あらすじ
第13話は、登場人物たちの複雑に絡み合った人間関係を中心に展開します。まず、春妖と寒生は、合歓散による予期せぬ中毒で肉体関係を持ってしまい、翌朝、気まずい雰囲気の中、寒生は春妖を責め立て、責任を取るよう迫ります。
一方、孔七は落ち込む蕭山にあんまんを差し入れ、愛する人を守るため武術の稽古を始めます。そして、青羽農と漣漪の結婚を祝う花火を打ち上げ、蕭山の気分を晴らそうとします。青羽農は蕭山の部屋で耳飾りを見つけ、過去の出来事を思い出し、漣漪に返します。その後、漣漪の妊娠が発覚し、青羽農は大喜びします。
しかし、物語は急展開を迎えます。漣漪が突然倒れ、春妖は診察した結果、漣漪の正体を暴き、雪狼族のスパイを捕らえたことを告げ、交換条件を提示します。漣漪が迷っていると、謎の黒い煙の助けを得ます。
そして最後に、春妖と寒生は宿屋で襲撃され、負傷したところを漣漪の命令で牢獄に閉じ込められ、雪狼王の裁きを待つことになります。この回は、波乱とサスペンスに満ち、登場人物たちの愛憎劇や隠された秘密が描かれています。
ネタバレ
漣漪が箪笥を開けようとした瞬間、青羽農に呼ばれ、その隙に春妖は寒生を連れ出した。しかし、箪笥の中には媚薬が入っており、寒生はその香りを吸い込み、意識朦朧として春妖に口づけをし、二人は風呂場で情を交わしてしまう。
孔七は蕭山の落胆ぶりを心配し、紅豆餅を差し入れた。蕭山はそれが相思の象徴だと語り、孔七に想う人がいるなら力になると申し出る。蕭山は孔七のために武術を教え、想う人を守れるようにと願った。孔七は蕭山を元気づけようと花火を打ち上げた。妖族は花火を嫌うが、蕭山は青羽農の結婚祝いだと説明し、青羽農は蕭山の配慮に満足する。
翌朝、春妖と寒生は戸惑いながら目を覚ます。寒生はなぜ一緒に寝ていたのか分からず、春妖を叱責し、責任を取らせようと食事の用意を命じた。しかし、自分が先に春妖を誘惑したことを思い出し、恥ずかしさで顔を赤らめる。春妖は寒生と共に蕭山の家を出ようとした時、雪狼族の人々が急いで出て行くのを見かけ、後を追うことにする。
青羽農は蕭山の部屋で片方の耳飾りを見つけ、自分が怪我をした時に同じものを持っていたことを思い出す。蕭山は片方を失くし、残った方を形見として持っていたと説明する。青羽農は耳飾りを漣漪に渡し、彼女が自分を助けた時に落としたものだと伝える。漣漪が耳飾りをつけようとした瞬間、気を失ってしまう。青羽農は医者を呼び、漣漪の妊娠を知る。喜びに沸く青羽農は、春妖にも漣漪を診させる。青羽農が去った後、漣漪は春妖が自分の正体を知っていることを見抜き、単刀直入に話すよう促す。春妖は雪狼族のスパイを捕らえたことを明かし、雪蓮と引き換えにそれ以上の追及はしないと持ちかける。漣漪は自分だけでは決められないと、雪狼の女王に報告すると答える。春妖が去った後、黒い煙が現れ、漣漪に助けを申し出る。
宿で春妖たちは何者かに襲撃される。黒い煙が人の姿に変わり、春妖たちを傷つける。春妖と寒生が倒れたところに漣漪が現れ、二人を牢に入れ、雪狼の女王の裁きを待つよう命じる。
第13話の感想
第13話は、様々な展開が詰め込まれた怒涛のエピソードでした。まず、寒生と春妖の思いがけない一夜は、媚薬によるものとはいえ、二人の関係に新たな局面をもたらす予感を感じさせます。寒生の照れ隠しのような態度は、彼の春妖への想いを暗示しているようにも見えます。
一方、蕭山と孔七の心温まる交流も印象的です。蕭山の失意を察し、紅豆餅を差し入れる孔七の優しさ、そして、想う人のために武術を教える蕭山の誠実さが二人の絆をより深めているように感じました。花火のシーンは、二人の穏やかな時間を象徴する美しい場面でした。
しかし、物語は急転直下、漣漪の妊娠が発覚し、さらに彼女が雪狼族のスパイであることが明らかになります。春妖との駆け引き、そして謎の黒い煙の登場など、サスペンスフルな展開に目が離せません。雪狼族の目的、そして漣漪の真意とは一体何なのか?今後の展開が非常に気になります。
つづく