あらすじ
第16話は、祁元寶と長玥の間の誤解と衝突を中心に展開します。祁元寶は夢で目を覚ました後、長玥に疑念を抱き、父の付き添いのもと、父の助言を受け入れ真相を究明しようと決意します。彼女は長玥と会う約束をし、真実を聞き出すために真言丹を与えます。長玥は自分が狐族であり、祁元寶に近づいたのは心魂のためだと打ち明けますが、殺人の嫌疑について問いただされた途端、突然毒にあたり血を吐きます。そこに霍叔崖たちが現れ、長玥が犯人だと祁元寶は誤解を深めてしまいます。
姥姥は間一髪で長玥を救い出しますが、祁元寶は怒りのあまり、長玥から贈られた品々を壊し、自らを傷つけることさえ厭いません。この一件で長玥は重病を患い、祁元寶の失望を取り戻すことは不可能だと悟ります。一方、霍叔崖は祁元寶の父に求婚しますが、断られてしまいます。また、長玥は姑姑が民を傷つけるのを阻止しますが、黒衣の者が狐族に罪をなすりつけ、祁元寶は民衆から狐族と繋がっていると誤解され、彼女と周囲との対立は深まります。
ネタバレ
祁元寶は悪夢にうなされ、長玥が殺人犯だと噂されていることに怯え、目を覚まします。心配する父親は、娘を守れなかったことを悔やみ、長玥を忘れようと諭しますが、元宝の気持ちは変わりません。そこで父親は、真実を知るための真言丹を元宝に渡します。
元宝は長玥と会い、真言丹を渡して飲むように促します。長玥は疑うことなく服用します。元宝は狐族かどうか、自分に近づいたのは心魂のためか、と問い詰めます。長玥は全て認めましたが、殺人について問われると意識を取り戻し、血を吐きます。そこに霍叔崖たちが現れ、実は彼らが毒を盛っていたことが判明。元宝は長玥が犯人だと確信します。
元宝は長玥を殺そうとしますが、姥姥が間一髪で長玥を救出します。長玥は元宝に失望し、元宝は騙されたと思い込み、二人の愛は利用し合うだけのものだったと嘆きます。長玥は病に倒れ、元宝は彼からもらった贈り物を壊そうとします。師姉は長玥から贈られた玉佩を湖に投げ捨て、元宝は必死に取ろうとしますが止められます。玉佩は長玥の手に戻り、彼は元宝の失望を悟り、弁解も無駄だと感じます。
元宝は真言丹に毒が盛られていたこと、そして長玥が殺人を犯したと思い込み、完全に失望します。霍叔崖は元宝の父親に結婚を申し入れますが、父親は時期尚早だと断ります。霍叔崖はそれでも待ち続けると言います。
元宝の父親は元宝に霍叔崖への想いを尋ねますが、元宝は兄のような存在だと答えます。長玥の姑姑は人間を襲いますが、長玥に阻止されます。彼は人間を傷つけたくありません。姑姑は去りますが、黒ずくめの男が人間を殺害し、狐族の仕業に仕立て上げます。
元宝が狐族と通じているという噂が広まり、民衆の怒りが元宝に向けられます。霍叔崖も対応に苦慮します。元宝は師兄弟たちが慌てて出ていくのを見ますが、何もないと告げられます。負傷した薛含玉を心配する元宝ですが、薛含玉は事情を話しません。
第16話の感想
第16話は、祁元寶と長玥の関係が決定的に壊れてしまう、非常に辛いエピソードでした。真言丹によって明かされた真実と思われた事実は、実は霍叔崖たちの策略によるもので、長玥は嵌められてしまったのです。長玥が血を吐くシーンは、彼の無実の訴えと、元宝への深い愛情が感じられ、胸が締め付けられました。
元宝は、愛する人の裏切りに深く傷つき、怒りと悲しみに暮れます。長玥から贈られた玉佩を湖に投げ捨てるシーンは、彼女の絶望の深さを象徴しています。しかし、その玉佩が長玥の手に戻ることで、二人の繋がりが完全に断ち切れたわけではないことを暗示しているようにも感じられます。
一方、霍叔崖は元宝への想いを募らせ、結婚を申し込むという大胆な行動に出ます。彼の純粋な愛情は、この悲しい物語の中で唯一の希望の光なのかもしれません。しかし、元宝にとって彼は兄のような存在であり、恋愛感情を抱いているようには見えません。今後の二人の関係がどうなっていくのか、気になるところです。
つづく