あらすじ

第二十話は、主要人物たちの複雑な感情のもつれと陰謀を中心に展開します。

南香なんこう陸英瑶りく えいよう小宝しょうほうが一緒に逃げようとしているところを目撃し、裏切られたと感じ、二人を激しく責め立てます。しかし、小宝しょうほう陸英瑶りく えいようを信じている様子を見て、怒りが頂点に達した南香なんこうは、憤慨しながらその場を去ってしまいます。一方、陸英瑶りく えいよう小宝しょうほうに杖の秘密を打ち明け、山寨の外に張られた結界を解くことが真の脱出方法だと気付きます。現状の打開策がないことに落胆しつつも、小宝しょうほうの温かい気遣いに心を慰められます。

一方、梅世青ばいせいせい小丸子しょうがんしから贈られた彫刻を見つけ、それが彼女の作品だと知って見方を変えます。小丸子しょうがんし司徒しと凛の帳簿を盗み出し、梅世青ばいせいせいの注意を引きます。二人は協力して、私塩取引の調査に乗り出します。その過程で、小丸子しょうがんしは事態の複雑さを徐々に理解していきます。特に、司徒しと凛が無理やり私塩取引に関わらされているという話を聞いたことで、事態はより深刻なものになります。梅世青ばいせいせい小丸子しょうがんしに、当分の間司徒しと凛に会わないよう忠告します。

物語はここで大きな転換点を迎えます。南香なんこう小宝しょうほうの茶に毒を入れ、小宝しょうほうは倒れてしまいます。解毒剤を求めて南香なんこうの元を訪れた陸英瑶りく えいように対し、南香なんこう小宝しょうほうと結婚することを条件に解毒剤を渡すと持ちかけます。しかし、小宝しょうほうはそれを拒否します。そして最後に、小丸子しょうがんしは街で司徒しと凛と出会い、王彪おう ひょうが彼をつけていることを警告します。司徒しと凛は感謝の意を示しますが、その表情の裏には何か秘密が隠されているように見えます。

ネタバレ

陸英瑶りく えいよう小宝しょうほうの逃亡計画を知った南香なんこうは、二人を問い詰めます。小宝しょうほう陸英瑶りく えいようへの全幅の信頼を示し、南香なんこうを怒らせると同時に、陸英瑶りく えいようにも罪悪感を抱かせます。南香なんこうが去った後、小宝しょうほうは優しく陸英瑶りく えいようを気遣い、南覇天なんはてんの杖について尋ねます。陸英瑶りく えいようは杖は存在せず、寨の外の陣を解くことが脱出の鍵だと説明します。小宝しょうほうの深い愛情に感動しつつも、複雑な思いを抱く陸英瑶りく えいようは、小宝しょうほう南覇天なんはてんの支配から救い出し、いつかどこかで再会することを願います。

一方、梅世青ばいせいせい小丸子しょうがんしの作った木彫りの人形を見つけ、司恒しこうに教えられて作者を知ります。当初は不格好だと思っていた人形が、急に愛らしく見えてきます。小丸子しょうがんし司徒しと凛の書斎に忍び込み、帳簿らしきものを盗み出しますが、その様子を誰かに見られています。

小丸子しょうがんしは帳簿を梅世青ばいせいせいに渡します。司徒しと凛を疑いつつも、彼の無実を信じたい気持ちも持っています。梅世青ばいせいせいは帳簿を調べ始め、阿柔あ じゅうを呼び寄せます。巧雲こううん秋華しゅうか阿柔あ じゅうが梅府にいるのを見て、小丸子しょうがんしに知らせます。小丸子しょうがんしは平静を装いつつも、こっそり書斎へ行き、二人が塩の密売に関わっていることを知ります。手伝いを申し出るも、すぐに居眠りしてしまいます。

翌日、小丸子しょうがんしは帳簿を返しに行き、梅世青ばいせいせいと秘密の合図を決めます。帳簿を戻した後、司徒しと凛が現れ、王彪おう ひょうに脅されて塩の密売に加担させられていると告白します。夜霊侠やれいきょうの話題になり、小丸子しょうがんしは彼を弁護します。小丸子しょうがんしが去った後、王彪おう ひょうは彼女が夜霊侠やれいきょうと一緒だったことを思い出し、司徒しと凛は疑念を抱きます。

小丸子しょうがんし司徒しと凛の話を梅世青ばいせいせいに伝えます。梅世青ばいせいせい小丸子しょうがんし司徒しと凛に会わないよう言い、小丸子しょうがんしは承諾します。梅世青ばいせいせいの嫉妬心に、小丸子しょうがんしは密かに喜びます。

その後、小宝しょうほう陸英瑶りく えいようが部屋に戻る途中、南香なんこうがこっそり立ち去るのに気づきます。小宝しょうほうは毒入りの茶を飲んでしまい、倒れてしまいます。陸英瑶りく えいよう南香なんこうに解毒剤を求めますが、南香なんこう小宝しょうほうに結婚を迫ります。小宝しょうほうは拒否し、南香なんこうは怒って去っていきます。陸英瑶りく えいようは涙ながらに小宝しょうほうの手を握りしめ、回復を祈ります。

小丸子しょうがんしは街で司徒しと凛に会い、誘われますが断ります。司徒しと凛の後をつけている王彪おう ひょうに気づき、小丸子しょうがんし司徒しと凛に警告します。司徒しと凛は感謝しますが、その目に不穏な光を宿しています。

第20話の感想

第20話は、それぞれの想いが交錯し、緊張感が高まる展開でした。陸英瑶りく えいよう小宝しょうほうの逃亡計画は南香なんこうによって阻まれ、小宝しょうほうの命が危険に晒されるという衝撃的な結末を迎えます。南香なんこうの歪んだ愛情表現は、見ていて辛く、今後の展開が不安になります。小宝しょうほう陸英瑶りく えいようへの一途な想いを貫きますが、果たして二人は無事に脱出できるのでしょうか?

一方、小丸子しょうがんしを取り巻く状況も複雑さを増しています。司徒しと凛の告白により、彼もまた王彪おう ひょうに操られていることが明らかになり、小丸子しょうがんしは誰を信じればいいのか分からなくなっている様子です。梅世青ばいせいせいとの関係も進展しているようですが、彼の嫉妬深い一面も垣間見え、今後の二人の関係性が気になります。また、小丸子しょうがんしの行動を監視する謎の人物の存在も不気味で、物語にさらなる謎を投げかけています。

つづく