あらすじ
第九話では、白鳳九が求婚者たちを避けるために一計を案じ撃退する様子が描かれます。しかし、その結果、伏觅仙母から伴侶選びを迫られる羽目に陥ってしまいます。一方、幽冥司の冥主である謝孤栦は、縁起の冊子に特別な人物がいることを発見し、白鳳九に前世の恩を返す機会を与えるため、影として東華帝君の転生である宋玄仁に付き添わせることを決めます。東華帝君は紅塵の八苦を経験するために宋玄仁に転生しており、白鳳九は人間界の出来事に幹渉しないよう言い渡されていますが、それでも宋玄仁の成長と安全を案じています。
承虞国は一連の不幸に見舞われた後、幼い太子であった宋玄仁は父王の寵愛を受け成長し、太子となります。狩猟の最中、宋玄仁は勇敢さと慈悲深さを示し、若き葉青緹を救い、彼と親交を深めます。物語が進むにつれ、宋玄仁は出徴を命じられ、戦乱という試練に立ち向かうことになります。民間の語り部が語る霊璧石の物語は聶初寅の興味を引き、彼は記憶を失った姫蘅を利用して計画を進め始めます。
ネタバレ
白鳳九は多くの求婚者を追い払う策略を講じ、それが彼女の叔母たちの不満を買い、伏觅仙母に訴えられてしまう。伏觅仙母は白鳳九を溺愛しているものの、青丘の帝姫として相応しい相手と結婚すべきだと考え、自ら相手選びに乗り出す。折顔はこれを知り、白鳳九の想い人が格別であることを悟り、一方、白鳳九は恋の悩みから逃れるため、ひたすら桃花釀作りに没頭する。
幽冥司の冥主、謝孤栦は、縁起帳に六道に属さない者の存在を見つける。その者は前世の術で異世界に現れたらしい。彼は白鳳九がかつて語った恩返しの話を思い出し、東華帝君の転生した姿、承虞国の太子、宋玄仁に影として付き添い、彼女の恩返しを助けることにする。
東華帝君は紅塵の八苦を悟るため、予定を早めて人間界に降り立ち、宋玄仁となる。太晨宮の拝謁儀式が中止になったことで、成玉は司命 から真相を聞き出す。白鳳九も運命の書で東華帝君の転生と宋玄仁の将来の危機を知り、司命 に下界への幹渉を禁じられるも、宋玄仁の成長を見守る。
承虞国は天災人禍に見舞われ、王妃の雪容は難産で亡くなるが、幼い宋玄仁は国王の寵愛を受け、すくすくと育ち太子となる。狩猟の際、宋玄仁の馬が毒を盛られ、狩りに参加できなくなる。第一皇子は嫉妬から宋玄仁の狩猟を妨害するが、宋玄仁は危険な状況で勇敢さと慈悲深さを見せ、若者、葉青緹を救い、彼と知り合う。
やがて、承虞国は戦乱に巻き込まれ、宋玄仁は出兵を命じられ、葉青緹は副将となる。一方、民間では、語り部が承虞国の宝、霊璧石の物語を語り、聶初寅はそれが探し求めていた鎖魂玉ではないかと考え、記憶を失った姫蘅を利用して計画を始める。
この話は主に、白鳳九と東華帝君(宋玄仁)の恋模様、宋玄仁の成長、そして迫りくる戦いの危機を中心に展開し、同時に聶初寅の霊璧石への興味も描かれ、今後の展開への伏線を張っている。
第9話の感想
第9話は、白鳳九と東華帝君の壮大なラブストーリーの新たな章の始まりを感じさせるエピソードでした。白鳳九の恋の苦悩、そして一途な想いは胸を締め付けられます。数々の求婚者を退ける彼女の行動は、一見わがままにも見えますが、その裏には東華帝君への揺るぎない愛情が隠されていることが分かります。彼女が桃花釀作りに没頭する姿は、切なくも健気です。
一方、東華帝君は紅塵を経験するために人間界へと転生します。宋玄仁としての彼の新たな人生は、波乱の幕開けを予感させます。幼くして困難に立ち向かう彼の姿は、東華帝君としての威厳とはまた違った魅力を感じさせます。葉青緹との出会いも今後の展開に大きく関わってくるでしょう。
そして、忘れてはならないのが聶初寅の存在です。彼が霊璧石、すなわち鎖魂玉に目をつけたことで、物語はさらに複雑な様相を呈してきました。彼の暗躍が、白鳳九と東華帝君の運命にどのような影響を与えるのか、今後の展開が非常に気になります。
つづく