あらすじ
第二十八話は、主人公たちが雲鼎での冒険を中心に展開します。蘇無名、桜桃たちは、当初対立していた趙雨と協力し、雲鼎夜市に潜む危険な賭博ゲームの秘密を暴こうとします。趙雨は、兄の過去を調べるためにこの事件に巻き込まれ、一同は共に調査を進めることを決意します。
雲鼎仙街に入るには、仮面と多額の金が必要で、そこは官府との協定により、法の制裁を免れていることが分かります。調査が進むにつれ、老費が行方不明になり、盧凌風は違法な競売を阻止しようとしますが、襲撃を受けてしまいます。危機一髪、司馬亮が現れ盧凌風を救出し、自らの行動の動機を説明します。
このエピソードは、緊迫感あふれる展開を通して、雲鼎仙街に隠された闇と、主人公たちが勇敢に困難に立ち向かう決意を描いています。
ネタバレ
蘇無名は桜桃と裴喜君 に雲鼎での体験を語るよう促し、盧凌風も興味を示します。裴喜君 は趙雨に会ったと話し、桜桃は趙雨が彼らを信用せず単独で捜査しているのではと疑念を抱きます。彼女たちは趙雨を尾行しますが、見つかってしまいます。桜桃は協力を申し出ますが、当初は拒否されます。
その後、桜桃は武芸を披露し趙雨を製圧、真相を語らせます。雲鼎の夜市には命懸けの賭け事があり、趙雨は兄が関わっていたのではないかと疑い、調査に来たのでした。一行は雲鼎へ行くことに。趙雨は彼らを止めようとしますが、決意の固さに負け、仮面がなければ入場できないことを伝えます。
桜桃は坊正から情報を得ようとしますが、地元の人々から、ここでは役職が大きいほど仕事が増えるため、坊正という役職自体がないことを知らされます。その後、新しく開店した仮面屋を見つけ、一行は不審に思います。
聞き込みの結果、賭けに参加するには仮面を買い、一万銭を用意し、亥の刻までに雲鼎仙街に入り、夜明けまで隠れ場所で見つからずに過ごさなければならないことが分かります。生き残れば十倍の賞金が手に入りますが、雲鼎仙街は地元の役人と協定を結び、賭け事中の殺人は罪に問われないという恐ろしい事実も判明します。
蘇無名は趙雨の身を案じ、盧凌風は自ら見に行くことを提案します。蘇無名は老費にも同行させようとしますが、老費は行方不明。盧凌風は焦り、老費を探し始めます。蘇無名は老費が酒に酔って雲鼎仙街に迷い込んだのではと推測し、索龍は盧凌風に危険を冒さないよう忠告します。蘇無名は盧凌風を外に残し、自ら捜査を続けることにします。
桜桃は書生である蘇無名に捜査が務まるのか疑問を抱き、自身の方が潜入に適任だと主張します。彼女は既に黥夫と夜に刺青を入れて身分を隠す約束をしています。捜査を進めるうちに、蘇無名は老費も雲鼎仙街に入ったことを突き止めます。裴喜君 は老費の身を案じ、蘇無名は平静を装いつつも内心では不安を抱きます。
競売では何玉郎が現れ、その奇妙な行動が一行の注意を引きます。競売にかけられた雅茹たちも謎めいており、雲鼎仙街の謎と関係があるようです。裴喜君 は舞踊を見て、舞手が老人が探している甥の阿転ではないかと気づき、これが何玉郎の注意を引きます。啞奴の競売が始まると、盧凌風は突然十万で落札し、何玉郎に役所に来るよう要求、違法行為だと糾弾します。
裴喜君 は盧凌風の身を案じますが、蘇無名は自分たちがいると捜査の邪魔になると判断し、密かに様子を見ることにします。盧凌風は交渉中に身分を明かし、激しい戦闘が始まります。盧凌風は武芸に秀でているものの、多勢に無勢で次第に劣勢になります。窮地に陥った時、奇妙な呪符を顔に描いた新たな敵が現れ、気を取られた盧凌風は捕らえられてしまいます。
危機一髪、仮面をつけた人物が現れ盧凌風を救出します。しかし、礼を言う間もなく、暗器が盧凌風の急所を襲います。驚く盧凌風が目にしたのは、救いの主がなんと司馬亮だったのです。なぜ司馬亮が雲鼎仙街にいるのか理解できない盧凌風に、司馬亮は雲鼎仙街の悪行をこれ以上見過ごせないと、壊滅させるために来たのだと説明します。
第28話の感想
第28話は、雲鼎仙街という謎めいた場所を舞台に、緊張感あふれる展開が繰り広げられました。まず目を引くのは、賭け事における恐ろしいルールです。命を懸けた賭博、そしてその中で起きる殺人がお咎めなしという設定は、この街の異常性を際立たせています。法の外にある無法地帯で、登場人物たちがどのように立ち向かっていくのか、今後の展開が非常に気になります。
桜桃の機転と武芸の冴え、そして趙雨との共闘は、物語にスリルと希望をもたらしました。一方、老費の失踪は不穏な空気を漂わせ、蘇無名たちの不安を掻き立てます。老費がどのような状況に陥っているのか、無事に戻ってきてくれるのか、心配でなりません。
盧凌風の猪突猛進な行動は、彼の正義感と仲間思いの強さを表していますが、同時に危険も孕んでいます。何玉郎との対峙、そして謎の仮面集団との戦闘は、手に汗握る迫力でした。絶体絶命のピンチに現れた司馬亮。彼の登場は予想外であり、驚きと同時に、雲鼎仙街の闇の深さを改めて感じさせます。敵か味方か、彼の真意も今後の注目ポイントです。
つづく