あらすじ
第五話は、姫蘅と閩酥が白水山で妖獣に襲われる場面から始まります。危機一髪の時、孟昊は龍の姿に戻り二人を救い、姫蘅を娘と認め、龍の鱗を与えました。東華帝君は姫蘅の出生の秘密を知り、体内の寒毒を抑え、孟昊に姫蘅の面倒を見ると約束し、同時に閩酥も救いました。六界の平和のために、東華は煦暘の提案を受け入れ、姫蘅との結婚に同意します。
一方、白鳳九は司命 殿で自分の正体がばれていることに気づきますが、相変わらずおちゃらけた様子で東華に接し、望み通り彼の関心を惹きつけます。東華は白鳳九のために傷薬の妙薬を取り寄せ、白鳳九は膏薬を作って恩に報います。二人の間の感情は徐々に温まり、東華は白鳳九を溺愛し、自ら料理を作ってあげるほどですが、そのせいで白鳳九は毛が抜け始めてしまいます。
最後に、白鳳九は真の姿に戻った後の東華の態度の変化を心配しますが、重霖は宮門で貴客を待つように彼女を慰めます。二人の間の微妙な感情の発展と、魔界における白鳳九の立場が描かれています。
ネタバレ
白水山で姫蘅と閩酥が妖獣に襲われ重傷を負います。窮地に陥ったその時、孟昊が現れ、最後の力を振り絞り龍の姿に戻って二人を守り、結界を張ります。息絶える間際、孟昊は姫蘅を娘と認め、龍の鱗を証として渡します。
怪我をした狐のために薬草を探していた東華帝君は、姫蘅の泣き声を聞き、彼女の母が魔界を逃れ孟昊と愛し合った過去を知ります。孟昊は死に際に東華に姫蘅の事を頼みます。東華は姫蘅の体内の秋水寒毒を抑え、閩酥を助ける約束もします。
煦暘は東華が妹を魔界に連れ帰ったのを見て、六界の平和のため姫蘅との結婚を勧めます。東華は承諾し、閩酥の解放を条件に出し、煦暘も同意します。
退屈していた白鳳九は司命 殿を訪ねます。司命 は最初、彼女が狐だと気づきませんでしたが、字を書いたことで気づきます。そして、妊娠の兆候は全て気のせいだと笑います。東華にからかわれていたと知った白鳳九は落胆しますが、太晨宮に戻り、重霖を騙して結界を解かせ、東華の元へ行こうとします。
東華は白鳳九のために龍脳樹脂と青蓮蕊という二つの貴重な薬材を用意します。怪我をした東華を見た白鳳九は、恩返しに膏薬を作ろうと決意します。知鶴は東華が狐を可愛がる様子を見て嫉妬しますが、表には出しません。
膳房の小九がいなくなった後、東華は自ら狐の世話をすると言い出します。白鳳九は嘘泣きをして東華の腕に抱かれ、白玉のペンダントをもらいます。「情」について語る東華の独り言を聞き、白鳳九は彼の本心に触れます。
西天から戻った司命 は寒石草の種を持ち帰り、待ちわびていた白鳳九はすぐにそれを植えます。東華は白鳳九のために糖酢魚を作りますが、味は奇妙です。それでも東華に気に入られようと、白鳳九は全て食べます。その後、白鳳九は毛が抜け始めますが、東華を喜ばせるためだと我慢します。
白鳳九は東華が額に鳳羽花を描く夢を見ます。目覚めた彼女は、正体がバレたかもしれないと不安になります。東華は中庭で食事をするようにという書き置きを残します。喜んで向かった白鳳九ですが、東華は彼女をただのペットとして扱っている事に気づきます。知鶴が去った後、書房に戻った白鳳九は九九消寒図を見ながら、元の姿に戻った後の東華の態度を心配します。
重霖は白鳳九を抱えて宮門まで来ます。東華の元へ行こうともがく白鳳九を、重霖は「貴客が来るので騒いではいけない」となだめます。この場面は、白鳳九と東華の微妙な関係性と、魔界における白鳳九の立場を表しています。
第5話 感想
第5話は、様々な感情が交錯する展開で、特に白鳳九の切ない想いが胸に迫るエピソードでした。東華帝君への一途な恋心を抱きながらも、小さな狐の姿で彼のそばにいるというもどかしさ。偽りの妊娠騒動や、献身的に尽くそうとする姿は、いじらしくも愛おしい。東華が作ってくれた奇妙な味の糖酢魚を全て食べる健気さには、思わず笑みがこぼれました。
一方、東華帝君は白鳳九をペットのように可愛がりながらも、その真意は見え隠れするばかり。姫蘅との政略結婚の話も持ち上がり、白鳳九の不安は募るばかりです。知鶴の嫉妬も、今後の展開に影を落とす予感。
孟昊と姫蘅の父娘の物語は、短いながらも深い感動を与えました。孟昊の自己犠牲と、姫蘅の悲しみは、視聴者の涙を誘います。東華が姫蘅を受け入れる背景には、こうした事情があったのだと理解することで、彼の行動にも深みが増します。
つづく