あらすじ
第22話は、主要人物たちの複雑な感情と行動を中心に展開します。まず、小丸子は巧雲との約束を守るため、誰にも告げずに静かに立ち去ろうとします。一方、毒に侵された小宝を救うため、陸英瑶は仕方なく南覇天に助けを求めます。南覇天は娘の南香との間に確執を抱えていましたが、南香が密かに解毒剤を届けたことで、彼女の心遣いを感じます。解毒剤を飲んだ小宝は徐々に回復し、陸英瑶は献身的に彼を看病し、自分の想いを伝えます。
また、小丸子と梅世青の仲も深まります。二人は一緒に書道をしたり、夜景を眺めたりしながら、穏やかな時間を過ごします。梅世青は、土匪に母を殺されたつらい過去を小丸子に打ち明け、苦しみから逃れるために夜行侠になったと語ります。深い悲しみを背負う梅世青に対し、小丸子は温かい励ましの言葉を贈ります。
最後に、陸英瑶は何一指から助言を受けます。小宝との縁を大切にし、彼を説得して一緒に山を下り、普通の生活を送ることを考えるように促されます。
ネタバレ
小丸子は巧雲に郡主が戻ったら身を引くと約束した。一方、老六の薬はまだ効き目が薄く、南香が解毒薬を持っているはずだと考えた。小宝の命を守るため、陸英瑶は自ら南覇天に会いに行く。南覇天は南香に解毒薬を渡すよう説得するが、南香は怒り心頭。南覇天は強硬手段に出ようとするも、南香は屈せず、南覇天は仕方なく引き下がった。
その後、南香はこっそり南覇天に会い、解毒薬を渡した。実は二人とも陸英瑶の前では意地を張っていたのだ。娘のツンデレな一面を見た南覇天は、亡き妻を思い出した。
解毒薬を飲んだ小宝は徐々に回復し、陸英瑶は喜びに震えながら小宝の手を握り、名前を呼び続けた。
小丸子は梅世青の剣の稽古を見守り、怪我をしないか心配していた。稽古が終わると、お茶を出し、甲斐甲斐しく世話をした。梅世青が眠ると、扇であおいだり、眠っている顔にそっと手を触れたりした。梅世青はうっすらと目を開け、温もりを感じて微笑んだ。
小丸子は梅世青と習字をしていたが、お茶を持ってきたのが巧雲でなく、体調不良だと聞き、小丸子と司恒は眉をひそめた。梅世青と小丸子は両想いだが、巧雲は青龍寨の郡主の気持ちを思い、心を痛めていた。司恒がお茶を持ってきた際に秋華が二人きりになるよう仕向けるが、巧雲の機嫌は悪く、司恒の慰めも効果がなかった。小丸子は巧雲を訪ね、残された時間を大切にしたいと伝え、約束は必ず守ると誓った。巧雲は感動するも、小丸子が梅世青に深くのめり込むことを心配した。
小丸子はどこか上の空だった。梅世青は小丸子を城門に連れ出し、夜景を見せた。かつて二人で酒を飲んだ場所を思い出し、小丸子は懐かしそうに微笑んだ。二人は梅世青の父親について語り合った。剿匪で功績を挙げた父親は戦に忙しく、梅世青と母親をかえりみなかった。賊に襲われ、母親は命を落とした。梅世青は目を閉じると、母親の苦しそうな顔が浮かび、その苦しみから逃れるため、夜行侠となったのだった。小丸子は静かに話を聞き、梅世青の胸に寄り添った。
目を覚ました小宝は、側にいる陸英瑶の姿を見つけた。小宝が目覚めたことに気づいた陸英瑶は、すぐに老六を呼んだ。陸英瑶に助けられたことを知った小宝は喜んだ。数日後、小宝は歩けるようになり、二人は寨の仲間たちを見舞った。その時、南香と遭遇する。陸英瑶はそっと手を離し、小宝は南香に解毒薬のお礼を言ったが、南香は取り合わず、二人の親密な様子を見て去っていった。
陸英瑶は料理を持って何一指を訪ね、小宝を好きになったと打ち明けた。何一指は既に気づいており、縁を大切にするよう、そして小宝を説得して一緒に山を下りるよう助言した。陸英瑶は希望を持った。
小宝に会うため、陸英瑶は念入りに化粧をした。小宝からもらった簪を手に取り、髪に挿そうとしたその時、小宝が現れた。小宝は陸英瑶が簪を挿そうとしているのを見て喜び、自ら簪を挿してあげた。二人の距離は縮まり、陸英瑶は静かに目を閉じた。
第22話の感想
第22話は、様々な登場人物の想いが交錯する、切ない回でした。小丸子と梅世青の恋は進展する一方で、巧雲の胸中は複雑です。郡主への義理と小丸子への友情の間で揺れ動く彼女の心情が繊細に描かれていました。小丸子自身も、梅世青との幸せな時間を過ごしながらも、郡主が戻ってきたら身を引くという約束の重圧を感じている様子が伝わってきました。二人の未来がどうなるのか、不安と期待が入り混じります。
また、小宝と陸英瑶の関係にも進展がありました。南香のツンデレな一面や、小宝への複雑な感情も垣間見え、今後の展開が気になります。陸英瑶が小宝への想いを何一指に打ち明け、下山への希望を持つシーンは、彼女の強い決意を感じさせました。小宝が陸英瑶に簪を挿すシーンは、二人の距離が縮まったことを象徴するようで、胸がキュンとしました。
一方、梅世青の過去が明らかになり、彼の抱える苦悩が浮き彫りになりました。母親を亡くした悲しみ、父親への複雑な感情を抱えながら、夜行侠として生きてきた梅世青。小丸子との出会いが、彼の心にどのような変化をもたらすのか、今後の展開に期待が高まります。
つづく