが、悠月は彼の言葉に納得できず、酒に溺れてしまいます。そんな悠月を濮陽波ぼくようはは黙って見守り、彼女の眠る姿を見ながら、太陽のように彼女を守ると心に誓います。

一方、東伯雪鷹とうはくせつよう余靖秋よせいしゅうは、悠月の気持ちを慮り、孔海こうかいを責めません。悠月は彼らの慰めを受け、少しずつ立ち直っていきます。

その頃、姫容きようは雪石堡で料理の準備中に魔族の昏睡こんすい術を仕掛けます。東伯青石とうはくせいせき姫容きようを気遣い、手伝おうとしますが、誤って料理を全て落としてしまいます。姫容きようはこれを利用し、スープにさらに昏睡こんすい術を混ぜ、堡内の人々を眠らせます。

夜、姫容きようは魔族と共に雪石堡に侵入し、オランと共に東伯烈とうはくれつの墓所で神魔しんま井の手がかりを探します。東伯青石とうはくせいせき昏睡こんすいから目覚め、周囲に誰もいないことに気づきます。その後、魔兵の襲撃を受け、力尽きて倒れます。再び目を覚ました時、姫容きようはそれを悪夢だったと告げます。

しかし、魔族の計画は失敗に終わり、黒甲隊は全滅します。オランは大祭司ださいしと魔王に報告し、魔力を強化するため、優れた弟子を魔化させる必要があると提案します。彼らは、もうすぐ始まる超凡ちょうぼん試練で適任者を選ぶことを決定します。魔王は、池丘白ちきゅうはくさえ倒せれば、オランの提案を受け入れることに同意します。

池丘白ちきゅうはくを魔族に引き入れるため、オランは歩小希ほしょうき内丹ないたんを見せ、協力しなければ会えないと告げます。池丘白ちきゅうはくは乗り気ではありませんでしたが、歩小希ほしょうき内丹ないたんが苦しむのを見るに耐えられず、また魔界に潜入する機会だと考えたため、オランの要求を受け入れます。

長風ちょうふう学院の弟子たちは、超凡ちょうぼん試練に向けて準備を進めています。東伯雪鷹とうはくせつよう余靖秋よせいしゅう濮陽波ぼくようは孔悠月こうゆうげつは互いに励まし合い、共に戦います。東伯青石とうはくせいせき東伯烈とうはくれつの墓所の安全を心配しており、姫容きようは彼の参加が母親救出を早めると考え、試練への参加を勧めます。

池丘白ちきゅうはく魔神ましんのもとを訪れ、試練の結界を開く代わりに歩小希ほしょうき内丹ないたんを要求し、学院の全員の安全を保証するよう求めます。

一方、東伯青石とうはくせいせき銅三どうさんと共に儀水城に向かい、そこで学院の大弟子である崔雍さいように出会います。崔雍さいようは困っている人を助け、正義感と実力を示します。司徒鴻しとこう崔雍さいように試練の経験を尋ね、茶館の語り部が今回の試練の重要性を語っているのを聞きます。聴衆は、崔雍さいよう超凡ちょうぼん者になる資格があると信じています。しかし、東伯青石とうはくせいせき東伯雪鷹とうはくせつようの名前を挙げ、彼の功績を述べると、司徒鴻しとこうは不満をあらわにします。

第17話の感想

第17話は、孔悠月こうゆうげつと父親の確執、そして魔族の暗躍が描かれた重要なエピソードでした。孔悠月こうゆうげつが父親の裏切りを知って苦悩する姿には胸が痛みましたが、濮陽波ぼくようはの献身的な支えに心が温まりました。また、魔族の計画が失敗に終わったことは、今後の展開に期待を持たせてくれます。

特に印象に残ったのは、東伯青石とうはくせいせき姫容きようのやりとりです。姫容きようの魔族としての本性が垣間見える場面であり、今後の物語の鍵を握る人物であることを感じさせます。

つづく