あらすじ
第14話では、天君が拂容の霊界での不適切な行動、特に女性への公然な痴漢行為に激怒し、三日以内に仙界へ戻るよう命じる場面から始まります。拂容は婚約から逃れるため、霊界で思う存分羽目を伸ばそうとしますが、最終的には墨方に酔って絡み、懲らしめられた後、逃げ出してしまいます。
霊尊は拂容が虐げられたと勘違いし、沈璃を人間界へ派遣して彼を探させます。同時に、この機会を利用して沈璃と拂容の関係を深めさせようと画策します。人間界に降り立った沈璃は、行雲との過去の思い出に浸り、深い愛情を感じます。そして、行止と出会い、彼が行雲の転生であることを知ります。しかし、行止は沈璃への愛情はないと告げ、沈璃は深く傷つきます。
ネタバレ
天君は行止からの伝書で、拂容が碧蒼王府の使用人をいじめていたこと、霊界で好き勝手に振る舞っていたことまでは我慢できたが、霊界の女性にまで手を出し、セクハラまがいの行為に及んでいたことを知り、激怒。仙界の恥さらしだと、三日以内に帰還するよう命じた。
霊界で騒動を起こしたことを知った拂容は、破れかぶれに。婚約破棄を狙い、夜更けに酔っ払って帰路につくと、墨方と遭遇。ちょっかいを出そうとしたところ、墨方から強烈な蹴りをお見舞いされる。仙界の貴公子である拂容も、墨方には敵わず、逃げるようにその場を去った。
翌日、霊尊は沈璃を呼び出し、拂容が仙界へ逃げ帰ったことを伝える。霊界での待遇に不満があったのだろうと考えた霊尊は、沈璃に人間界へ行き、拂容を連れ戻すよう命じる。同時に、人間界で拂容と過ごす時間を利用して、二人の仲を深めるようにと指示を出す。霊尊は二人の結婚を望んでいたが、当の本人たちは互いに全く興味がなかった。
人間界へ降り立った沈璃は、錦繍城へ向かう途中、賑やかな結婚式に出くわす。幸せそうな新郎新婦を見て、自分もこんな風に添い遂げられたら…と羨望の眼差しを向ける。
かつて行雲と暮らした家を訪れると、庭はすっかり荒れ果てていたが、梨の花だけは美しく咲き誇っていた。沈璃は、鳳凰の姿だった頃に、行雲が木の下で食事を呼ぶ姿を思い出し、今は亡き彼との日々を懐かしむ。
錦月府では、語り部の話から、城主・顧成錦と妻・葉氏の悲恋を知る。葉氏の死後、顧成錦も後を追うように亡くなったという物語に、沈璃は深く感動する。
行雲に拾われた小川のほとりで、沈璃は雨に濡れながら物思いにふける。そこに、行止が現れる。沈璃は人間界での出来事を語り、行止が行雲であることには気づいているが、もう過去の思い出だと告げる。
行止は下界に降りた理由を「退屈しのぎ」だと説明し、霊界で正体を隠していたのは沈璃に愛情がないからだと、冷たく突き放す。行止の言葉に傷ついた沈璃は、自分は拂容と結婚するのだと宣言する。
拂容を探しに向かう途中、地仙たちが捕らえられているのを目撃した沈璃と行止。捕らえられた地仙によると、「浮生門」という修仙集団が地仙たちを攫っているらしい。事態を重く見た沈璃は、地仙たちの行方を探ることを決意する。
第14話の感想
第14話では、沈璃と行止の関係性が大きく揺れ動く展開に目が離せませんでした。特に、沈璃が人間界での思い出を回想するシーンは、切なくも美しい描写で、彼女の心情が痛いほど伝わってきました。行雲との幸せな日々、そして永遠の別れ。行止こそが行雲だと気づいていながらも、沈璃はそれを受け入れることができず、過去の思い出として封印しようとする姿には胸が締め付けられました。
行止の態度は相変わらず冷たく、沈璃への想いを隠そうとするあまり、彼女を深く傷つけてしまいます。「退屈しのぎ」という下界への理由、「愛情がない」という告白。これらは全て本心ではないと視聴者は理解できますが、沈璃にとってはあまりにも残酷な言葉です。行止の真意はどこにあるのか、今後の展開で明らかになることを期待したいです。
つづく