あらすじ
第四話では、蘇無名と盧凌風の二人の主人公の行動を中心に、それぞれが困難に直面した際の態度と対処法が描かれています。
蘇無名は以前の仕事の失態を悔やんでいましたが、裴喜君 と桜桃の励ましを受けて立ち直り、画材屋の主人から畢成業に関する重要な手がかりを得ます。
一方、盧凌風は目を覚ますとすぐに事件の捜査に取り掛かり、老費に睡眠薬を飲まされたことを特に気に留めません。裴喜君 の新しい絵に自身を惑わせる可能性のある手がかりを見つけ、北へ深く捜査を進めることを決意します。大理寺で記録を調べている際、方丈の嘲笑にも屈せず、黎郎中の死因を独自に調べようとします。その過程で、襲ってきた三人の怪しい女を撃退します。
そしてついに、盧凌風と蘇無名は事件現場で出会い、共に遺体を解剖して真相を探り、黎郎中のために必ず正義を果たすと誓います。
また、この回では、秦孝白の創作における苦悩と、裴喜君 が彼を励まし創作への情熱を取り戻させる様子も描かれています。
ネタバレ
蘇無名は捜査ミスで手がかりを失い、悔しさのあまり足踏みしていました。裴喜君 は梁知の証言から梁司馬の価顔絵を描くことを提案し、蘇無名に希望を与えます。桜桃も蘇無名を励まし、画譜の捜査を続けるよう促します。蘇無名は画材屋の主人を呼び出し、畢成業が遊光の販売を強要していた事実を掴み、この手がかりを利用することにしました。
一方、盧凌風は目を覚ますと、老費に時間を尋ねますが、老費は盧凌風の過労を防ぐために睡眠薬を飲ませたと説明し、食事を用意していました。しかし、盧凌風は事件のことで頭がいっぱいで、食事に手をつけようとしません。
裴喜君 は盧凌風に新しい絵を見せます。盧凌風は蘇無名の絵の腕前をからかいながらも、これが新しい手がかりだと気づき、自分が誤った方向に導かれていた可能性に思い至ります。「北」という手がかりから重要な方向性を感じ取った盧凌風は、全てを投げ打って捜査に乗り出します。
盧凌風は大理寺へ一人で向かい、周老の助けを断ります。周老は困った時は頼るようにと言いますが、盧凌風は聞き入れません。そして、他の役人が避けるような難事件を選び、捜査に著手します。方丈が現れ、黎郎中の死について、樹葬の希望や悪人追放の出来事などを伝えますが、盧凌風は方丈の言葉に疑念を抱き、独自に捜査しようとします。しかし、方丈に嘲笑されます。
捜査現場で、盧凌風は三人の怪しい女に襲われますが、眠っているふりをして仮撃し、撃退します。一方、蘇無名と老賈たちは捜査への介入を止められますが、聞き入れずに探りを入れ、取引相手を捕らえて情報を集めます。
盧凌風と蘇無名は偶然にも出会い、そこに周老が現れ、自分の行動を説明します。蘇無名は盧凌風と共に現場へ向かい、自ら遺体を解剖して手がかりを探します。盧凌風は役人の職務怠慢に怒り、遺体の適切な処理を命じます。
盧凌風は真犯人を捕らえ、黎郎中の無念を晴らすことを誓います。一方、公主は秦孝白が「点睛」をためらっていることを心配し、裴喜君 に助けを求めますが、秦孝白自身は点睛を完成させる自信がありません。岑鸷は裴喜君 に代役を提案しますが、裴喜君 は断ります。役人たちが去った後、秦孝白は歌で自分の気持ちを表現します。
裴喜君 は秦孝白を慰め、プレッシャーを感じずに創作を楽しむべきだと助言します。秦孝白は裴喜君 の言葉に感銘を受け、新たなインスピレーションを得て創作意欲を取り戻します。そして、裴喜君 を師と呼び、彼女の助言に深く感謝します。秦孝白は重圧から解放され、新たな創作の自由を見出したようです。
第4話の感想
第4話は、蘇無名と盧凌風のそれぞれの捜査が並行して描かれ、最後に二人が合流するという展開がスリリングで引き込まれました。蘇無名は捜査ミスで落ち込んでいましたが、裴喜君 と桜桃の励ましで再び立ち上がり、画材屋の主人から得た情報をもとに捜査を進めていく様子が、彼の粘り強さを改めて感じさせます。一方、盧凌風は睡眠薬を飲まされながらも事件のことを忘れられず、大理寺で誰もが避ける難事件に挑む姿が印象的でした。周老の助けを断る場面からは、彼の強い自立心と正義感が伝わってきます。
特に、盧凌風が三人の女に襲われるシーンはアクションの見せ場であり、彼の機転と武芸の腕前が際立っていました。また、蘇無名も周囲の仮対を押し切って捜査を進めるなど、二人の強い意誌と行動力が物語を力強く牽引しています。
そして、事件の真相に迫る中で、方丈の怪しい言動が新たな謎を投げかけています。彼が事件にどのように関わっているのか、今後の展開が非常に気になります。二人の捜査が交差し、真実に近づくにつれて、物語はますます複雑さを増していくでしょう。
つづく