あらすじ
この回では、寒生は春妖に連れられて百霊潭に戻りますが、体に宿書の印があることから疑いをかけられます。春妖は寒生の過去を探ろうとしますが、うっかり万宿閣の宿書を乱してしまい、孔澜は寒生を不吉な人物だと考え、殺すよう進言します。しかし、春妖は寒生に宿書の整理を命じます。
そこへ司命星君が現れ、春妖に千年大劫が迫っていることを告げ、異変に気を付けるよう忠告します。昆侖鏡が盗まれたことを知った春妖は、白扇が逆天改命を企んでいるのではないかと危惧し、彼女を探すことを決意します。
寒生は宿書の整理中に、偶然にも索妖石を開けてしまい、自分の名前が明らかになり、身分を認めざるを得なくなります。命を守るため、寒生は白扇の居場所を明かし、春妖は寒生を連れて白扇を探しに出かけます。
道中、寒生は逃亡を図りますが、危険な部屋に迷い込み、意識を失ってしまいます。春妖は彼女を救いますが、目を覚ました寒生にうっかり平手打ちをされてしまい、春妖は激怒します。
ネタバレ
百霊潭に戻った春妖は、寒生に影がない理由を問いただす。すると寒生も春妖に影がないと指摘する。春妖は、寒生の傷にある宿書の印を見て、隻者ではないと見抜く。ただの痣があれほどの力を持つはずはなく、百霊潭の宿書の印だと寒生に真実を話すよう迫る。しかし、寒生は春妖の言葉が理解できず、困惑した表情を浮かべるばかり。春妖は寒生の過去を見通そうと手を握るが、過去の解明は葉わず、万宿閣の素書を混乱させてしまう。孔雀の妖怪、孔澜は、寒生を不吉な存在として殺すべきだと春妖に進言するが、春妖はそれを拒否し、寒生に万宿閣の宿書を整理するよう命じる。さもなくば、寒生を消すと脅す。
その後、春妖と孔澜は、妖怪が自力で宿書を隠せることに驚きを隠せない。孔澜は、寒生が本来存在すべきでない者だと推測する。春妖は寒生の謎めいた素性を解明しようと決意する。
春妖は寒生の南淵国への嫁入り許可証を調べ、彼女が不吉な存在であることを知る。しかし、寒生には不思議な兆候が見られ、宿書の記述ミスではないかと疑う。その時、司命星君は取り乱した様子で春妖を訪ね、千年ぶりの大劫が迫っていることを告げる。劫の内容は不明だが、百霊潭の異変に注意するよう春妖に頼む。宿書を集めれば仙籍に復帰できるため、この段階での失敗は許されないのだ。しかし、春妖は司命星君に自分のすべきことを優先するよう忠告する。天尊に下界へ来たことがバレれば、八卦盤に戻されてしまうと脅し、司命星君は慌てて逃げ出す。
魍魎淵を訪れた春妖は、昆侖鏡が盗まれたことを知る。無垠は、白扇が夫の劉雲蘇を弔う際に持ち出したのだと察する。白扇は昆侖鏡に映る劉雲蘇の姿を見たいという強い執念を抱いているのだ。春妖は、白扇が逆天改命を企て、全てを滅ぼしてしまうことを恐れる。昆侖鏡を探しに出る春妖は、孔澜と無垠に百霊潭を守り抜くよう命じる。
宿書を整理していた寒生は、偶然にも索妖石を開けてしまう。ある宿書には寒生自身の名前が記されており、寒生と春妖は共に驚く。索妖石の異変に気づいた春妖は、怒りに任せ、寒生の手を掴み、人間を装うのをやめるよう迫る。そして、寒生を殺そうとする。命乞いをする寒生は、白扇の姿が見えると春妖に告げる。春妖は寒生の手首を握り、白扇が老婆の家を訪れている様子を目にする。顔に痣のある老婆は、十年の寿命と引き換えに美しい顔を得ようとしていた。春妖は、寒生に自分のために働くよう命じ、その見返りとして命を助けることを約束する。
春妖は寒生と共に白扇を探す旅に出る。道中、寒生は喋り続け、春妖はうるさいと彼女を叱りつける。百霊潭では寒生はただの人間に過ぎず、春妖が殺さなくても他の小妖たちが殺してしまうだろうと警告する。小妖たちが恐ろしい寒生は、逃げることを考える。間もなく、小妖が春妖に寒生の逃亡を報告し、春妖は追跡を開始する。寒生は美しい部屋に迷い込むが、春妖はそこに潜む危険を察知し、寒生に警告する。美しい見た目とは裏腹に、一歩間違えれば命を落とす危険な場所なのだ。人間である寒生は、呼吸ができなくなり気を失ってしまう。春妖は仙気で寒生を救うが、意識を取り戻した寒生は春妖を平手打ちしてしまう。それが寒生の初吻だったため、春妖は激怒し、寒生を殺そうとする。
第2話 感想
第二話は、謎めいた寒生を中心に物語が展開し、彼女の正体や目的が気になる展開でした。影がないという共通点を持つ春妖と寒生ですが、二人の関係性は対照的です。春妖は百霊潭の主として力強く振る舞い、寒生はどこか頼りなく翻弄される立場です。宿書の印や索妖石の仮応など、寒生にまつわる不可解な現象が次々と起こり、彼女の存在がただの凡人ではないことを強く示唆しています。
特に印象的だったのは、寒生が誤って索妖石を開けてしまい、自身の名前が記された宿書を見つけるシーンです。これは今後の物語の鍵となる重要な出来事だと感じました。また、白扇の登場も物語に新たな波乱を予感させます。夫への執著から昆侖鏡を盗み出し、逆天改命を企てる彼女の行動は、春妖たちにとって大きな脅威となるでしょう。
春妖は、寒生の能力を利用しようとする一方で、彼女を危険視している様子が見て取れます。二人の緊張感のあるやり取りは、今後の展開にどう影響していくのか、目が離せません。全体を通して、幻想的な世界観と魅力的なキャラクター、そして次々と明らかになる謎が、視聴者を惹きつける作品だと感じました。今後の展開が非常に楽しみです。
つづく