あらすじ
第27話は、まる子と父・何一指の別れから始まります。陸英瑶と小宝も青州を去ることになり、まる子と何一指の切ない別れを目にします。梅府で、小宝は梅世青の仇敵が自分の義父である南覇天だと知り、梅世青の復讐を助ける決意を固めます。司徒は南覇天に密告し、梅家軍に対抗するため兵を集めるよう進言します。
陸英瑶は青龍寨に捕らえられ、梅世青は自ら父・梅長雲を説得し、南覇天討伐の兵を出してくれるよう頼みます。しかし、梅長雲は朝廷の命令のためすぐには動けません。阿柔はまる子を連れて身を隠します。一方、梅世青は単身で南覇天に立ち向かう覚悟を決めます。
戦いの最中、小宝と梅世青は協力して南覇天を攻撃しますが、敵わず劣勢に立たされます。危機一髪の時、何一指が梅世青を救います。まる子は梅世青を守ろうとして一撃を受け、崖から落ちてしまいます。そして、ついに梅長雲が兵を率いて到著します。
ネタバレ
小丸子は何一指の絶望的な表情を見て事の次第を悟り、老父を一人漂泊させるに忍びず、共に去ることを決意する。一方、陸英瑶と小宝は青州を離れることにするが、出発前に小丸子たちに別れを告げる。陸英瑶は泣き止まない小丸子と何一指を見て胸に疑問を抱くが、事情を知ると、愛する者同士が一緒になれないことを嘆く。
小宝は梅府を訪れ、梅世青と酒を酌み交わす。梅世青の話から、仇の手に宝石を嵌めた杖があることを聞き、小宝は梅世青の仇が自分の義父である南覇天だと気付く。梅世青は後悔の念に駆られ、もっと早く気付くべきだったと悔やむ。小宝は梅世青の仇討ちを助けることを決意する。
司徒は青龍寨を訪れ、南覇天に情報を伝える。実は司徒も10年前の事件を知っており、南覇天が窮地に立たされていることを理解していた。司徒は南覇天に一刻も早く兵を募るよう進言し、自分は梅家軍を引きつけると申し出る。南覇天は司徒の能力に驚き、後日高人を紹介してくれるよう頼む。司徒の確約を得て、南覇天は決戦の準備を始める。
陸英瑶は小宝がついに正道に戻り、過去と決別したことを喜ぶ。偶然にも街で二人の姿を見かけた老五は、彼らを尾行する。危険を察知した小宝は陸英瑶を守ろうと前に出る。
梅世青と阿柔は青龍寨への対策を練る。梅家軍を動かすしかないと考えた梅世青は、自ら父を説得しに行くことを決める。そこへ小宝が現れ、多勢に無勢で陸英瑶が連れ去られたことを伝える。梅世青は司恒と小宝に偵察を任せ、自分は梅家軍を動員しに向かう。
五爺は陸英瑶を青龍寨へ連れ帰る。司徒は陸英瑶の玉佩を見て疑念を抱き、小丸子が字を書く際にためらっていた様子を思い出す。そして、目の前の女性こそが真の郡主だと気付く。一方、梅世青は梅長雲に出兵を要請し、南覇天が母の仇であることを明かす。しかし、梅長雲は朝廷から梅家軍を戦地へ派遣するよう要請を受けていた。梅世青は不審に思うが、今は自ら南覇天に立ち向かうしかない。
阿柔は知らせを受け、小丸子たちを安全な場所に避難させようとする。梅世青が一人で戦うと聞き、心配になった小丸子は自分も連れて行ってほしいと頼む。阿柔は少し迷うが、結局承諾する。南覇天は仲間と酒を飲んでいたが、酔った勢いで南香を怒らせてしまう。南香は自分が南覇天にとって兄弟たちを牽製するための道具でしかなかったことを知り、激昂する。二人が対峙しているところに、梅世青と小宝が率いる一団が青龍寨に攻め込む。南覇天は杖を手に応戦し、小宝と梅世青は協力して攻撃する。武術に長けた南覇天は二人を圧倒し、小宝は気を失ってしまう。梅世青も蹴り飛ばされ、血を吐く。南覇天が止めを刺そうとした瞬間、何一指が飛び出して南覇天に抱きつき、小丸子は梅世青を連れて逃げる。南覇天は二人を追う。その時、梅長雲が兵を率いて到著する。
小丸子は梅世青を連れて郊外へ逃げるが、南覇天に追いつかれてしまう。小丸子は梅世青をかばい、杖の一撃を受け、崖から突き落とされる。南覇天は梅世青の胸を踏みつけ、母のもとへ送ってやると言い放つ。
第27話の感想
第27話は、息もつかせぬ展開で、様々な感情が渦巻く、非常にドラマチックなエピソードでした。小丸子の父への深い愛情、小宝の正義への目覚め、そして梅世青の復讐心、それぞれのキャラクターの想いが複雑に絡み合い、物語はクライマックスへと突き進んでいきます。
特に印象的だったのは、小丸子の自己犠牲の精神です。愛する梅世青を守るため、身を挺して南覇天の攻撃を受ける姿は、涙を誘います。これまで、どちらかといえば守られる存在だった小丸子が、大切な人のために勇気を振り絞る姿は、彼女の成長を感じさせ、感動的でした。
また、小宝の葛藤と決断も心に響きました。義父である南覇天の悪行を知り、苦悩しながらも正義を選ぶ姿は、彼の内面の成長を物語っています。過去の因縁を断ち切り、新たな道を歩み始めた小宝の今後の活躍に期待が高まります。
つづく