あらすじ
第10話は、董好古の盗掘をめぐる処罰から始まります。蘇無名は、彼の行為が貴重な文物と歴史遺産を破壊したと指摘し、董好古は自らの行いを深く後悔します。
しかし、蘇無名は事件に不審な点があることに気づきます。関係者たちの証言の時間軸に矛盾があり、特に春山の証言には重要な手がかりが隠されている可能性があると睨みます。さらに、娄青苔たちの失踪が事件をより複雑にしています。
独孤遐叔はこの難解な事件に興味を示しますが、蘇無名は事件そのものが起こらないことを願うばかりです。
そんな中、突如として蘇無名は覆面の男たちに襲撃されます。盧凌風と桜桃は果敢に抵抗し、敵を撃退することに成功します。
事件の後、独孤遐叔は精神的に不安定な様子を見せ、自分は南州で死んだと主張し始めます。老費はそれを夢遊病と診断します。
盧凌風は刺客が朝廷と関係しているのではないかと疑い、事件の真相を明らかにしようと決意します。捜査を進める中で、盧凌風は明器店で娄青苔の遺体を発見します。この発見は、事件解決への大きな一歩となるでしょう。
ネタバレ
董好古は、全てを白状したと信じ、釈放を期待していましたが、蘇無名は三十の笞打ちを命じます。董好古は盗墓の罪を咎められ、仮論できず、処罰を受け入れるしかありませんでした。蘇無名は独孤遐叔に、供述の時間軸の矛盾や春山の証言の重要性、そして娄青苔たちの失踪など、多くの疑念を抱いていることを打ち明けます。独孤遐叔は事件の謎解きにますます興味を持つ一方、蘇無名は世の太平を願います。
その時、謎の覆面集団が蘇無名を襲撃。盧凌風が駆けつけ、桜桃と共に応戦し、辛くも撃退しますが、事件はより混迷を深めます。蘇無名は傷ついた桜桃を心配し、老費は負傷した独孤遐叔を診察します。独孤遐叔は朦朧とする意識の中で春条の姿を見、動揺します。その後、彼は自分が南州で死んだと思い込み、全てが夢だと錯乱し始めます。老費は夢遊病の可能性を示唆し、独孤遐叔は陰謀を疑い始めます。
盧凌風は刺客が朝廷関係者ではないかと疑念を抱き、複雑な感情を抱えながらも蘇無名を助けるため残ることを決意します。老費もまた、持ち前のユーモアで場を和ませながら捜査に協力します。春山は盧凌風の巧みな尋問により、独孤羊が魯二を殺害する場面を目撃し、捕まえようとしたことを白状します。春山は独孤羊から金銭を要求し、独孤羊は怒りながらもそれを渡します。印章の価値を知った春山は再び独孤羊を脅迫します。
一方、盧凌風は明器店で遺体の捜索を行い、泥人形の中に隠された娄青苔の遺体を発見します。老費も駆けつけ、蘇無名の推測が正しかったことを確認します。曹恵が検視を、春条が記録を任され、事件の真相解明に一歩近づきます。
第10話の感想
第10話は、緊迫感あふれる展開と深まる謎で、視聴者を一気に物語の核心へと引き込みました。董好古への処罰から始まるも、真の焦点は蘇無名たちの疑念と、突如現れた覆面集団による襲撃。そして、混乱の中で錯乱していく独孤遐叔の姿が、今後の展開への不安を掻き立てます。
特に印象的なのは、独孤遐叔の精神状態の変化です。朦朧とする意識の中で春条の姿を見るシーンは、彼の過去や春条との関係性について、様々な憶測を呼ぶのではないでしょうか。夢遊病とも取れる不可解な行動は、単なる精神的な問題なのか、それとも何者かによる陰謀なのか、今後の展開が非常に気になります。
一方、盧凌風と蘇無名の関係性も注目すべき点です。複雑な感情を抱えながらも蘇無名を守るため残る盧凌風の決断は、二人の絆の深さを改めて感じさせます。また、老費のユーモアを交えた捜査協力も、緊迫した状況の中で良いアクセントとなっています。
つづく