あらすじ
第26話は、霍叔崖の復讐劇を中心に展開します。彼は傀儡を操り、狼族と人族の結界を突破し、祁元寶への復讐を企てます。祁元寶と長玥は修行の最中でしたが、霍叔崖の襲撃により中断を余儀なくされます。祁元寶の父も応戦しますが、強硬な態度で、皆殺しにする勢いです。戦闘中、霍叔崖は長玥と祁元寶の仲睦まじい様子に嫉妬を募らせ、ますます凶暴化しますが、最終的に祁元寶に制圧されます。祁元寶は自らの命を盾に霍叔崖を脅し、一時的に退却させます。
民衆を巻き込む危険性を鑑み、祁元寶は尸傀王を止めるため、自らを犠牲にする決意を固めます。父の心配をよそに、彼女は自分の選択を貫きます。同時に、北冥を守るため、姥姥は長玥に飛昇を勧めます。別れの時、祁元寶は自らの心魂を長玥に返し、二人は最後の修行を終えます。長玥は無事に仙人となり、皆が喜びに包まれます。
最後は長玥の回想を通して、二人の前世の絆が明かされます。かつて、祁元寶は長玥を守るため命を投げ出し、長玥もまた愛する人を失った悲しみから、共に生きることを諦め、霊珠を吐き出し、来世は狐となって彼女を守り続けると誓ったのでした。
ネタバレ
霍叔崖の操る傀儡が狼族と人族の結界を破り、祁元寶への復讐を開始しました。祁元寶と長玥は修行中に北冥への侵入を知り駆けつけます。祁元寶の父も現れ、皆を葬り去るとまで言い放ちます。
祁元寶は霍叔崖の狂気を非難しますが、霍叔崖は全て祁元寶のせいだと主張し、長玥と祁元寶の手を取り合う姿に激怒。傀儡を祁元寶の父たちに差し向け、自身は長玥と祁元寶と対峙します。霍叔崖は長玥を倒したと思いきや、祁元寶に仮撃され、拘束されてしまいます。霍叔崖は祁元寶の霊子の力を狙っていましたが、祁元寶は自らの命を盾に霍叔崖を退却させ、後日会う約束を取り付けます。
薛含玉と蘇浅浅と共にいる祁元寶は喜びを感じつつも、全て自分が始めたことだから自分で終わらせると決意。尸傀王と戦うために自らの命を捧げようとしますが、父は娘の身を案じます。しかし、祁元寶は自分がやらなければ民衆が犠牲になると考え、父の仮対を押し切り決行を決めます。
北冥の結界は一時的に修復されましたが、姥姥は長玥の飛仙こそが北冥を守る最善策だと考えます。夜、祁元寶は長玥に会い、やり残したことを語り合います。再会を約束できない別れに涙を流す祁元寶。彼女は長玥に心魂を返し、最後の修行を終え、長玥はついに飛仙しました。皆がその成功を喜びます。
飛仙した長玥は前世の記憶を取り戻します。彼は人々に愛される霊子であり、祁元寶は彼に一目惚れしていました。前世でも二人は出会っており、祁元寶は常に長玥の傍にいました。無口な霊子である長玥を守り、生生世世彼を守ると誓い、キスをします。碎月山への献祭を迫られた長玥のために、祁元寶は自ら碎月山に身を投げ出します。瀕死の祁元寶は長玥に愛を告げますが、長玥は最後まで応えられず、祁元寶は息を引き取ります。長玥もまた、独り残されることを望まず、霊珠を吐き出し、来世では狐となって祁元寶を愛すると誓い、宝物を祁元寶に託します。
第26話の感想
「天狐伝~百年の恋~」第26話は、感動と切なさの詰まった最終回にふさわしいエピソードでした。祁元寶の自己犠牲の精神、そして長玥との一途な愛が胸を打ちます。
霍叔崖との最終決戦は、緊迫感に満ち溢れていました。傀儡を操り、復讐に燃える霍叔崖の狂気と、それに対峙する祁元寶の勇姿が印象的です。特に、自らの命を盾に長玥を守ろうとする祁元寶の姿には、彼女の深い愛情と強い決意が見て取れました。
そして、長玥の飛仙は、物語のクライマックスと言えるでしょう。前世の記憶が蘇り、二人が結ばれるまでの長い道のりが明らかになるシーンは、涙なしには見られません。祁元寶が生生世世長玥を愛し続け、その想いがついに成就した瞬間は、深い感動を覚えました。
つづく