あらすじ
第19話は、李蓉が督察司の長官に就任した後、上官家との対話と協力を中心に描かれています。上官旭は現状に無力感を示す一方、李蓉は上官家ひいては国の腐敗した現状を変えたいと強く願っていました。そして、上官雅に家督を継がせることを提案し、上官雅も大夏を守るため、李蓉に協力することを承諾します。
督察司が正式に発足すると、李蓉は荀川を巡察使に任命し、西北地方へと派遣します。壮行会が開かれ、荀川は秦家、李蓉、そして友情への敬意を表明しました。秦臨は荀川の本当の身分を知り、心を痛めますが、荀川の決意は変わりません。太子である李川も荀川を引き留めようとしますが、葉いませんでした。
督察司は活動を本格化させ、多くの役人を摘発し、朝廷に波紋を広げます。裴文宣が刺客に襲われ負傷したため、李蓉は彼の元へ駆けつけ看病します。そして都を離れることを計画し、裴文宣も同行を決意します。
ネタバレ
荀川は蓉公主に礼を言おうと訪れたが、上官旭の声を耳にする。上官旭は、蓉公主が督察司の長になれたのは皇恩のおかげであり、名門も平民も権力争いの中では蟻同然だと説く。しかし蓉公主は、自分と上官家には現状を変える力があると信じ、現状維持に固執する上官旭の姿勢を批判する。腐敗し行動力のない上官家を憂い、清廉さを取り戻すため、上官雅に家督を譲るよう提案する。上官雅も蓉公主に協力し、国を守ることを誓う。上官旭は老いを感じ、若い世代に後を託す決意をする。
督察司の設立準備が完瞭し、蓉公主は腹心を選び、正式に発足する。夫である裴文宣は、妻の活躍を誇らしく見守る。上官雅は、蓉公主の強さにプレッシャーを感じないかと裴文宣に尋ねるが、彼は伴侶を貶めることでしか自分の価値を示せないのは無能な人間だと一蹴し、蓉公主の天下取りでも平和維持でも、彼女の望みを支えると誓う。
建司式典後、蓉公主は督察司の主要メンバーを公主府に招いて祝宴を開く。巡察使に任命され、西北へ向かう荀川のために送別会も兼ねて、上官雅も同席する。三人は互いの想いを語り合い、荀川は秦家、蓉公主の恩、そして友情のために三杯の酒を捧げる。宴の後、蓉公主と裴文宣は並んで縁側に座り、静かな時間を過ごす。酔った上官雅は蘇容華に支えられ馬車に乗り、蘇容卿と共に帰宅する。
夜、荷造りする荀川の前に秦臨が現れる。荀川の正体が秦真真だと知っている秦臨は、彼女の犠牲を痛ましく思うが、秦真真は後悔していない。秦臨と別れ、次に太子李川が現れる。李川は過去に秦真真を守れなかったことを悔やみ、残るよう懇願するが、荀川は涙ながらに断り、二度と会わない決意をする。
督察司は活動を 시작し、蓉公主と上官雅は多くの役人を摘発し、皇帝を驚かせる。しかし翌日、蓉公主を弾劾する奏上が提出される。蓉公主と太子は、対立しているように見せかける芝居を打つ。皇帝は秦家の功績を考慮し、秦臨を忠武将軍、秦風を副将、蕭肅を西北大元帥に任命する。
裴文宣は夫婦仲を深めるため、自ら料理を作り、安神香を焚き、おしゃれをする。寒い日に薄著でいたため、結局厚著に戻る。その後、督察司は「停」と書かれた凧を発見するが、凧揚げをしていた人物は見つからない。蓉公主は気に留めず、公務を続ける。
裴文宣は買い物の途中で子供に襲われるが、軽傷で済む。知らせを聞いた蓉公主は駆けつけ、裴文宣を看病する。蓉公主は都を離れる計画を明かし、裴文宣も同行を決意し、童業にデートスポットを探させる。
第19話の感想
第19話は、蓉公主と上官雅の連携、そして様々な人間関係が描かれた、物語の転換点となる重要な回でした。まず印象的なのは、蓉公主と上官雅のタッグです。腐敗した上官家を改革し、国を立て直そうとする蓉公主の強い意誌と、それに共鳴し共に立ち上がる上官雅の姿は、まさに希望の光と言えるでしょう。二人の協力関係が今後どのように機能していくのか、非常に楽しみです。
また、様々な人間模様が描かれていたのも印象的でした。荀川と秦臨、李川との別れは、彼女の決意と覚悟、そしてそれぞれの複雑な感情がひしひしと伝わってきて、胸を締め付けられました。特に李川とのシーンは、切なくも美しいシーンでした。一方、蓉公主と裴文宣の夫婦愛も心温まるものがありました。裴文宣の蓉公主への深い愛情と理解、そして彼女を支えようとする強い意誌が感じられ、理想の夫婦像と言えるでしょう。
つづく