あらすじ
第九話では、祁元寶が激しい戦闘で重傷を負い、心脈が尽きかけ、生死の境を彷徨う様子が描かれます。長玥は彼女を連れ帰り治療を施し、自らの未魂を分け与えて一時的に祁元寶の命を繋ぐことを決意します。そして、必ず解毒薬を見つけ出すと約束します。祁元寶の父は、娘の命を救うため自分の命を差し出そうとしますが、長玥の介入によりその必要はなくなります。
祁元寶は七日間の昏睡の後、意識を取り戻しますが、その間の記憶は曖昧で、長玥に部屋へ運ばれたことしか覚えていません。目を覚ますと、胸に長玥の玉佩が置かれていることに気づき、長玥の行方を気にかけます。
一方、祁元寶を倒すことができなかった雲容は師匠から叱責を受け、霍叔崖も祁元寶の容態を心配しています。蘇浅浅は自らの過ちを償おうと、家伝の良薬を祁元寶に渡します。
最後に、長玥は一族の反対を押し切り、万繆淵へ解毒薬を探しに向かいます。祖母に阻まれ、罰を受けながらも、その決意は揺るぎませんでした。
ネタバレ
祁元寶は長玥に連れ戻されたものの、心脈が全て断たれていることが判明。薛含玉は祁元寶の死を受け入れられず、連れ帰ろうとするが、長玥は冷静になるよう諭す。長玥は祁元寶を宿に戻し治療を施す。一方、祁元寶との戦いで雲容も深手を負っていた。
祁元寶の父は娘の危篤の知らせを受け駆けつける。昏睡状態の娘を前に自責の念に駆られ、自らの命と引き換えに娘を救おうとする。弟子たちは必死に止めるが、父の決意は固く、全員を部屋から追い出す。蘇浅浅もまた、祁元寶を危険な目に遭わせてしまったことを深く後悔する。長玥は自らの命に繋がる大切な玉牌を取り出し、祁元寶を救おうとする。
長玥は祁元寶の父を術で動けなくし、自らの命を分け与え、祁元寶の命を繋ぐ。そして、祁元寶のための解毒薬を探しに出かける。薛含玉は自責の念に苛まれ、蘇浅浅は彼を慰める。薛含玉は、いつも祁元寶に守られてきたのに、今度は自分が彼女を危険に晒してしまったと嘆く。蘇浅浅は、薛含玉に早く立ち直るよう励ます。
長玥の術が解けた後、祁元寶の父は娘の心拍が戻っていることに気づき、命を懸ける必要がなくなったことに安堵する。雲容は師匠から祁元寶の捕獲失敗を厳しく叱責される。霍叔崖も祁元寶の心脈断絶の知らせを受け、深く心配する。
七日後、祁元寶は目を覚ますが、長玥に部屋へ運ばれたこと以外は何も覚えていない。蘇浅浅の姉は、心脈が断たれた祁元寶が息を吹き返したことに不審を抱く。その時、姉は「静観せよ」との指示を受け、祁元寶への攻撃を一時見合わせる。
祁元寶は胸元の玉牌が長玥のものだと気づき、薛含玉に長玥の行方を尋ねるが、薛含玉も知らない。祁元寶が昏睡している間に長玥は姿を消していたのだ。さらに、父の自分への態度が急に優しくなったことにも違和感を覚え、自分の余命が短いのではないかと疑い始める。祁元寶の父は固く閉ざされた部屋の前で、かつての幸せな家族3人の日々を思い出し、失われた過去を嘆く。
蘇浅浅は、祁元寶の怪我は自分のせいだと責任を感じ、家にある最高の薬を祁元寶に渡す。長玥は祁元寶を救う解毒薬を求め、万缪淵へ向かおうとする。姑が止めようとするが、長玥の決意は揺るがない。そこに祖母も現れ、長玥は土下座して許しを乞うが、祖母は長玥の胸に一撃を加える。長玥は血を吐くも、決意は変わらず、再び土下座し、自分の行く手を阻まないでほしいと懇願する。
第9話の感想
第9話は、祁元寶の生死を巡る緊迫した展開と、長玥の深い愛情が胸を打つエピソードでした。心脈が断たれた祁元寶を救うため、自らの命を懸ける長玥の姿は、まさに献身的な愛の象徴と言えるでしょう。彼の祁元寶に対する一途な想いは、視聴者の心を強く揺さぶります。
特に印象的だったのは、長玥が祖母に土下座してまで解毒薬を探しに行こうとするシーンです。血を吐きながらも諦めない彼の強い意誌は、愛の深さを物語っています。また、祁元寶の父が娘の回復を喜び、命を懸ける必要がなくなったシーンも感動的でした。親子の強い絆が感じられ、温かい気持ちになりました。
一方、雲容が師匠から叱責されるシーンは、物語に緊張感を与えています。祁元寶捕獲の失敗は、今後の展開にどのような影響を与えるのか、目が離せません。
つづく