あらすじ
第23話は新春佳節を舞台に、様々な登場人物の人生模様と感情の揺れ動きを描いています。
藺飛白は李蓉の尽力により、流刑ではなく充軍となり、功績を挙げて汚名をそそぐ機会を得ます。出発の際、上官雅から一時的に借りていた葉子牌を贈り物と勘違いし、大切に保管することを約束します。
華楽公主は蘇容卿に楽譜の指導を依頼し、二人は楽しいひとときを過ごします。李蓉と裴文宣は駙馬府で佳節を共に過ごし、温かい家庭生活を垣間見せます。蘇家も祝祭の雰囲気に包まれ、蘇容卿は前世の悲劇を繰り返さないよう、家族を守ると心に誓います。
宮廷の宴では、『平川入陣曲』が李蓉、蘇容卿らによって演奏され、皇帝をはじめとする出席者から絶賛を受けます。李川は権力に対する新たな認識を持ち、裴文宣は李蓉への強い独占欲を見せます。
最後に、蘇容華と上官雅は互いに支え合うことを約束し、蘇の父は科挙の公正さを確保し、人材登用への準備を進めることを誓います。
ネタバレ
藺飛白は流刑ではなく充軍となり、李蓉の尽力に感謝する。上官雅は充軍の利点を説明し、功績をあげて汚名をそそぐよう助言する。別れ際、上官雅は葉っぱの札を返してほしいと頼むが、藺飛白は贈り物だと勘違いし、西南の辺境で暇つぶしに使うと約束する。
華楽公主は蘇容卿に曲の指導を依頼し、二人は共に演奏を楽しむ。
新年、李蓉と裴文宣は休暇を満喫する。李蓉は餃子を作り、裴文宣は彼女をからかう。蘇家も新年の喜びに浸り、母は息子たちの結婚を願う。蘇容卿は話題を蘇容華に移し、家族を守ると誓う。
夜、李蓉と裴文宣は使用人たちをもてなし、餃子に銀貨を仕込む。裴文宣は李蓉に特別にお年玉を渡し、褒め言葉を要求する。雪が降り、皆で雪見と花火を楽しむ。裴文宣は李蓉に温かい家庭を約束する。
蘇容卿は一人で街を歩き、少し寂しさを感じる。屋台の店主から花灯をもらい、「結果も大切だが、過程も大切だ」と言われる。一方、蘇容華と上官雅は賭博場で出会い、楽しい時間を過ごす。
宮中では新年宴会が開かれ、華楽公主と粛王が演奏を披露する。皇帝は粛王に李川に勝てるかと問いかけ、粛王は自信を見せる。
華楽公主は蘇容卿に演奏に加わるよう誘い、李蓉は伴奏を申し出る。李蓉の緊張感あふれる琴の音色、蘇容卿の太鼓、裴文宣の二胡が加わり、独特のハーモニーが生まれる。
華楽公主は李蓉への賞賛に不満を抱き、裴文宣は蘇容卿への注目に嫉妬する。李蓉は弟の李川を励まし、彼の行動を支持することを約束する。李川は権力の重要性を認識し、愛する者を守ると決意する。
裴文宣は蘇容卿が公主を狙っていると揶揄し、相手を見つけてやると言う。李蓉が現れ、裴文宣は彼女を連れて退出する。蘇容卿は李蓉が前世の苦しみを繰り返すのではないかと心配する。
蘇容華は上官雅と、もし意中の人が現れなければ一緒に過ごそうと約束する。科挙の受験生たちが都に集まり、蘇容卿は彼らと人材選抜について議論する。蘇家の父は科挙の公正さを誓い、学生たちから拍手喝採を受ける。
第23話の感想
第23話は、新年を祝う華やかな雰囲気の中で、それぞれのキャラクターの心情や人間関係が繊細に描かれていました。特に印象的だったのは、李蓉と裴文宣の夫婦の温かいやりとりです。李蓉が餃子を作るシーンや、裴文宣が彼女をからかう様子は、二人の仲の良さが伝わってきて、見ているこちらも温かい気持ちになりました。雪の中で花火を見上げる二人の姿は、まさに絵になるような美しさでした。
一方、蘇容卿は街の喧騒の中で一人寂しさを感じており、彼の複雑な心境が伝わってきました。屋台の店主との会話は、彼にとって何らかの気づきを与えたように感じます。華楽公主への思いを秘めながらも、李蓉と裴文宣の関係を気に掛ける様子からは、彼の優しさと葛藤が見て取れます。
また、宮中での演奏シーンは、それぞれのキャラクターの感情が音楽を通して表現されており、見応えがありました。李蓉の琴、蘇容卿の太鼓、裴文宣の二胡、それぞれの音が重なり合い、緊張感と華やかさが入り混じる独特の雰囲気を作り出していました。しかし、その演奏の裏側では、華楽公主の嫉妬や裴文宣の焦りなど、複雑な感情が渦巻いており、今後の展開がますます気になります。
つづく