あらすじ

第二十一話では、春妖しゅんよう霊均れいじゅんの宮殿で偽物の霊均れいじゅんに襲われ、脅迫される場面から始まります。以前霊婆れいばに毒を盛られていたため、抵抗する力もありません。霊均れいじゅん寒生かんせいとの結婚の準備を進め、春妖しゅんようを鏡の中に閉じ込めてしまいます。

一方、謝長夜しゃちょうや沈慈しんじに緻命的な寒玉虫を無理やり飲み込ませますが、こうが密かに彼女を救い出します。そして、これは全て沈慈しんじを守るための謝長夜しゃちょうやの計略であったことが明らかになります。

寒生かんせい春妖しゅんようの失踪を知り、心配のあまり途方に暮れますが、ついに春妖しゅんようから教わった法術を使って、鏡の中に閉じ込められた春妖しゅんようを見つけ出します。春妖しゅんよう寒生かんせいに自分が毒を盛られ、霊均れいじゅんが魔物であることを告げ、さらに霊婆れいば寒生かんせいにも毒を盛っているのではないかと疑念を抱きます。

婚礼当日、春妖しゅんよう寒生かんせいに解毒方法を伝えようとしますが、霊均れいじゅんに阻まれてしまいます。同時に、謝長夜しゃちょうや沈慈しんじも同日に婚礼を挙げざるを得ない状況に追い込まれ、沈慈しんじはどんなことがあっても謝長夜しゃちょうやに従う決意を固めます。

ネタバレ

春妖しゅんよう霊均れいじゅんの宮殿へ行き、魔気を感じ取る。千年前から霊均れいじゅんはそこにいたのだ。鏡の中に入り、本当の霊均れいじゅんを見つけるが、偽物の霊均れいじゅんが現れ、春妖しゅんようを傷つける。霊婆れいばに毒を盛られた春妖しゅんようは霊力を失い、偽霊均れいじゅん春妖しゅんようを見捨て、寒生かんせいとの結婚を企む。

一方、謝長夜しゃちょうや沈慈しんじに解毒剤のない寒玉虫を食べさせる。沈慈しんじ謝長夜しゃちょうやに絶望するも、寒玉虫を飲み込む。こうはこの場面を目撃し、沈慈しんじを救出する。

春妖しゅんようを探し続ける寒生かんせいは、霊均れいじゅんに結婚を拒否する。寒生かんせい春妖しゅんようだけを愛しているが、霊均れいじゅんは二人の未来はないと告げ、寒生かんせいを閉じ込める。春妖しゅんようから授かった力で霊均れいじゅんの寝宮に辿り著いた寒生かんせいは、鏡の中の春妖しゅんようを見る。春妖しゅんようは自分が毒を盛られ、霊均れいじゅんが魔物であり、白扇はくせんの死にも関わっていることを伝える。鏡に入った寒生かんせいを、霊均れいじゅんは捕らえ、春妖しゅんようを脅迫する。寒生かんせい春妖しゅんようを助けるため、霊均れいじゅんとの結婚を承諾する。

こうに救われた沈慈しんじは、謝長夜しゃちょうやへの愛ゆえに戻ろうとする。しかし、こうは全てが沈慈しんじを守るための謝長夜しゃちょうやの計画だったと明かす。謝長夜しゃちょうやは、懷安かいあんの侍女が沈慈しんじを陥れようとしたことを見抜き、許城逸きょじょういつを使い侍女を監視させていた。霊均れいじゅんの暗殺者もすり替え、こう沈慈しんじの救出を指示していたのだ。

春妖しゅんようは、毒は自分にではなく、自分と命運を共にする寒生かんせいに盛られたと推測する。そして、婚礼の場で寒生かんせいに解毒方法を伝えようとする。

婚礼当日、鎖に繋がれた春妖しゅんよう寒生かんせいに合図を送ろうとするが、霊均れいじゅんに阻まれる。同時に、謝長夜しゃちょうや懷安かいあんの婚礼も行われるが、花嫁は沈慈しんじだった。謝長夜しゃちょうやの計画は狂うが、沈慈しんじ謝長夜しゃちょうやへの忠誠を誓う。

第21話の感想

第21話は、様々な思惑が交錯し、緊張感が最高潮に達する回でした。春妖しゅんようは鏡の中に閉じ込められ、愛する寒生かんせいを救うために危険な賭けに出ます。霊均れいじゅんの真の姿が明らかになり、物語は大きく動き出しました。彼の冷酷さと狡猾さは、見ている側も息を呑むほどです。春妖しゅんよう寒生かんせいの切ない愛、そして霊均れいじゅんの歪んだ愛情が、この物語の悲劇性をより一層際立たせています。

一方、謝長夜しゃちょうや沈慈しんじの関係にも大きな進展がありました。沈慈しんじへの愛ゆえに、複雑な計画を練り上げる謝長夜しゃちょうや。彼の沈慈しんじを守るという強い意誌が、感動的です。沈慈しんじもまた、謝長夜しゃちょうやへの深い愛情を示し、二人の絆の強さを感じさせます。しかし、沈慈しんじはまだ謝長夜しゃちょうやの真意を知らず、今後の展開が非常に気になります。

つづく