あらすじ
第14話は、漣漪の陰謀と蕭山と青羽農の間の誤解を中心に展開します。
漣漪は青羽農を蕭山から遠ざけるため、妊娠したという嘘をでっち上げました。そして孔七が誤って彼女を傷つけた後、そのせいで子供を失ったと偽り、青羽農に蕭山への憎しみを抱かせます。
一方、春妖と寒生は牢獄から脱走し、雪狼王が漣漪を利用して蕭山と青羽農の仲を裂こうとしている計画を突き止めます。
蕭山が雪駝族のために救援を求めた際、漣漪の妨害によって青羽農の助けを得ることができませんでした。
最終、真相が明らかになり、青羽農は自分の過ちを悟りますが、時すでに遅く、蕭山は雪狼王の手によって既に戦死していました。そして漣漪も自らの罪を償うため、自刎して果てます。
ネタバレ
孔七と小山は日々剣術の稽古に励んでいた。そこへ漣漪が現れ、小山に帝君への執著を止めるよう懇願する。青羽農への一時的な恋慕から帝君と結婚しただけで、お腹の子のことも考えてほしいと訴える。しかし、小山は青羽農を追い出した際に姉妹の情を考えなかった漣漪の身勝手さを指摘する。逆上した漣漪は孔七の剣を奪い、小山を脅迫する。孔七は素早く剣を取り戻し、漣漪を倒す。漣漪はすかさずお腹を押さえ、流産したと偽る。この場面を目撃した青羽農は、全ての憎しみを小山にぶつける。実は漣漪は妊娠しておらず、青羽農の憎しみを煽るための芝居だったのだ。漣漪の策略は見事に成功する。
一方、春妖と寒生は牢屋に閉じ込められていたが、寒生は妖ではないため縛霊網が効かず、脱獄に成功する。
小山は漣漪の流産の真偽を心配し、孔七に様子を探らせるが、情報は遮断されていた。その時、雪駝族から雪狼族の襲撃で窮地に立たされているとの知らせが届き、青羽農に援軍を要請するよう頼まれる。小山は青羽農の元へ向かうが、子供を失った悲しみと小山への憎しみから、冷たく追い返されてしまう。青羽農の冷酷さに小山は失望する。
脱獄した春妖と寒生は雪狼王の宮殿に潜入し、雪狼王が漣漪を使って小山と青羽農を仲違いさせたことを知る。春妖は密かに雪蓮を盗み出す。
雪駝族からの救援要請を受け、小山は再び青羽農に助けを求めるが、漣漪の手の者によって阻まれ、薬で眠らされた青羽農には届かない。小山は雨の中、必死に懇願するが無駄だった。
翌日、漣漪の失踪に気付いた青羽農は捜索を開始する。春妖と寒生は漣漪が雪狼族のスパイであり、青羽農に薬を盛った証拠を提示する。さらに、小山が青羽農を救った証拠も見せる。青羽農は自分が恩人を誤解していたことを知り、激しく後悔する。小山が雪駝族を救うため出陣したことを知った青羽農は、急いで援軍を送る。
小山は雪狼王と激闘を繰り広げる中、漣漪の放った暗器に倒れる。孔七は小山を抱きかかえ、その時、孔七に翼が生える。小山は自分の運命の相手が孔七であったこと、以前翼が生えた羽族人も孔七であったことに気付き、息絶える。
駆けつけた青羽農は漣漪を追い詰める。漣漪はスパイであることを認めつつも、青羽農への愛は真実であったと告げ、青羽農の剣で自害する。青羽農は漣漪への複雑な感情を抱きながら、全てが取り返しのつかないことを悟る。
第14話の感想
第14話は、まさに怒涛の展開でした。漣漪の策略によって小山と青羽農の仲は完全に崩壊し、雪駝族は滅亡の危機に瀕します。小山は必死に青羽農に助けを求めるも、届かず、雨の中での懇願シーンは涙を誘いました。青羽農の苦悩もまた深く、愛する者と友の間で揺れ動き、結果的に誤った判断を下してしまう悲劇は見ていて辛かったです。
そして、戦闘シーン。小山と雪狼王の戦いは迫力満点で、手に汗握る展開でした。しかし、まさかここで小山が命を落とすとは…。孔七の翼が生えるシーンは美しくも切なく、二人の運命の繋がりを改めて感じさせられました。小山は自分の宿命を知り、安堵しながら息絶える姿は、悲しいながらもどこか清々しさを感じました。
漣漪の最期も印象的でした。スパイとしての冷酷さと、青羽農への本物の愛の間で葛藤する姿は、彼女の人間性を複雑に描き出していました。自害という衝撃的な結末は、彼女の悲劇的な人生を象徴しているかのようでした。
つづく