あらすじ

第21話は、まる子、梅世青ばいせいせい、そして悪役の司徒しと凛の間の緊迫した衝突を中心に展開します。まる子は司徒しと凛に薬で眠らされ、牢獄に閉じ込められてしまいます。司徒しと凛の尋問と拷問に直面しても、彼女は夜霊侠やれいきょうの正体を頑なに明かしません。まる子を救うため、梅世青ばいせいせいは姿を現しますが、二人は司徒しと凛に鉄鎖で捕らえられ、暴行を受けます。司徒しと凛が梅世青ばいせいせいの正体を暴露し、まる子に暴力を振るった時、梅世青ばいせいせいは怒りに満ちて束縛を断ち切り、司徒しと凛を追い払います。そして、まる子の怪我を心配そうに介抱します。

一方、陸英瑶りく えいようは衰弱した小宝しょうほうを献身的に看病します。小宝しょうほう陸英瑶りく えいようを助けるため、下山できるように回復しようと懸命に努力しますが、陸英瑶りく えいようは特効薬の存在を隠しています。南香なんこう五爺ごや小宝しょうほうを中傷していることを知り、落胆します。最後に、目を覚ましたまる子はまず梅世青ばいせいせいを探し、彼が現れると強く抱きしめ合います。梅長雲ばいちょううんは二人の怪我の様子に疑問を抱きますが、将軍の前では、梅世青ばいせいせいは巧みに事実を隠蔽します。巧雲こううんはまる子の行動に不満を表しますが、まる子は説明することを約束します。

ネタバレ

司徒しと凛の豹変した表情に丸子は不安を覚える。案の定、背後から王彪おう ひょうが現れ、司徒しと凛は薬で丸子を気絶させる。

薄暗い牢獄で目を覚ました丸子は、凶悪な形相の司徒しと凛と、自身に繋がれた鎖を目にし、司徒しとの黒い本性を知る。夜霊侠やれいきょうの正体を吐くよう迫られるも、丸子は断固拒否。司徒しとは丸子の首を締め上げる。その時、夜霊侠やれいきょうが衛兵を蹴散らし、牢獄へ突入。丸子を救おうとする夜霊侠やれいきょうに、司徒しと凛は鎖を巻きつけ、丸子と繋ぎ合わせる。そして梅世青ばいせいせいに激しい暴行を加え、その衝撃で鎖に繋がれた丸子は宙弔りにされる。両者共に苦痛に喘ぐ中、司徒しと凛は夜霊侠やれいきょうの仮面を剝ぎ、梅世青ばいせいせいの素顔を知る。丸子は司徒しと凛を激しく罵り、梅世青ばいせいせいへの攻撃を止めさせようとする。丸子の言葉に煽られ、司徒しと凛は丸子に迫り、梅世青ばいせいせいの命と引き換えに自分の女になるよう要求する。しかし丸子は屈せず、梅世青ばいせいせいと共に生きる道を選ぶ。激怒した司徒しと凛は丸子に手を上げるが、その光景を見た梅世青ばいせいせいは怒り爆発。鎖を引きちぎり、司徒しと凛を蹴り飛ばす。司徒しと凛は逃走し、梅世青ばいせいせいは丸子の無事をひたすらに気遣う。

陸英瑶りく えいようの献身的な看病と祈りにより、小宝しょうほうは意識を取り戻す。しかし、体は依然衰弱している。二人は老六ろう ろくの元を訪れ、陸英瑶りく えいようが薬を煎じている間、小宝しょうほう老六ろう ろく陸英瑶りく えいようを下山させる手伝いを頼む。命の危険を案じる老六ろう ろくに対し、小宝しょうほう陸英瑶りく えいようを下山させるまでは持ちこたえる決意を固める。このやり取りは、煎じ薬中の陸英瑶りく えいようの耳にも届いていた。小宝しょうほうの顔を思い浮かべながら、陸英瑶りく えいようの胸は温かい感情で満たされる。

特効薬を飲んだはずの小宝しょうほうだが、回復の兆しが見えない。問いただすと、陸英瑶りく えいよう老六ろう ろくに特効薬ではなく、解毒薬を探すよう指示していたことが判明する。小宝しょうほうは特効薬での回復を望むが、そこに老五ろうごが現れ、小宝しょうほうを嘲笑する。陸英瑶りく えいよう小宝しょうほうを庇い、老五ろうごに仮論する。老五ろうご南香なんこうにこの一件を告げ口し、南香なんこうは怒りながらも自分の行いを仮省し始める。しかし、老五ろうご小宝しょうほうへの悪口は続き、南香なんこうは落胆して去る。

逃亡した司徒しと凛の次の行動を探るため、梅世青ばいせいせいは部下に監視を命じる。暴行を受け意識を失っていた丸子は、目を覚ますと梅世青ばいせいせいのことだけを覚えており、よろめきながら屋敷を飛び出し、梅世青ばいせいせいを探し回る。そして梅世青ばいせいせいを見つけると、抱きつき安堵する。その様子を見た巧雲こううんは、心中穏やかではない。

郡主ぐんしゅが意識を取り戻したという知らせは梅府中に広まり、二夫人にふじん梅長雲ばいちょううんに二人の怪我の不自然さを指摘する。梅長雲ばいちょううん二夫人にふじんを遠ざけ、心中で疑念を抱く。丸子の想いを改めて感じた梅世青ばいせいせいは、丸子の真意を確かめようとする。梅世青ばいせいせいの近づく顔に、丸子は心の壁を取り払い目を閉じる。その時、将軍からの呼び出しが伝えられる。

将軍は二人の怪我について尋ね、梅世青ばいせいせいは高手による郡主ぐんしゅへの痴漢行為を自分が阻止した際に負った傷だと嘘をつく。梅長雲ばいちょううんは商会と梅世青ばいせいせいの確執を知っていたが、あえてその場で追及せず、二人を解放する。

巧雲こううんは丸子に、なぜ約束を破ったのかと問いただす。罪悪感を感じた丸子は、郡主ぐんしゅが戻ったら必ず説明することを約束する。

第21話の感想

第21話は、愛と憎しみ、そして陰謀が複雑に絡み合い、息もつかせぬ展開でした。司徒しと凛の歪んだ愛情表現は恐ろしく、丸子と梅世青ばいせいせいの絆をより一層強く結びつける結果となりました。牢獄でのシーンは緊迫感に満ちており、梅世青ばいせいせいの丸子への深い愛情と、丸子の揺るぎない忠誠心が鮮やかに描かれていました。特に、鎖で繋がれた二人の苦しみと、梅世青ばいせいせいの怒りが爆発する瞬間は、見ている者の心を掴んで離しません。

一方、小宝しょうほう陸英瑶りく えいようの関係にも進展が見られました。小宝しょうほうの命懸けの行動と、陸英瑶りく えいようの献身的な看病は、二人の間に確かな愛情を育んでいることを示唆しています。老五ろうごの挑発的な言動は、物語に更なる波乱を巻き起こしそうな予感です。南香なんこうの揺れ動く心境も気になるところです。

梅世青ばいせいせいと丸子の関係は、将軍への嘘によって新たな局面を迎えます。巧雲こううんの嫉妬も今後の展開に影響を与えそうです。

つづく