あらすじ
第四十六話は、龍波と張小敬の激しい衝突を中心に展開します。二人の意見の食い違いから大喧嘩となり、両者共に傷を負う結果となりました。
その最中、程参は、何執正が太子に皇位を争わせ、林九郎と聖上の暗殺を唆した罪を暴き、真犯人の厳罰を求めました。
同時に、龍波は聖上に対し、聞無忌との過去の出来事を語り、第八団の兄弟たちの無念の死の黒幕は林九郎だと糾弾し、聖上を刺殺して復讐しようとするのです。
龍波は酒肆の外で公然と宣戦布告し、林九郎は兵を送り包囲させます。この時、檀棋や元載たちも聖上を救うために行動を開始します。
事態は悪化し、季師傅は流れ矢に当たり命を落とし、季姜も危うく命を落とすところでしたが、張小敬に救われました。
最後は、龍波は旗を守り抜いて死ぬことを選び、官兵に囲まれ討ち死にします。一方、張小敬は長安への信念を貫き、たとえ街に欠陥があっても、壊して建て直すのではなく、修繕すべきだと考えます。
ネタバレ
龍波と張小敬は意見の食い違いから激しく衝突し、ついには取っ組み合いの喧嘩に発展した。一歩も譲らぬ両者。龍波は張小敬が自分に真心を込めて協力したことはないと非難し、張小敬は聞染の死を龍波のせいにした。聖上は傍らで見守るだけで、二人の争いには介入しなかった。激しい攻防の末、両者とも満身創痍となり、力尽きた。
時は既に卯時。事態を憂慮した檀碁は急いで靖安司へ報告に向かった。一方、程参に太子を唆して皇位を狙わせた罪を暴かれ、窮地に立たされた何執正だったが、程参は権力争いには興味を示さず、李必の考え通りに真犯人を厳罰に処すことだけを求めた。何執正はそれに同意し、龍波の黒幕を調べるよう程参に指示した。程参が去ると、何執正は直ちに旅賁軍に聖上救出を命じた。
大吉酒肆では、龍波が聖上に聞無忌との過去を語り、第八団の兵士たちの死の真の黒幕は林九郎だと告げ、復讐のため聖上を殺そうとした。店の万旦那の父親が龍波を止めようとしたが、逆に倒されてしまった。張小敬はまず人命を救うべきだと進言し、聖上も万老爺を介抱してから後のことを考えようと決めた。
王蘊秀は元載に靖安司の状況を報告し、元載は彼女に旅賁軍の動きを監視するよう指示を出した。その頃、聖上は万老爺を蘇生させることに成功した。季姜を守るため、聖上は張小敬に彼女を連れ出すよう指示し、国の将来への不安を吐露した。まさにその時、元載、檀碁、王蘊秀が旅賁軍を率いて大吉酒肆近くに到著し、聖上救出の態勢を整えた。元載は部隊に酒肆を包囲するよう指示し、檀碁には張小敬と龍波を逃がすなと釘を刺した。
その後、季師傅は季姜と共に酒肆から脱出しようとしたが、旅賁軍と右驍衛に取り囲まれてしまう。混乱の中、娘を守るため季師傅は命を落とした。それを見た龍波は官軍と戦う覚悟を決めた。張小敬と龍波はそれぞれ火薬を持って敵を攻撃し、木の板を盾にして季姜に近づいた。聖上は自ら姿を現し、攻撃を止めさせ、身分を明かした。しかし、右驍衛はそれでも聖上を攻撃した。龍波は再び聖上を守って酒肆に戻ったが、背中に矢を受けてしまう。その隙に張小敬は季姜を救出した。右驍衛は太子親軍が聖上を襲ったと主張した。
この状況を見て、龍波は聖上の立場を嘲笑したが、同時にこれらの兵士は自分には敵わないとも言った。それでも、彼は旗を守ろうと立ち上がり、最後は旅賁軍と右驍衛に打ち殺されてしまった。
一方、靖安司の外の水路で李四方が蓮花灯を発見し、中から紙切れを取り出した。それは新たな手がかりを示唆していた。この出来事は今後の展開への伏線となる。
第46話の感想
第46話は、怒涛の展開で息つく暇もないほど緊迫感に満ち溢れていました。龍波と張小敬の死闘、聖上の窮地、そして様々な思惑が交錯する中、それぞれのキャラクターの信念や覚悟が鮮明に描かれていたと感じます。
特に印象的だったのは、龍波の最期です。復讐に燃える狂気的な一面を見せながらも、聖上を守る姿には複雑な感情が湧き上がりました。彼の歪んだ正義感や、聞無忌への想いが、悲劇的な結末へと繋がったことが切なく、胸を締め付けられました。
また、張小敬の機転と行動力も光っていました。聞染を失った悲しみを抱えながらも、季姜を救い出す姿は、彼の強い責任感と優しさを改めて感じさせます。聖上との間に生まれた信頼関係も、今後の展開に大きな影響を与えそうです。
つづく