あらすじ

第28話は、梅世青ばいせいせいと南霸天の対決、そして小丸子しょうがんしの生死に関わる危機を描いています。梅長雲ばいちょううんが間一髪で駆けつけ、南霸天が梅世青ばいせいせい小丸子しょうがんしに更なる危害を加えるのを阻止しました。そして、10年前、青龍寨との繋がりを恐れた南霸天がばい家に手を下した理由が明らかになります。南霸天は最終的に梅長雲ばいちょううんによって倒され、血を吐いて絶命します。小丸子しょうがんしを亡くしたと思い込み、深い悲しみに暮れる梅世青ばいせいせいでしたが、その後、司徒しと凛によって救出され、小丸子しょうがんしが生きていることを知ります。司徒しと凛は小丸子しょうがんしを利用して梅世青ばいせいせいを亡き者にしようと企みますが、小丸子しょうがんしは危機一髪で自ら盾となり、司徒しと凛と共に命を絶とうとします。しかし、梅世青ばいせいせいがすぐさま駆けつけ、彼女を救い出します。

このエピソードでは、梅世青ばいせいせい何一指かいつしの積年の確執も描かれ、二人は過去の出来事を振り返り、互いのわだかまりを解き放ちます。梅世青ばいせいせい小丸子しょうがんしの絆もさらに深まり、共に困難に立ち向かい、孤児たちに食べ物を届けるなど、二人の優しい一面が垣間見えます。梅長雲ばいちょううんは降格処分を受けますが、梅世青ばいせいせいとの関係は改善し、家族が揃う温かいひとときが描かれています。最後は、朝廷が梅世青ばいせいせい郡主ぐんしゅを召還するという場面で幕を閉じ、新たな試練の到来を予感させます。

ネタバレ

南覇天なんはてん小丸子しょうがんしを崖から突き落とし、梅世青ばいせいせいは悲しみに暮れる。駆けつけた梅長雲ばいちょううん南覇天なんはてんと激闘を繰り広げ、十年前の塩幇壊滅事件の真相を語りながら、ついに南覇天なんはてんを製圧する。梅世青ばいせいせい南覇天なんはてんの杖でとどめを刺し、崖っぷちへ駆け寄るも、小丸子しょうがんしの姿はなかった。

悲嘆にくれ倒れた梅世青ばいせいせいは、目を覚ますと小丸子しょうがんしを探すため山を下りる。秋華しゅうかからの密書で小丸子しょうがんし司徒しと凛に助けられたことを知り、梅世青ばいせいせいは救出に向かう。

司徒しと凛は小丸子しょうがんし郡主ぐんしゅではないと気付くも、彼女への想いを告げる。意識を取り戻した小丸子しょうがんしは抵抗するが、梅世青ばいせいせい到著の知らせに、司徒しと凛は彼女を盾にしようと企む。梅世青ばいせいせいは弓矢で射られ倒れるが、司徒しと凛の復讐心に燃える様子を見た小丸子しょうがんしは、体に繋がれた爆薬で道連れを図る。間一髪、梅世青ばいせいせいは鎖を断ち切り、小丸子しょうがんしと共に爆発から逃れる。

その後、二人は負傷した何一指かいつしを見舞う。何一指かいつしは過去に梅世青ばいせいせい親子に関する情報を金のために売ったことを告白するが、同時に二度も梅世青ばいせいせいを救ったことも明らかになり、三人は互いの想いに心を打たれる。

街を歩く梅世青ばいせいせいは、小丸子しょうがんしを失う恐怖を吐露し、二人は抱き合う。屋台でワンタンを食べ、孤児たちに食べ物を分け与える小丸子しょうがんしの姿に、梅世青ばいせいせいは過去の自分を重ねる。

雍州から戻った梅長雲ばいちょううんは、立場は変わっても梅世青ばいせいせいとの絆を深めていた。祝いの席で、梅長雲ばいちょううん小宝しょうほうに御賜の鎧を贈り、小丸子しょうがんし小宝しょうほう陸英瑶りく えいようの青州からの旅立ちを応援する。

巧雲こううんたちは郡主ぐんしゅの後ろ姿を見送り、寂しさの中に喜びを感じていた。数日後、巧雲こううん梅世青ばいせいせいの功績が認められ、郡主ぐんしゅと共に宮廷へ参内するよう命じられたことを伝える。

第28話の感想

怒涛の展開が続く「花咲く合縁奇縁」も、第28話でついにクライマックスを迎えたと言えるでしょう。南覇天なんはてんとの決著、司徒しと凛の歪んだ愛、そして梅世青ばいせいせい小丸子しょうがんしの強い絆、様々な感情が交錯する濃密なエピソードでした。

特に印象的だったのは、司徒しと凛との対峙シーンです。愛する小丸子しょうがんしを人質に取られ、弓矢で射抜かれる梅世青ばいせいせい。絶体絶命の状況下でも、小丸子しょうがんしを救うために行動する彼の姿は、真の愛を感じさせ、胸を締め付けられました。小丸子しょうがんしもまた、自らの命を犠牲にしてでも梅世青ばいせいせいを守ろうとする覚悟を見せ、二人の絆の深さが改めて強調されていました。

何一指かいつしの告白シーンも心に響きました。過去の罪を背負いながらも、梅世青ばいせいせいを救った彼の複雑な心情が丁寧に描かれており、人間ドラマとしての深みを与えていました。また、梅世青ばいせいせい小丸子しょうがんしが孤児に食べ物を分け与えるシーンは、二人の優しさ、そして過去の苦難を乗り越えたからこその温かさを感じさせ、感動的でした。

つづく