ストーリー
千年もの間、不思議な力を持つ「宿書(しゅくしょ)」を集める使命を負わされた男女が織りなす、奇幻物語『悠久の縁~百霊潭~』。
二人は様々な物に宿る精霊「物霊(ぶつりょう)」たちの物語に触れ、彼らの秘めた愛憎や執着、喜びや悲しみといった心の奥底へと深く分け入っていきます。
宿書集めという使命をこなしながら、物霊たちの織りなす愛憎劇を目の当たりにすることで、主人公たち自身の恋愛模様も変化していきます。
笑いあり、涙ありの展開を通して、視聴者は精霊たちの世界に共感し、主人公たちの冒険に引き込まれていくことでしょう。そして最終的に、二人は数々の試練を乗り越え、自分たちの真の感情と向き合うことになります。
各話あらすじ(全32話)
- 29 - 32
- 25 - 28
- 21 - 24
- 17 - 20
- 13 - 16
- 9 - 12
- 5 - 8
- 1 - 4
32話(最終回)
北斗星君の助力により、寒生は記憶を取り戻し、春妖こそが自分の愛する人であったことを思い出し、これまでの霊均の行いを責めた。過ぎ去った日々を振り返り、寒生は春妖の元へ戻ることを選び、かつて彼が見捨てたことを非難した。春妖は、もう二度と彼女を離さないと誓った。
二人は再会を喜び、甘いひとときを過ごした。しかし、その幸せは長くは続かなかった。寒生の記憶を戻した北斗星君に天罰が下ったのだ。天尊による百霊潭の住人たちへの罰に対し、春妖と司卯は立ち向かうことを決意するが、司卯はすぐに敗れてしまう。
戦いの最中、寒生は皆を救うため、自らを犠牲にして霊魄を春妖に返し、彼に影を与えた。それと同時に、百霊潭の妖怪たちも元の姿に戻った。
最後は、春妖が寒生が残したペンダントを握りしめ、共に過ごした日々を偲ぶ姿があった。しかし、寒生はもうどこにもいなかった。
31話
寒生は霊均に連れられ、南淵国で結婚することになりました。当初、国王の暴虐なイメージから、彼に近づくことを拒んでいましたが、霊均の示す優しさと思いやりに、寒生の心は徐々に変化していきました。
一方、春妖は寒生が去ってからずっと彼女のことが気がかりで、自身の寿命があと七日しかないことを知ると、すべての宿書を百妖に返し、孔澜に管理を委ねることにしました。北斗星君に勝利した春妖は、人間界へ行き、寒生を探そうと決意します。
宮廷での生活に馴染めずにこっそり外出した寒生は、街で偶然春妖と、彼女の子供だと名乗るウサギに出会います。三人は一緒に小さなウサギの家へ帰りました。ウサギの兄が亡くなったことを知ると、春妖は宿書を使い、小さなウサギが百霊潭で兄に会えるようにしました。寒生は春妖に来世について尋ね、運命のはかなさを実感します。
花灯節の日、寒生は再び春妖に会えるよう願い事をしました。しかし、衛兵の到着によってそのひとときは中断され、寒生は後ろ髪を引かれる思いで宮殿へ戻りました。
30話
第三十話は、寒生と春妖の愛が大きな試練に直面する物語です。二人は九幽冥王に謁見し、寒生がこの世界に留まるためには魅霊になる必要があることを告げられます。しかし、それは終わりのない生死の輪廻の苦しみを味わうことを意味していました。それでも、寒生は春妖と満月の夜に結婚式を挙げ、共に九幽冥王から授かった酒を飲み、永遠に一緒にいることを誓います。
しかし、春妖は寒生にそんな苦しみを味わわせたくないと思い、婚礼の後、密かに水魄を寒生に与えます。その結果、寒生は全ての記憶を失い、自由の身となりますが、春妖自身は命の危険にさらされることになります。
その後、春妖は司卯に寒生を南淵国へ送り届け、和親を進めるよう手配します。波乱のない未来を寒生に送ってほしいと願ってのことでした。目覚めた寒生は自分が南淵国へ送られたことに気づきますが、以前の夢の記憶は曖昧で、既に消え去っていました。
一方、春妖は百霊潭の場所を変え、寒生が後々自分を訪ねて来られないようにします。それは、寒生への深い愛情と、自らの犠牲を物語っていました。
29話
第二十九話は、寒潭の女神と春水の仙人の深い愛情物語を描いています。寒潭の女神は霊智を得てからというもの、毎日春水の傍らに寄り添い、自らの想いを宿書の内に記し、永遠に離れぬ願いを込めました。
しかし、司卯の出現によって、この静謐な日々は破られます。司卯は寒潭の女神に恋をし、彼女を連れ去ろうと春水に戦いを挑みます。争いの最中、寒潭の女神は春水を守るため自らを犠牲にし、天帝の罰によって人間へと転生させられ、苦難を強いられることになります。
春妖はこの真実を知り、死をも恐れず天劫を破り、愛する者と再び共にいることを決意します。北斗星君は春妖に、極寒の地に住まう九幽冥王に助けを求めるよう助言します。
一方、寒生は百霊潭で目を覚まし、春妖が自分のために危険な旅に出たことを知ります。寒生は春妖を探し出す決意を固め、司卯の助けを借りて冥泉への道を見つけます。
ついに寒生は幻境の中で春妖と出会います。幻の春妖は、二人の中で一人しか生き残れないと告げますが、寒生はこの罠を見破り、幻影を貫きます。そして、全ての騒動が収まった後、寒生は本当の春妖と再会を果たし、二人は再び結ばれます。
28話
第二十八話は、大晦日目前の烏裳と孔澜のいつもの口喧嘩から始まりますが、物語の真の中心は寒生と春妖の心の動きにあります。烏裳の助言を受け、寒生は春妖のために特別な贈り物を用意します。春妖は、シンプルな野菜の贈り物に感動します。生まれて初めて、誰かが自分の誕生日を祝ってくれたからです。二人の想いは深まり、春妖は寒生に永遠の陪伴を誓い、縁結びの紐を結びます。
幸せなひとときを過ごしていたのも束の間、空に轟く雷鳴が全てを遮ります。霊力の衝撃で寒生は倒れ、二人の前世の悲劇が明らかになります――かつて、春水仙人と寒潭神女は愛し合っていましたが、天帝の怒りに触れ、会うことを禁じられてしまったのです。
この苦境に直面した春妖は、司卯から、寒生の宿書に血を滴らせることで千年前の秘密を知ることができると聞きます。そして、かつて寒潭神女に心を与えるため、春水が自らの霊力の半分を犠牲にしたことを知ります。この記憶は、二人の互いへの理解を深めると同時に、これから待ち受けるであろう試練を暗示しています。
27話
第二十七話では、無垠は司瞳と司卯に捕らえられ、魍魎淵に閉じ込められました。百霊潭を魔界に変えようとする司瞳の恨みと復讐に対し、無垠は自らの過ちを認め、内丹を抵当に差し出し、彼女の暴挙を止めようと説得を試みます。
緊迫したその時、春妖は数珠を用いて、魔に堕ちかけた司瞳を抑え込みます。この過程で無垠は司瞳への真心を示し、ついに彼女の心を動かしました。司瞳は破壊行為を断念し、元の心を取り戻します。
同時に、春妖と寒生の関係も修復され、二人は平穏な生活に戻ることができました。また、捕らえられた司卯は、これまで春妖を守るために行動していたことが明らかになり、いつか春妖が真実を尋ねに戻ってくるだろうと予言します。
最後に、孔澜は百妖の祝賀会を開くことを提案し、平和を喜び合います。春妖は街中で巧みに寒潭神女の肖像画を寒生の姿に変え、物語は幕を閉じます。
26話
第26話は、寒生と春妖の誤解が解け、司瞳の運命が大きく動き出す物語です。
寒生は春妖に許しを請うため、蘭の種を贈り物として用意しました。当初は誤解から春妖の怒りを買ってしまいますが、蝶々の出現が二人の間のわだかまりを解き、関係は修復されます。
一方、五色魔蓮を持つ司瞳は追手に追われていました。霊均は彼を救い出し、魔蓮の秘密を明かします。昆侖鏡が完成する日が、すなわち司瞳の命日だと告げたのです。大局のため、司瞳を犠牲にするという無垠の選択を知り、司瞳は裏切られたと感じ、真の魔へと堕ちる決意を固めます。
霊均はこの機に乗じ、司瞳の無垠への怨恨をさらに深め、ある芝居を仕掛けます。無垠と春妖が結託して自分を陥れようとしていると、司瞳に誤解させるのです。そして、再び霊均が救いの手を差し伸べ、司瞳を連れ去ります。同時に、春妖たちへの憎しみを更に増幅させるのでした。
その後、春妖は司瞳を誤解していたことに気づき、魔気の出どころが司瞳ではなく司卯であることを突き止めます。
25話
第二十五話は、春妖、寒生、無垠、そして司瞳をめぐる複雑な関係を描いています。
春妖は宿書から、無垠が魔蓮と寒潭について何かを隠していることを知ります。一方、寒生は偶然にも春妖に口づけをしてしまい、真実を突き止める手助けを約束します。月姫は無垠に催情香を使って関係を持とうとしますが、司瞳に邪魔をされ、怪我をして逃げていきます。司瞳が月姫を攻撃する場面を目撃した寒生は、そのことを春妖に伝えます。無垠は司瞳を守るため、寒生に土下座して許しを請い、司瞳が既に魔に憑かれている可能性を示唆します。
司瞳が五色魔蓮の化身である可能性を知った春妖は、自ら司瞳を捕らえることを決意します。春妖の追及に対し、無垠は司瞳を庇い続け、その結果、春妖の罰を受けることになります。
24話
第二十四話は、登場人物たちの複雑な関係と葛藤を中心に展開します。
司瞳と月姫の間の緊張は高まり、司瞳が月姫に復讐しようとしたところ、無垠が介入し、事態の悪化を阻止しました。そして、その薬方が毒をもって毒を製すものであることを明かしました。
一方、柴房に閉じ込められていた寒生は、春妖に助け出されます。二人の想いは急速に高まり、互いの気持ちを確かめ合い、甘い恋愛が始まります。
それと時を同じくして、霊均は魍魎淵の魔気の動きに満足していました。司瞳を操ることは五色蓮を掌握することに等しく、春妖の昆侖鏡の鋳造を阻むことができると考えていたからです。
異変に気付いた春妖は、五色蓮を得るため無垠に助けを求めます。また、月姫は霊均に唆され、香を使って他人の意識を操ることができると示唆されます。
最後に、寒生は符呪を使って春妖を探しに行こうとします。春妖への深い想いを募らせていたのです。
23話
第二十三話は、寒生の心の葛藤と司瞳の行動を中心に展開します。春妖から二人の霊力が相克しているため、寒生の安全のために彼女から離れなければならないと説明され、寒生は深く傷つきます。臘八節の粥配りで、寒生は騒ぎを起こす司瞳に遭遇します。過去の辛い経験と内なる魔気に突き動かされ、司瞳は攻撃的な態度を取りますが、師匠である無垠の導きにより、最終的に自分の過ちを悟り、改心することを決意します。
一方、寒生は怪我をした蠍の精の月姫を救います。月姫は薬を盗んだ疑いをかけられますが、無垠は彼女を信じると言い切ります。そんな中、司瞳は霊均の影響を受け、衝動的な行動に出ます。寒生を柴部屋に閉じ込めるなど、物語に新たな緊張感が加わります。
22話
第二十二話では、謝長夜と沈慈が協力して霊均を倒そうと試みるも、失敗に終わります。そこに寒生が現れ、自身の虫毒を解いた後、霊均を攻撃し、深く傷つけました。霊均は刺されたものの法力を失わず、南淵国を鬼城に変えると誓います。沈慈は赤羽魚の心臓の血を用いて霊均を一時的に退け、春妖との約束を果たします。そして、謝長夜に自らの身分と恩返しの経緯を明かしたのち、息を引き取りました。謝長夜は深い悲しみに暮れます。
一方、春妖は寒生を百霊潭へ連れて帰り、宿書から寒生の前世について知ります。北斗星君は春妖に、寒生が彼女の劫難であると告げます。それでも寒生は春妖への想いを諦めず、臘八粥を作って気持ちを伝えようとします。しかし、北斗星君の警告を受けた春妖は迷い、結局待ち合わせ場所には行きませんでした。寒生は雪が降るまで待ち続けましたが、春妖は彼を帰らせるために雪を降らせます。
21話
第二十一話では、春妖が霊均の宮殿で偽物の霊均に襲われ、脅迫される場面から始まります。以前霊婆に毒を盛られていたため、抵抗する力もありません。霊均は寒生との結婚の準備を進め、春妖を鏡の中に閉じ込めてしまいます。
一方、謝長夜は沈慈に緻命的な寒玉虫を無理やり飲み込ませますが、衡が密かに彼女を救い出します。そして、これは全て沈慈を守るための謝長夜の計略であったことが明らかになります。
寒生は春妖の失踪を知り、心配のあまり途方に暮れますが、ついに春妖から教わった法術を使って、鏡の中に閉じ込められた春妖を見つけ出します。春妖は寒生に自分が毒を盛られ、霊均が魔物であることを告げ、さらに霊婆が寒生にも毒を盛っているのではないかと疑念を抱きます。
婚礼当日、春妖は寒生に解毒方法を伝えようとしますが、霊均に阻まれてしまいます。同時に、謝長夜と沈慈も同日に婚礼を挙げざるを得ない状況に追い込まれ、沈慈はどんなことがあっても謝長夜に従う決意を固めます。
20話
第二十話は、寒生の身分が明らかになり、彼女と周囲の人々との複雑な感情の縺れを中心に展開します。
霊均から贈られた灯籠を受け取った寒生は、彼に求婚されます。しかし、自身に怪病が巣食っていることから、その申し出を断ります。一方、謝長夜と沈慈の仲は深まっていきます。
翌日、懷安は寒生の正体が北陸国の公主であることを突き止め、許城逸に対し、中秋の夜に彼女に求婚することで、身分を隠していた罪を不問にするよう迫ります。
そして中秋の夜、寒生の身分が公になります。霊均は再び求婚しますが、謝長夜は霊均に、自分と懷安の結婚を認めてくれるよう頼みます。
寒生の選択に心を痛めた春妖は、彼女のもとを去ろうとしますが、寒生からの説明を受け、彼女の将来を案じ、共にいることを決意します。
最後に、春妖は病に伏せる寒生に護符として玉霊珏を渡します。しかしその時、霊均に邪気が取り憑いていることに気づき、彼の真意を疑い始め、寒生たちを守るため残ることを決めます。
19話
第19話は、寒生、沈慈、霊均、そして春妖の間の複雑な関係とやり取りを描いています。
寒生は、沈慈が人魚の心臓の血を得る手助けをしてくれることを知りますが、沈慈自身の用事が済むまで待つ必要があります。
一方、霊均は、春妖が自分の魚人を逃がしたことで彼女を責めます。そして、春妖が寒生を連れ戻り、その際に自身を傷つけたことで、二人の間の対立は深まります。
寒生が気を失ったことで、春妖は彼女を霊婆のところへ連れて行き、治療を受けさせます。その過程で、春妖が寒生の精気を吸収していたことが判明します。霊婆は、春妖の霊力の三割を千年霊芝と交換することを提案し、霊均はこの状況を利用して霊婆に春妖を退治させようとします。しかし、霊婆はすぐには行動を起こしません。
寒生は春妖に沈慈の本当の身分を明かし、春妖は霊均が蜘蛛の精に噛まれたことを知ります。
最後に、沈慈は謝長夜の心の中での自分の位置を知るために、謝長夜の約束を得るまで三日待つことを要求します。同時に中秋節が近づき、霊均は寒生のために灯籠の贈り物を用意し、登場人物たちの複雑に絡み合った感情の絆が描かれています。
18話
第18話は、主要人物たちのそれぞれの展開を中心に描かれています。
まず、淮安は捕らえた刺客が沈慈ではないことに激怒し、必ず彼女を見つけ出すと誓います。一方、寒生は負傷した霊均を介抱しながら、北斗星君と遊んでいた頃や、霊均が百霊潭へ行きたがらなかった過去を思い出します。淮安は捕らえた刺客を民衆に晒し、沈慈の行刺の証拠を探し続けました。
その頃、目を覚ました沈慈は危険を顧みずに城門へ戻り、身代わりになった者が捕らえられているのを見て落胆します。また、春妖は霊均のために薬を調合し、寒生が霊均を看病しているのを見て心を痛めます。謝長夜は、自分が人質になったのは寒生のせいだと責め、逃婚中の王女だとバレる前に去るよう警告します。
春妖は衡を捕らえますが、夜になり、沈慈が衡を助けようとするところを目撃します。そして、謝長夜が沈慈と衡を襲おうとした時、春妖は二人を救います。沈慈は衡に薬を渡して逃がし、謝長夜のもとへ戻って罪を償おうとしますが、彼の怒りに直面することになります。淮安は沈慈が死士だと知り、彼女を抹殺しようと決意します。
最後に、寒生は沈慈が赤羽魚人だという秘密を知り、共通の秘密を持つ二人は一時的に和解します。そして、回想シーンを通して、沈慈が謝長夜に深い愛情を抱いていることが明らかになります。
17話
第17話は、国王・霊均、寒生、そして春妖を中心に展開します。霊均は表向き寒生に大変友好的に接し、彼女と春妖を宮殿での食事に招待しますが、実際は春妖を毒殺しようと企んでいました。計画の失敗が露呈すると、彼は侍女を叱責するふりをし、自身の陰謀を隠蔽します。
一方、懷安公主は謝長夜に好意を抱き、彼を利用して霊均と沈慈の排除を企てます。様々な出来事の中で、謝長夜は沈慈の傷の手当てをし、懷安と密かに計画を練ります。寒生は春妖と共に赤羽魚を引き寄せる薬草を探し続けることに固執します。
そしてついに、ある外出の際、懷安の指示を受けた沈慈は霊均の暗殺を試みます。しかし霊均は既に準備を整えており、飛んでくる矢を腕に掠めさせ、この機会を利用して寒生との距離をさらに縮めます。寒生は怪我をした霊均をより一層気遣い、それを見た春妖は不満を露わにし、霊均に寒生に対して邪な考えを抱かないよう警告します。
16話
第16話は、南淵国で起こる不可解な事件と、様々な勢力の水面下での駆け引きを中心に展開します。病に倒れた国王は突如回復しますが、その陰には神医が赤羽人魚を用いた治療を行ったという噂が広まります。赤羽人魚を捕らえるため、国王と懷安公主は漁に出かけますが、沈慈だけが法宝を使って捕獲に成功し、その後すぐに解放します。一方、偽物の国王によって服を汚された寒生は、川辺で洗濯をしている最中に人魚の姿に戻ってしまい、捕らえられてしまいます。駆けつけた春妖は、寒生を自分のペットだと主張し、解放を求めます。同時に、北陸国の刺客である許城逸は、沈慈に暗殺の機会を逃すべきではないと忠告します。沈慈は同族の赤羽人魚である衡と出会い、危機に陥った時に助けを求めることができる真珠を受け取ります。国王の気配に違和感を覚えた春妖は、赤羽人魚捕獲の手伝いをするために残ることを決意します。物語が進むにつれ、偽の国王の真の目的と、登場人物たちの複雑な関係が徐々に明らかになっていきます。
15話
第15話は、蕭山が雪狼族に殺された後、孔七が深い自責の念と無力感に苛まれ、蕭山の運命を変えることは不可能だと悟る場面から始まります。蕭山の死を目の当たりにした青羽農は、雪駝族と同盟を結び、蕭山の墓を守ると誓います。孔七は春妖から雪蓮を受け取り、目の前の蕭山を生き返らせるか、過去に戻って小山を救うかの選択を迫られます。最終的に、孔七は歴史を書き換え、蕭山を救うことを決意します。
一方、春妖たちは千年後の世界へ戻る準備を進め、蕭氏から神石を入手しようと計画します。孔七は蕭山に会うことを躊躇しますが、最後には会う決意を固めます。蕭山は春妖に神石を貸し与え、共に食事をするよう誘います。彼女は五百年の孤独と孔七への親近感を吐露します。春妖は孔七を雪駝族のもとに残し、寒生は孔明灯を飛ばし、春妖への永遠の愛を表現します。
さらに、春妖は神石を使って鏡面を修復しますが、五色魔蓮を台座として必要とします。また、赤羽魚人の心臓の血を探すのにも難航します。寒生が宿書の作者であることが明らかになり、二人は前世からの縁を確かめ合います。魔気に襲われた寒生を春妖が救いますが、その際に寒生の体内に春妖の真気が存在し、彼女の精気を消耗させていることが判明します。真相を探るため、春妖は南淵国へ赴き、霊魄に運命を占ってもらいます。同時に、司命星君から、寒生は戒律を破ったために人間界へ落とされ、輪廻転生を繰り返している可能性があり、それが春妖と関係しているかもしれないことを告げられます。
14話
第14話は、漣漪の陰謀と蕭山と青羽農の間の誤解を中心に展開します。
漣漪は青羽農を蕭山から遠ざけるため、妊娠したという嘘をでっち上げました。そして孔七が誤って彼女を傷つけた後、そのせいで子供を失ったと偽り、青羽農に蕭山への憎しみを抱かせます。
一方、春妖と寒生は牢獄から脱走し、雪狼王が漣漪を利用して蕭山と青羽農の仲を裂こうとしている計画を突き止めます。
蕭山が雪駝族のために救援を求めた際、漣漪の妨害によって青羽農の助けを得ることができませんでした。
最終、真相が明らかになり、青羽農は自分の過ちを悟りますが、時すでに遅く、蕭山は雪狼王の手によって既に戦死していました。そして漣漪も自らの罪を償うため、自刎して果てます。
13話
第13話は、登場人物たちの複雑に絡み合った人間関係を中心に展開します。まず、春妖と寒生は、合歓散による予期せぬ中毒で肉体関係を持ってしまい、翌朝、気まずい雰囲気の中、寒生は春妖を責め立て、責任を取るよう迫ります。
一方、孔七は落ち込む蕭山にあんまんを差し入れ、愛する人を守るため武術の稽古を始めます。そして、青羽農と漣漪の結婚を祝う花火を打ち上げ、蕭山の気分を晴らそうとします。青羽農は蕭山の部屋で耳飾りを見つけ、過去の出来事を思い出し、漣漪に返します。その後、漣漪の妊娠が発覚し、青羽農は大喜びします。
しかし、物語は急展開を迎えます。漣漪が突然倒れ、春妖は診察した結果、漣漪の正体を暴き、雪狼族のスパイを捕らえたことを告げ、交換条件を提示します。漣漪が迷っていると、謎の黒い煙の助けを得ます。
そして最後に、春妖と寒生は宿屋で襲撃され、負傷したところを漣漪の命令で牢獄に閉じ込められ、雪狼王の裁きを待つことになります。この回は、波乱とサスペンスに満ち、登場人物たちの愛憎劇や隠された秘密が描かれています。
12話
第十二話は、蕭山、青羽農、そして漣漪の複雑に絡み合う感情と、迫り来る戦いの危機を中心に展開します。蕭山は既に人妻となっていましたが、かつて命を救われたことから縁が生まれた青羽農への想いを断ち切れませんでした。孔七が蕭山の嫁入り道具の中から青羽農の肖像画を見つけ、二人の間の物語が明らかになります。
一方、春妖と寒生は、何者かが青羽農と漣漪に薬を盛って関係を持たせようとしているのを発見し、漣漪の知られざる素性が示唆されます。青羽農から妾を迎えることを提案された蕭山は、彼に勝負を挑み勝利しますが、漣漪の介入により最終的に敗北を認めます。個人的な感情は傷つきましたが、蕭山は大局を優先し、青羽農と共に雪狼族への対抗策を練ります。
婚礼当日、春妖と寒生は青羽農を狙った毒殺計画を阻止し、様々な勢力の暗闘が垣間見えます。蕭山の物語は、愛と責任の間で揺れ動く彼女の葛藤と、愛する者を守ろうとする強い決意を描いています。
11話
第11話は、蕭山と雪狼族との対立を中心に展開し、彼女と青羽農との複雑な関係が明らかになります。記憶を取り戻した蕭山は、雪狼族の攻撃に対し、蕭氏一族の復讐を決意します。戦いの最中、彼女は雪狼王に重傷を負い、死の間際に孔七に腕輪を託します。氷火神石が時空の扉を開き、春妖と孔七は過去へ戻り、歴史を変えて蕭山を救おうとします。二人は千年前の蕭山が雪狼族と戦う場面を目撃し、孔七は未来の蕭山を救うため雪蓮を手に入れる決意を固めます。
過去の世界で、孔七たちは蕭山の厚意を受け、雪狼族との戦いに勝利します。孔七は雪蓮の在処を突き止め、春妖はそれを手に入れようと計画します。婚礼当日、青羽農は花嫁が自分を救ってくれた恩人である漣漪ではなく蕭山であることに気づきます。青羽農は洞房から逃げ出し、漣漪と出会い、彼女こそが命の恩人だと確信します。漣漪は青羽農に想いを寄せ、蕭山に自分の恋を叶えてくれるよう懇願します。この展開に蕭山は怒りと失望を覚え、物語はここで謎を残したまま終わります。
10話
第10話は、孔七と小山の楽しい外出と、寒生と春妖の微妙な心のやり取りを中心に描かれています。
孔七は花燈当てで見事な知恵を披露し、小山の憧れの的となりました。そして、愛の象徴である同心結を贈られます。しかし、二人の様子は雪狼族に見張られていました。
一方、酒楼では、寒生と春妖が酒を酌み交わし、親密な雰囲気に。酔いつぶれた春妖によって、それ以上の進展はありませんでした。そんな中、孔七が小山に告白しようとしたまさにその時、寒生が二人の間に割って入り、気まずい空気が流れます。
翌日、目覚めた春妖は一行を青羽農の元へ案内することを決意します。目的は氷火神石です。宮殿の中で、小山は仕掛けを解いて神石を手に入れ、千年前の蕭氏三公主としての記憶を取り戻します。蘇った夫、青羽農と対面した蕭山は過去の憎しみを思い出しますが、青羽農が生き延びていたのは彼女への償いのためだと知り、物語は大きな謎を残したまま幕を閉じます。
/p>9話
第九話では、孔七が小山が自分のために谷底へ身を投げたことを知り、深く感動し、自分の価値を証明しようと決意する様子が描かれています。しかし、一人で法術の修行に励むあまり、焦ってしまい、ついには走火入魔を起こしてしまいます。
翌日、成人式の試験で、孔七は心の魔と対峙することになります。それは、小山の幻影を倒し、自らの実力を証明することでした。しかし、孔七は次第に狂気に陥り、春妖が止めに入るまで暴走を続けます。
一方、百霊潭を復活させるため、昆侖鏡を再鋳しようとする春妖は、小山と共に必要な法宝を探すため下山することを決意します。寒生は孔七が死んだと勘違いしていましたが、真相を知るとすぐに孔七と共に春妖たちを追いかけます。
雪狼族もまた、春妖と小山が下山したという知らせに蠢き始め、この機会を利用して冰火神石を手に入れようと企みます。
最終的に、孔七と寒生は春妖たちに追いつき、春妖の導きのもと、共に冰火神石を探す旅に出ることになります。
8話
第八話では、百霊潭を取り巻く様々な葛藤と、成人式を目前に控えた緊張感溢れる様子が描かれています。
孔澜と無垠は、昆侖鏡を修復するために必要な五色魔蓮について話し合っていました。一方、春妖の紹介で百霊潭を訪れた寒生は、司瞳に命を狙われる危機に陥ります。春妖が人間と交流していることに司瞳が不満を抱いていたためです。寒生を守ろうとした孔七は司瞳と衝突しますが、最終的には無垠が仲裁に入り、二人に経典の書き写しを罰として課します。
小山は寒生に成人式の重要性を説き、孔七には試験の贈り物として龍鱗匕首を渡そうとしますが、孔七は自分の力で手に入れたいと申し出ます。孔七は成人式を無事に乗り越えるため、雨神花を大切に育てていましたが、その雨神が小山であることを知ります。北斗星君は春妖に不吉な予兆について警告し、春妖は密かに寒生に法術を教え、成人式への準備を手伝います。
そんな中、孔七は法術の練習中に司瞳に挑発され、敗北して嘲笑されてしまいます。寒生は孔七の尊厳を守るため、司瞳に立ち向かい、春妖に法術の指導を仰ぎます。その後、孔七は一人で練習をしている最中に、司瞳が禁術を練っているのを偶然発見し、命の危険に晒されます。最後は足を滑らせ、穀底へと転落してしまいます。
7話
第七話では、寒生と春妖のやり取りを中心に物語が展開します。春妖に腹を立てた寒生は、突如現れた宿帳を追いかけるうちに、春妖と危うくキスしそうになり、気まずい雰囲気に。春妖は宿帳から、寒生が春水仙人に関わりがあることを知り、彼女を百霊潭へ連れて帰ります。寒生はそこに住むことになりますが、春妖は宿泊費を払うか、侍女として働くかを迫ります。これをきっかけに、寒生は宮廷での辛い日々や、亡くなった愛猫の煤球のことを思い出します。春妖は寒生を慰め、周りの人がいじめられないよう強くなるように励まします。
また、寒生は法術を学びたいという思いを打ち明け、春妖は彼女の才能を認め、厳しい修行を課しながら教え始めます。最後に、寒生は障眼法を試みますが、春妖に見破られてしまいます。そこで、術の制御能力を高めるため、春妖は寒生に特別な訓練を受けさせることにします。
このエピソードは、困難な状況から抜け出そうとする寒生の決意と、彼女と春妖の複雑な関係性を描いています。
6話
第六話では、白扇が劉雲蘇を蘇らせようとして魔道に堕ちていく様が描かれています。蘇生の術を使った際に反噬を受け、白扇は魔に落ちて幻境を作り出し、不凡たちを捕らえてしまいます。春妖は白扇の暴走を止めようと、真実を伝えようとしますが、白扇は劉雲蘇を生き返らせることに執着します。ついに白扇は一人を蘇らせることに成功しますが、それは劉雲蘇ではなく司卯で、司卯は白扇に重傷を負わせます。不凡と春妖の尽力により、白扇は一命を取り留めますが、もはや回復の見望はありません。息を引き取る間際、白扇は劉雲蘇が死んだ時の真実の姿、そして本当の死因を知ることになります。劉雲蘇は最期の瞬間に春妖に白扇の事を頼み、息絶えます。白扇は死後、天上で劉雲蘇と再会を果たします。葵は白扇の姿に変身して不凡の受け入れを求めますが、叶いません。春妖は流雲梳を形見として不凡に渡します。最後は、寒生が春妖の助けを借りて北陸国を去り、春妖は白扇の言葉を思い出しながら、愛しい人の名前さえ知らないことを嘆き、物語は幕を閉じます。
5話
第五話では、寒生、春妖、白扇、そして不凡の間の複雑な関係と葛藤が描かれています。白扇は亡き恋人・劉雲蘇を蘇らせるため、他人の寿命を集めるという常軌を逸した行動に出ており、寒生は戸惑いながらも同情の念を抱きます。
一方、怪我を負い、寒生に手押し車に乗せてもらって移動する春妖は、周囲の好奇の目を避けるため、自らの姿を隠すことを選びます。しかし、その行動が裏目に出て、疫病患者だと誤解されてしまいます。
また、不凡は白扇の後をつけ、彼女が幻術を使ってあるおばあさんに亡くなったお兄さんと最後に会う機会を与えている場面を目撃します。この出来事をきっかけに、不凡は白扇の行動に新たな理解を示し始めます。
それでも、劉雲蘇を蘇らせることに固執する白扇を案じ、不凡は彼女を説得しようと試みます。そして、白扇の命を救うため、滌心玉露という仙薬を提供しますが、その条件として劉雲蘇の蘇生を諦めるよう求めます。衰弱した白扇は仙薬を受け取り、来世で不凡の恩に報いると述べながらも、滌心玉露を劉雲蘇の蘇生に使う決意を曲げません。寒生と不凡は、春妖の介入を阻止しつつ、白扇を救う道を模索していきます。
4話
第四話では、春妖、寒生、そして白扇の関係性が中心的に描かれています。
春妖と寒生が一緒に獲物を焼いている最中、寒生は春妖の怪我に気づきます。それは以前、白扇との争いで負ったものでした。寒生が春妖の傷を手当てする様子に、春妖の心には温かいものが広がります。
一方、不凡は白扇を追う途中、葵という女性に出会います。葵は白扇の甘言に乗せられ、十年の寿命と引き換えに美貌を手に入れていました。不凡は白扇に立ち向かいますが、危うく罠にはまりそうになります。
春妖と寒生は妖怪事件を調査するため楊家に赴き、新婚間もないにも関わらず毎晩元の姿に戻ってしまう趙夫人に出会います。そして、白扇が美貌を切望する女性を狙っていることを知ります。
白扇をおびき寄せるため、寒生は醜女に扮して白扇を誘い出しますが、その過程で春妖と白扇が衝突し、春妖は再び傷を負ってしまいます。
最後に、春妖は寒生に白扇と劉雲蘇の物語を語り、二人の複雑な関係と、白扇が劉雲蘇を蘇らせようとしている強い思いを明かします。
3話
第三話では、寒生と春妖が白扇を探す物語が展開されます。春妖の助けを借りて姿を隠そうとする寒生でしたが、腕輪が壊れてしまい、再び侍に見つかってしまいます。幸いにも春妖に救われ、二人は酒楼で食事をとることになりました。
そこで、霊台山伽藍天師の筆頭弟子である不凡と遭遇します。不凡は春妖の妖気に気づき攻撃を仕掛けますが、酒楼の店主が間に入り誤解は解けます。この時、春妖は白扇の行方を見つけ出しました。
寒生は、白扇が美貌で花嫁を誘惑するのを目撃します。春妖が白扇を捕らえようとした際、寒生は思わず白扇をかばってしまい、春妖は術を使うことができませんでした。白扇は逃走し、春妖と寒生は追跡を続けます。その途中で、同じく妖怪を退治しようとする不凡と再び出会います。
夫である劉雲蘇を救うため、白扇はどんな犠牲も払う覚悟で、春妖に立ち向かうことさえ厭いません。そして、司卯の導きによって昆侖鏡の中に囚われた劉雲蘇の姿を見た白扇は、彼を蘇らせる決意を固めます。
一方、不凡は寒生を妖怪と勘違いして捕らえてしまいますが、春妖は難なく寒生を救い出し、その強大な力を見せつけます。
2話
この回では、寒生は春妖に連れられて百霊潭に戻りますが、体に宿書の印があることから疑いをかけられます。春妖は寒生の過去を探ろうとしますが、うっかり万宿閣の宿書を乱してしまい、孔澜は寒生を不吉な人物だと考え、殺すよう進言します。しかし、春妖は寒生に宿書の整理を命じます。
そこへ司命星君が現れ、春妖に千年大劫が迫っていることを告げ、異変に気を付けるよう忠告します。昆侖鏡が盗まれたことを知った春妖は、白扇が逆天改命を企んでいるのではないかと危惧し、彼女を探すことを決意します。
寒生は宿書の整理中に、偶然にも索妖石を開けてしまい、自分の名前が明らかになり、身分を認めざるを得なくなります。命を守るため、寒生は白扇の居場所を明かし、春妖は寒生を連れて白扇を探しに出かけます。
道中、寒生は逃亡を図りますが、危険な部屋に迷い込み、意識を失ってしまいます。春妖は彼女を救いますが、目を覚ました寒生にうっかり平手打ちをされてしまい、春妖は激怒します。
1話
第一話では、仙人の春水が退屈しのぎに自分の影を実体化させ、囲碁を打つ場面から始まります。この様子を見た司卯は、影に人間らしい姿を与え、寒潭の女神を創造しました。しかし、これが思いもよらぬ事態を招き、妖魔が人間界へと逃れてしまいます。司卯との戦いの最中、寒潭の女神は春水を守るために命を落とします。天帝は春水を半妖半仙の姿に変え、寒潭の守護を命じました。一方、寒潭の女神は北陸国の姫、寒生として転生します。
九百年後、記憶を失った春水は、今もなお寒潭を守り続けています。寒生は不吉な存在とされ、生母を死に追いやり、干ばつをもたらすと予言されたため、南淵国への和親を余儀なくされます。宮廷では、寒生は数々の誤解を受け、乳母の虐待に苦しめられます。愛猫は彼女を救うために命を落とします。逃げ出した寒生は白扇と出会い、司卯の影響を受けた白扇は寒生を逃がします。逃げ込んだ先は春妖の縄張りで、寒生は気を失ってしまいます。春妖は寒生に影がないことに気づき、二人の間に不思議な繋がりがあることを感じ取るのでした。
全32話ネタバレ
キャスト、登場人物
春妖(しゅんよう)
郭俊辰(グオ・ジュンチェン)
寒潭(かんたん)/寒生(かんせい)/謝長婉(しゃちょうえん)
康寧 (カン・ニン)
司卯(しぼう)/霊均(れいじゅん)
魏天浩(ウェイ・ティエンハオ)
白扇(はくせん)
何美璇(ホー・メイシュエン)