あらすじ

第15話は、夜霊侠やれいきょうの真偽を巡る謎と、小宝しょうほう梅世青ばいせいせい小丸子しょうがんしの三人の関係性の変化を中心に展開します。

梅世青ばいせいせいたちは最近の事件について話し合い、偽の夜霊侠やれいきょうは悪事を働いているものの、完全な悪人ではないため、何か隠された事情があるはずだと推測します。そんな中、小宝しょうほうは偶然にも妊婦を助け、陸英瑶りく えいようから善悪の判断をしっかりするように励まされます。この出来事がきっかけで、小宝しょうほうは善行に夢中になり、夜霊侠やれいきょうを名乗って人助けをするようになります。結果として、民衆の夜霊侠やれいきょうに対する見方が変わり始めます。

南覇天なんはてん小宝しょうほう夜霊侠やれいきょうを捕らえるよう急かしますが、陸英瑶りく えいよう小宝しょうほうがそのために無理をするくらいなら自分が犠牲になることを選びます。

一方、小丸子しょうがんし夜霊侠やれいきょうをおびき出そうと仮病を使いますが、思わぬ結果となり、梅世青ばいせいせい小宝しょうほうに井戸に落とされてしまいます。梅世青ばいせいせいは溺れかけた小丸子しょうがんしを助け、二人の関係はより複雑なものになっていきます。

最後に、小丸子しょうがんしは心の葛藤から感情が不安定になり、梅世青ばいせいせいはそんな彼女を心配します。巧雲こううん小丸子しょうがんしの心中を見抜いているようで、物語はさらに謎めいた展開を迎えます。

ネタバレ

阿柔あ じゅう梅世青ばいせいせいたちは、最近の事件について話し合っていた。梅世青ばいせいせいは、偽夜霊侠やれいきょうが悪事を働いているものの、徹底的に悪事を尽くしていない点に不審を抱く。一方、小宝しょうほう夜霊侠やれいきょうに濡れ衣を著せようとするが、妊婦に遭遇し、仕方なく医館へ連れて帰る。結果、無事に出産に立ち会い、喜びに浸る小宝しょうほう陸英瑶りく えいように報告。陸英瑶りく えいよう小宝しょうほうの善行を喜び、これを機に善悪の区別がつくことを願う。

この一件で味をしめた小宝しょうほうは、人助けに精を出すように。梅世青ばいせいせい小丸子しょうがんしは街で、人助けをする夜霊侠やれいきょうの噂を耳にする。梅世青ばいせいせいは内心喜ぶも、小丸子しょうがんしは偽夜霊侠やれいきょうを捕まえようと、城壁から飛び降りる芝居を打つ。夜霊侠やれいきょうの姿になった梅世青ばいせいせいは、小丸子しょうがんしの演技を見て面白がるが、小丸子しょうがんしが本当に落ちそうになり、慌てて救出する。

南覇天なんはてんは痺れを切らし、小宝しょうほう夜霊侠やれいきょう逮捕を迫る。小宝しょうほう陸英瑶りく えいように相談するが、陸英瑶りく えいよう小宝しょうほうが偽夜霊侠やれいきょうを捕まえるより、南覇天なんはてんに嫁ぐことを選ぶ。小宝しょうほうは表向きは従うものの、内心では夜霊侠やれいきょう逮捕の決意を固める。

夜、小丸子しょうがんしは再び足をくじいたふりをするが、小宝しょうほうに見破られる。そこに梅世青ばいせいせいが現れ、本物の夜霊侠やれいきょうと偽物が出会う。二人は戦いになり、小宝しょうほうを突き飛ばした拍子に、小丸子しょうがんしは井戸に落ちてしまう。梅世青ばいせいせい小宝しょうほうを捕まえようとするが、小宝しょうほうは逃走。梅世青ばいせいせいは井戸に飛び込み、気を失いかけている小丸子しょうがんしに人工呼吸をする。目を覚ました小丸子しょうがんし梅世青ばいせいせいの姿を見て再び心を揺さぶられるが、罪悪感にも苛まれる。

その後、小丸子しょうがんしの様子がおかしいことを心配した梅世青ばいせいせいは、自分の行動が原因だと考え謝罪するが、小丸子しょうがんし梅世青ばいせいせいが自分に関わらないようにしていると誤解し、怒ってその場を去る。梅世青ばいせいせいは自分の行動を仮省する。部屋に戻った小丸子しょうがんし巧雲こううんに問いただされ、とっさに寝たふりをするが、見破られてしまう。巧雲こううんの質問攻めに、小丸子しょうがんしは慌てふりする。

第15話の感想

第15話は、偽夜霊侠やれいきょう騒動を軸に、小宝しょうほうの善悪への葛藤、小丸子しょうがんし梅世青ばいせいせいの恋模様、そして南覇天なんはてんの暗躍など、様々な要素が絡み合い、目が離せない展開でした。

特に印象的だったのは、小宝しょうほうの人助けです。悪事を働く偽夜霊侠やれいきょうを捕まえようとしていたはずが、偶然にも妊婦を助け、出産に立ち会うという善行を経験します。この経験を通して、小宝しょうほうの心に変化が芽生えているように感じられました。陸英瑶りく えいようの言葉も彼の心に響いているのでしょう。しかし、南覇天なんはてんの圧力もあり、小宝しょうほうの葛藤はさらに深まりそうです。今後の彼の選択が物語の大きな鍵を握ることになるでしょう。

また、小丸子しょうがんし梅世青ばいせいせいの関係も進展を見せました。小丸子しょうがんしの芝居、井戸への落下、そして梅世青ばいせいせいの人工呼吸… これらの出来事は二人の距離を縮めたと同時に、小丸子しょうがんしの心に新たな葛藤を生み出しました。梅世青ばいせいせいへの想いと罪悪感の間で揺れ動く小丸子しょうがんしの心情が繊細に描かれており、共感せずにはいられませんでした。巧雲こううんの登場も、小丸子しょうがんしの秘密が明らかになる伏線となっているようで、今後の展開が楽しみです。

つづく