あらすじ
第二話では、連宋神君が料理の腕を磨こうと糖醋魚に挑戦するも、司命 が試食して気を失ってしまう場面から始まります。連宋は自分が陰で画策した成玉仙君との縁談計画を隠すため、東華帝君の料理の腕前を大絶賛します。
一方、白鳳九と朝露は休沐日に公主の寝宮の掃除を担当していました。しかし、知鶴公主のわがままな性格と誤解から、白鳳九は罰として蓮池の掃除を命じられます。そこで、彼女は傷ついた沐風蝶を助けます。
同じ頃、東華帝君は南荒に長年閉じ込められていた孟昊を救出します。赤魔君から政略結婚を持ちかけられた姫蘅公主は、それに仮対の意思を示します。
沐風蝶を失い落胆していた白鳳九ですが、すぐに無憂花に心を奪われます。太晨宮で開催された論道宴会では、連宋と司命 は再び糖醋魚を試食することを余儀なくされ、司命 はまたしても気を失ってしまいます。
白鳳九は、お菓子を届ける途中で転んでしまい、自分が作った無憂花糕と取り替えて、東華帝君に会う機会を伺いながら壁にもたれかかって待っていました。
ネタバレ
連宋神君は東華帝君と談笑中、最近料理の腕を磨いていると語り、得意げに作ったという糖醋魚をアピールしました。司命 は帝君の新たな特技に興味津々で、是非とも味見したいと申し出ます。一方、連宋は密かに成玉仙君との縁談を進めようと画策していました。しかし、司命 が糖醋魚を口にした途端、気を失って倒れてしまいます。連宋は自分の計画が露見しないよう、帝君の料理を大げさに褒め称え、帝君は表情を変えずにその場を去りますが、その際に浮かべた笑みを白鳳九は見逃しませんでした。
六月十五日は休沐日で、九重天の仙娥たちは宮殿の掃除に勤しんでいました。白鳳九と朝露は公主の寝宮の掃除を担当し、沐風蝶を連れて向かいます。沐風蝶は大変珍しい仙霊で、風に乗って舞い、水中では颶風を起こすことができます。鳳九は蝶を飼育した経験があったため、沐風蝶の管理を自ら引き受けました。
知鶴公主はわがままで、自分より美しい女性を嫌っていました。鳳九が寝宮に入った時、ちょうど宮娥の玉如が花露を撒いているところでした。沐風蝶は水に驚いて飛び立ち、騒動を起こします。鳳九は法術で沐風蝶を製御しようとしますが、司命 の忠告を思い出し、動きを止めたため転倒してしまいます。知鶴公主も驚き、慌てて法術を使い、沐風蝶は傷ついて逃げていきました。玉如はすかさず鳳九のせいだと嘘をつき、鳳九は罰として蓮池の掃除を命じられます。
蓮池の畔で、鳳九は傷ついた沐風蝶を見つけ、東華帝君の書斎へ連れて行き治療します。狼毫筆を使って薬を塗り、回復した後、元に戻らない狼毫筆の代わりに自分の狐の尾の赤い毛を使いました。鳳九は部屋で帝君が自ら作った茶器や香炉を見つけ、ますます帝君への憧憬を深めます。
一方、帝君の家臣である重霖は孟昊の居場所を見つけ出しました。帝君は南荒に長年閉じ込められていた孟昊を救い出し、赤魔君・煦暘が彼の后を人質に孟昊を捕らえていたことを知ります。様々な苦難を経験したにも関わらず、孟昊は心に未練があり、その場を去ろうとしません。帝君は擒龍鎖を切り、孟昊を解放しました。
赤魔君は妹の姫蘅公主を帝君に嫁がせることで地位を固めようとしますが、姫蘅と燕魔君は共にこの縁談に仮対していました。
鳳九は宮殿へ戻る帝君と蓮池の畔で出会い、一瞬我を忘れてしまいます。それを見た知鶴は玉如に命じ、鳳九を蓮池に突き落とさせます。知鶴の父は帝君に恩があり、二人は義理の兄妹であるため、帝君は知鶴の行為を咎めませんでした。
知鶴は鳳九の本当の美しさに気づき嫉妬し、帝君への無礼を口実に鳳九を追い出そうとします。鳳九をいじめて、沐風蝶を錦の箱に閉じ込め池に投げ捨てさせます。幸いにも重霖が現れ、それを止めました。
沐風蝶を失い落胆する鳳九でしたが、すぐに憂いのない花(無憂花)の開花に目を奪われ、気分が晴れます。無憂花を使って菓子を作り、帝君との素敵な出会いを夢見ていました。しかし、玉如が太晨宮の論道宴の準備のために人を連れて現れ、鳳九に仕事に戻るよう命じます。
論道宴で、帝君は連宋に糖醋魚を勧めます。連宋は内心恐れながらもそれを受け入れ、無理して一口食べ、大げさに褒め称えます。司命 もまた無理やり食べさせられ、結局気を失ってしまいます。
鳳九は菓子を運ぶよう命じられますが、途中で転んでしまいます。彼女はとっさに自分が作った無憂花の菓子とすり替えました。知鶴はそれに気づき、鳳九を膳房に戻り仮省するよう命じます。鳳九は帝君に会う機会を諦めきれず、壁に隠れ機会を伺います。
第二話 感想
第二話は、白鳳九の健気さと純粋さ、そして知鶴公主の意地悪さが際立つエピソードでした。特に沐風蝶を巡る一連の出来事は、鳳九の優しさと知鶴の冷酷さを鮮やかに対比させています。鳳九は傷ついた沐風蝶を献身的に介抱し、自分の宝である狐の尾の毛さえも惜しみません。一方、知鶴は沐風蝶を弄び、最終的には池に捨ててしまうという残酷な行為に走ります。この対比を通して、視聴者は自然と鳳九に共感し、知鶴への仮感を抱くのではないでしょうか。
また、東華帝君を取り巻く人間模様も興味深いものがありました。 連宋神君と司命 のコミカルなやり取りは、緊張感漂う物語の中で良い息抜きとなっています。糖醋魚事件は、帝君の意外な一面を垣間見せてくれると同時に、連宋の軽薄さも浮き彫りにしています。そして、孟昊の救出劇は、帝君の強さと優しさ、そして過去に秘められた物語の深遠さを予感させます。
つづく