あらすじ
第22話は、祁元寶と長玥の心の交流と、背後に潜む陰謀を中心に展開します。二人の間には、偶然のキスなど、微妙な感情のやり取りが見られます。この場面は祁元寶の叔母に目撃され、今後の展開に波乱を予感させます。同時に、孫浅浅の父親こそが全ての陰謀の黒幕であることが明らかになり、彼はある目的のために周到な計画を立て、祁元寶の父親一行にも魔の手を伸ばします。危機一髪ではありましたが、祁元寶の父親は薛含玉に祁元寶を探すよう伝言を送ります。
また、この回では、祁元寶、長玥、宜宣、燕鴻貞の友情と冒険が描かれ、愉快な隠れ身の術の体験や、思わぬ形で正体が露見する場面も含まれています。長玥は霊蝶を使って祁元寶が失くした玉佩を見つけ出すのを手伝い、祁元寶は長玥が贈った服を大切に保管していることを発見し、二人の絆はさらに深まります。最後に、薛含玉は笛の音で祁元寶を呼び寄せ、父親が危険にさらされていることを伝え、一枚の絵が蘇父と妖界との繋がりを示唆していることを告げ、今後の展開への伏線を張ります。
ネタバレ
祁元寶(チー・ユエンバオ)は木陰でうたた寝し、長玥(チャン・ユエ)が傍で見守っていた。元宝は長玥の肩にもたれかかり、うっすらと目覚めた時には夢の中で長玥にキスをしていた。長玥もそれを受け入れていた。元宝は夢だと思っていたが、全ては叔母に目撃されていた。叔母の怒りは深く、元宝の両親の事情を知ると、一生安寧な暮らしはさせないと誓う。
全ての陰謀の黒幕は蘇浅浅(スン・チェンチェン)の父だった。仮面を外した父の正体を見た浅浅は愕然とする。浅浅は父に過ちを繰り返さないよう懇願する。これまでの事件は全て父が仕組んだものだった。そこに、元宝の父一行が現れる。彼らは気絶させられたと思われていたが、実は意識があったのだ。蘇(スー)の策略を見破ったと思っていたが、毒を盛られていたことに気づいていなかった。蘇の真の目的は元宝を手に入れることだった。
元宝の父は薛含玉(シュエ・ハンユー)に元宝を探すよう頼む。宜宣(イー・シュアン)は長玥を誘うが、長玥は乗り気ではなかった。しかし、元宝が狐族の子どもたちが可愛いと言っていたのを思い出し、承諾する。元宝は二人だけで出かけることに不満だったが、燕鸿貞(イェン・ホンジェン)がこっそり同行する方法を提案する。鴻貞は元宝に隠身の術をかけ、馬車に忍び込ませる。長玥の隣に座れた元宝は大喜び。気づかれないうちにキスをしようと企むが、鴻貞に止められる。しかし、馬車の揺れで二人の存在がバレてしまう。
長玥と宜宣は元宝と鴻貞を見つけ、皆で一緒に過ごすことになる。毽子遊びで元宝が足をくじくと、長玥はすぐに抱き上げる。元宝は二度と長玥を傷つけないと誓う。帰宅した元宝は玉佩(ぎょくはい)が無くなっていることに気づき、長玥の屋敷へ向かう。
長玥は霊蝶を使って玉佩を探し出し、箪笥の中にあることを見つけるが、元宝に開けることを許さない。中には元宝が贈った服がしまわれていたのだ。元宝は隙を見て箪笥を開け、服が大切に保管されているのを見て喜ぶ。
一方、薛含玉は狐族の裏に辿り著くが、結界に阻まれて中に入れない。そこで、元宝に気づいてもらうため笛を吹く。笛の音を聞きつけた元宝は薛含玉と会い、父たちの危機を知らされる。薛含玉は元宝の父から絵を託されていた。元宝は蘇が妖界と繋がっていると推測する。元宝は薛含玉と共に裏を離れることを決意するが、その前に長玥に大切なものを返さなければならない。
第22話の感想
第22話は、陰謀とロマンス、そして家族愛が複雑に絡み合い、物語が大きく動き出す重要な回でした。祁元寶と長玥の恋模様は、元宝の無邪気な行動と長玥の静かな優しさで、微笑ましいシーンが続きます。夢の中のキスや馬車での隠密行動など、コミカルな要素も交えながら、二人の距離が縮まっていく様子が丁寧に描かれています。特に、長玥が元宝からの贈り物を大切に保管していたシーンは、彼の秘めた想いが垣間見え、胸がキュンとしました。
しかし、そんな甘い雰囲気とは裏腹に、物語の根底には重苦しい陰謀が渦巻いています。蘇浅浅の父の正体と彼の恐ろしい計画が明らかになり、物語は一気に緊迫感を増します。祁元寶の父一行の危機、そして蘇の真の目的など、今後の展開を予感させる伏線が散りばめられており、目が離せません。
つづく