あらすじ

第一話では、青州城内外の騒乱とした情勢と、主要人物たちの初登場、そして彼らの出会いなどが描かれています。

城外では、梅世青ばいせいせいが優れた武芸を駆使して、盗賊団・青龍寨と対峙し、撃退します。一方、城内では、小丸子しょうがんしが父親の何一指かいつしと共に芸を披露して生計を立てていました。ある日、小丸子しょうがんしは持ち前の怪力で、悪漢に絡まれていたところを救い出し、そこで偶然にも梅世青ばいせいせいと出会います。二人の間には、いくつかの出来事をきっかけに不思議な縁が生まれていきます。

梅世青ばいせいせいは、九王府の郡主ぐんしゅとの結婚から逃れるため、盲目を装っていました。しかし物語が進むにつれ、彼は現実と向き合わざるを得なくなります。

また、旅芸人の阿柔あ じゅうは、密かに塩が売買されているという情報を掴みます。小丸子しょうがんしは酔った勢いで、憧れの夜霊侠やれいきょうに近づきます。

最後に、何一指かいつしが抱えた賭け金の借金のため、小丸子しょうがんしは青龍寨の小宝しょうほうに嫁ぐことを約束させられてしまいます。これが、今後の物語の展開に大きな影を落とすことになります。

ネタバレ

青州では、塩賊の乱で民の暮らしは不安定になり、夜になると夜霊侠やれいきょうが現れ、富める者から奪い貧しい者に分け与える義賊として、民衆の希望となっていました。一方、青州城外には青龍寨という山賊の残党が根城を構え、村人たちを苦しめていました。彼らに対抗できるのは、将軍家の出身で武芸の達人であるばい家の三男、梅世青ばいせいせいただ一人でした。彼は目隠しをしても刀や槍の音を聞き分けられるほどの鋭い聴覚を持っていました。ある戦闘で、梅世青ばいせいせいは山賊の五爺ごやの罠に嵌まりかけますが、持ち前の実力と聴覚で危機を脱し、山賊の小宝しょうほうらを追い払います。

同じ頃、青州の街では、大道芸人の何一指かいつしと娘の小丸子しょうがんしが、石臼割りで生計を立てていました。ある日、小丸子しょうがんしはならず者に絡まれますが、怪力を持つ彼女は簡単に手下たちを倒します。しかし、野次馬が増えてきたため、二人は逃げ出します。逃げる途中、梅世青ばいせいせいの馬車と遭遇し、御者の司恒しこうがならず者を追い払いますが、爆竹の音で馬が暴走し、市街に突っ込んでしまいます。小丸子しょうがんしは馬車を追いかけ、怪力で止めますが、梅世青ばいせいせいの無事を確認しようとした際に、再び馬が驚いてしまい、二人は偶然キスをしてしまいます。気まずい場面を司恒しこう何一指かいつしに見られ、梅世青ばいせいせい司恒しこう小丸子しょうがんしを連れ去るよう命じ、自身は怒りを覚えます。

青龍寨では、小宝しょうほうが義父の南覇天なんはてん梅世青ばいせいせいとの戦いを語り、南香なんこう小宝しょうほうの仕返しを要求します。南覇天なんはてん老六ろう ろく小宝しょうほうの世話をするように命じます。ばい家では、梅世青ばいせいせいが毒で失明したことを梅長雲ばいちょううんが嘆き、九王府との縁談に影響することを心配していました。二夫人にふじんは次男の梅世元ばいせいげん郡主ぐんしゅに嫁がせることを提案しますが、梅長雲ばいちょううんは長男が生きていればこんなことにはならなかったと不満を漏らします。梅世青ばいせいせいは自分が父親の駒でしかないと言い返しますが、梅長雲ばいちょううんは縁談を遂行するように迫ります。

九王府では、陸英瑶りく えいようは縁談に不満を抱き、父に破談を申し出ますが、九王爷きゅうおうは皇帝が決めた縁談であるため、受け入れるように説得します。侍女の巧雲こううんに見張られ、陸英瑶りく えいようはため息をつきます。

小丸子しょうがんし何一指かいつしはその日、何も稼げず、空腹で街を歩いていました。何一指かいつし小丸子しょうがんしを如意楼に連れて行き、酢豚を食べさせようとします。如意楼では、阿柔あ じゅうが歌と踊りを披露しており、小丸子しょうがんしは目を奪われます。梅世青ばいせいせい司恒しこうも如意楼で食事をしながら青龍寨の話をしており、阿柔あ じゅうから密輸の塩の隠し場所を聞き、梅世青ばいせいせいは塩の密売が再開されたのではないかと疑います。

その後、酔った小丸子しょうがんしは如意楼で梅世青ばいせいせいの部屋を見つけ、仕返しをしようとしますが、逆に梅世青ばいせいせいを噛んでしまいます。梅世青ばいせいせい小丸子しょうがんしの如意楼への出入りを禁じます。追い出された小丸子しょうがんしは、夜空を飛ぶ夜霊侠やれいきょうを見つけ、衝動的に追いかけますが、見失ってしまいます。

その後、賭博好きの何一指かいつしは全財産を失い、賭場の主人の赤峰せき ほう小丸子しょうがんしを借金の代わりにしようとします。南覇天なんはてんはこの話を聞き、寨の厄払いのため、小宝しょうほう小丸子しょうがんしを嫁がせることを決めます。赤峰せき ほうはこれを何一指かいつしに伝え、小丸子しょうがんしは結婚を承諾させられます。

第1話 感想

「花咲く合縁奇縁」第1話は、スピーディーな展開と魅力的なキャラクター紹介で、視聴者を一気に物語の世界へと引き込みました。 まず目を引くのは、昼はばい家の三男坊、夜は義賊・夜霊侠やれいきょうとして活躍する梅世青ばいせいせいの二面性です。 冷静沈著でありながら、内に秘めた熱い正義感、そして偶然のキスで小丸子しょうがんしとの間に生まれた奇妙な縁。今後の二人の関係性の発展に期待が高まります。

一方、天真爛漫で怪力を持つ小丸子しょうがんしは、その明るさと行動力で物語に活気を与えています。父親の何一指かいつしとの心温まるやりとりも印象的ですが、思わぬトラブルに巻き込まれ、青龍寨との縁談を迫られるという波乱の展開に、彼女がどう立ち向かっていくのかも見どころです。

また、青龍寨の山賊たち、特に小宝しょうほう南香なんこうの兄妹のような関係性、そしてばい家の複雑な家族関係も今後の物語の鍵を握っているように感じられます。 梅世青ばいせいせいの失明や九王府との政略結婚など、様々な伏線が散りばめられており、今後の展開が非常に楽しみです。 個性豊かなキャラクターたちが織りなす物語に、早くも目が離せません。

つづく