あらすじ
第二十三話では、祁元寶が長玥に告白し、真剣な想いを伝えました。長玥は最初、彼の言葉を疑っていましたが、最終的にはその誠実さに心を動かされました。しかし、長玥が祁元寶の体から「心魂」を取り出そうとした際に失敗し、絶望に襲われます。祁元寶は父を救うため、一時的にその場を離れなければなりませんでしたが、長玥は彼に同行することを決意します。
二人が到着すると、蘇父は既に狂気に陥っており、尸傀王となるため、実の娘さえも殺そうとしていました。そして、全ての人間を殺すと脅します。祁元寶は自分の命を盾に蘇父を脅迫しようとしますが、失敗に終わります。最後は、祁元寶と長玥が協力して蘇父を倒し、力及ばず逃亡させました。
蘇浅浅は姉の死に深く悲しみ、薛含玉は彼女を支え、家族になると約束します。心魂の問題は未解決のままですが、長玥は祁元寶への想いを信じられるようになり、同時に祁元寶の同門たちも長玥に謝罪しました。
ネタバレ
祁元寶は長玥に愛を告白した。長玥は嘘だと言い放つが、祁元寶は人間と狐の違いも超えた真剣な想いだと訴える。心を動かされた長玥は祁元寶の体から心魂を取り出そうとするが、出来ずに絶望し、また騙されたと感じる。
祁元寶は父の救出に向かわねばならず、その場を離れる。長玥は祁元寶の告白を思い返し、心魂に異変が起きたのではと疑い始める。祁元寶の後を追いかけ、自分の愛を伝える長玥。祁元寶は一人で行くのではなく、父を助けに行くのだと説明し、長玥は同行することに。
一方、蘇父は祁元寶を待ち構えていた。蘇浅浅の姉は父に皆を解放するよう、過ちを繰り返さないよう懇願する。霍叔崖が現れ、蘇浅浅の姉を人質に皆を解放しろと迫るが、蘇父は聞く耳を持たない。尸傀王になるという野望のためには、娘の命さえも厭わない蘇父。蘇浅浅の姉は、殺人鬼と化した父に絶望し、その手で殺されてしまう。
力を求めるあまり、実の娘を殺した蘇父は完全に狂っていた。姉の亡骸に寄り添っていた蘇浅浅は気を失ってしまう。その時、祁元寶と長玥が到著。祁元寶は蘇父を引きつけ、長玥は祁元寶の父が用意した地図を確認する。
皆が祁元寶の到著を諦めていたその時、彼は現れた。蘇父は立ち上がり、祁元寶は自らの命を賭けて匕首を突きつける。しかし、蘇父は祁元寶が死ねば皆を道連れにすると脅し、祁元寶は匕首を下ろす。蘇父は祁元寶の血を使って破陣を行おうとする。祁元寶は時間を稼ぐため、指に小さな傷をつけるだけだった。業を煮やした蘇父は祁元寶と戦い始める。祁元寶は長玥を呼ぶ。
間一髪、長玥が駆けつける。二人の連携攻撃で蘇父を倒す。蘇父は白髪になり、恐ろしい姿に変貌するが、二人には敵わず逃走する。薛含玉が皆に解毒剤を配り、一行は下山。薛含玉は蘇浅浅を介抱し、長玥は祁元寶の手の傷を心配そうに見つめる。
まだ心魂は取り出せないが、長玥は祁元寶の愛を信じる。誤解が解け、祁元寶の兄弟子たちは長玥に謝罪する。悪夢から目覚めた蘇浅浅は、姉に会いたいと訴えるが、薛含玉は姉の死を伝え、蘇浅浅は泣き崩れる。
蘇浅浅は父の非情さに打ちのめされる。薛含玉は蘇浅浅の傍に寄り添い、これからは自分が家族になると告げる。
第23話の感想
第23話は、愛と憎しみの両極端な感情が描かれた、非常にドラマチックな展開でした。祁元寶の愛の告白は、狐妖である長玥の心を揺さぶるほど強いものでした。長玥が心魂を取り出せないという事実は、二人の関係に新たな謎を投げかけ、今後の展開への期待を高めます。二人の愛が試練に立ち向かう中、蘇父の狂気は物語に暗い影を落とします。娘さえも犠牲にする彼の残忍さは、見ている側も胸が締め付けられるほどでした。蘇浅浅の悲しみは計り知れず、薛含玉の優しさが彼女の支えとなることを願わずにはいられません。
祁元寶と長玥の共闘シーンは、息の合ったアクションで迫力満点でした。蘇父との対決は、緊迫感あふれる戦闘シーンで、物語のクライマックスを盛り上げました。蘇父の白髪化は、彼の狂気が頂点に達したことを視覚的に表現しており、印象的なシーンでした。
つづく