あらすじ
第4話は、まる子が梅世青の失明に疑いを持ち、あれこれ試す様子を中心に、周囲の人物たちの複雑な関係が描かれています。梅長雲が壁の取り壊しを命じた際、まる子は梅世青を守ろうとして転倒し怪我をしますが、梅世青に助けられます。この出来事がきっかけで、まる子は彼の視力に疑問を抱き始めます。その後、熱湯で足を温めるふり、臭い薬を見せる、蜘蛛を使うなど、様々な方法で梅世青の目が見えるかどうかを試します。梅世青は目が見えないように振る舞いますが、まる子の仕掛けた罠を巧みに回避していきます。
一方、南覇天と小宝の結婚話や、二夫人が高価な簪でまる子に取り入ろうとする場面も描かれています。終盤、まる子は曲芸で驚異的な力を見せ、梅世青は彼女の正体に疑念を抱きます。さらに、まる子が手紙をすり替えようとしたところを梅世青に見破られる場面も。最後に、巧雲が粥に怪しい滋養強壮の薬が入っていることに気づきます。梅世青がまさにその粥を飲もうとするところで、物語は次の展開への期待を抱かせながら幕を閉じます。
ネタバレ
梅長雲は息子、梅世青に家の壁を壊すよう命じた。世青が罰せられるのを心配した小丸子は、長雲に頼み込んだ。しかし、世青は言うことを聞かず、怒った長雲が手を振り上げた拍子に、小丸子は壁にぶつかり、持っていた壷を落としてしまう。世青は咄嗟に小丸子をかばい、頭に落ちてきたレンガに当たってしまった。小丸子は申し訳なく思いながらも、世青の行動に不審を抱き、本当に目が見えないのか疑い始める。しかし、世青の簡単な説明で、一旦は疑念を払拭した。
それでも納得のいかない小丸子は、世青の足湯を準備し、わざと熱湯をかけ、仮応を見ることにした。熱さに汗だくになる世青だったが、「水がなくなった」と言い、小丸子の疑念はさらに深まる。
一方、南覇天と小宝は酒を酌み交わしながら、結婚の話で盛り上がっていた。小宝は陸英瑶との結婚を急ぐが、南覇天は自分が英瑶を娶りたいと言い出し、娘の南香を小宝に嫁がせようと提案する。小宝は南覇天の魂胆を見抜き、既に英瑶と床を共にしたと嘘をつくが、南覇天は諦めない。結局、小宝は対策を練るため、英瑶を南覇天に会わせるふりをすることに。英瑶は、塗ると赤い発疹が出る岩黄連という薬草を使って、南覇天を諦めさせる策を提案した。
小丸子は、司恒から聞いた世青の情報――蜘蛛が苦手で潔癖症――を思い出し、試してみることに。まず、臭い薬の処方箋を世青に見せるが、世青は水で濡らして平気な素振りを見せる。次に蜘蛛を見せるが、世青は嫌悪感を堪え、小丸子が去ってからホッとした表情を見せた。
二夫人は、阿柔と世青の関係を小丸子に話し、嫉妬させようとするが、小丸子は全く気にしない。むしろ、二夫人から高価な簪をもらうと、喜んで受け取った。後にこのことを知った世青は簪を捨てるように言うが、小丸子はこっそり隠してしまう。
郡主を楽しませるため、二夫人は雑技団を呼んだ。胸砕き大石の演目を見た小丸子は父親を思い出し、悲しみに暮れる。衝動的に舞台に上がり、見事石板を割ってみせた。この行動を見て、世青は小丸子の正体を疑い始める。
書斎に戻った世青は、小丸子に読書をさせ、先生への手紙を書かせた。世青が見えないと思い込んだ小丸子は、「胸砕き大石」と適当に書いてしまう。しかし、世青はこっそり後ろに立っており、その悪戯を見抜いていた。
ばれたと気づいた小丸子は、慌てて厨房の巧雲に手紙の書き直しを頼む。巧雲は小丸子に鍋を見張るように言うが、そこに二夫人の手下が差し入れを持ってきて、小丸子はそれを鍋に入れてしまう。戻ってきた巧雲は異変に気付くが、小丸子は既に書き直した手紙と食事を持って書斎へ向かっていた。
小丸子が手紙をすり替え、世青にお粥を勧めていると、巧雲が駆け込んできて、毒が入っているかもしれないと警告する。その時、世青がお粥を飲もうとしており、事態は緊迫する。
第4話の感想
第4話は、小丸子の正体を探ろうとする梅世青と、それを隠そうと奔走する小丸子の攻防がコミカルに描かれており、非常に面白かったです。特に、小丸子がとっさに「胸砕き大石」と手紙に書いてしまうシーンは、彼女の天真爛漫な性格がよく表れていて、思わず笑ってしまいました。また、梅世青が徐々に小丸子の怪しい行動に気づき始める様子も、今後の展開への期待を高めてくれます。
一方、小宝と南覇天のやり取りも、緊張感がありながらもユーモラスで、物語に良いアクセントを加えていました。南覇天の娘を押し付けようとする図々しさや、小宝の機転の利いた嘘など、二人の駆け引きは見応えがありました。陸英瑶の提案した岩黄連を使った作戦も、今後の展開にどう影響していくのか楽しみです。
さらに、小丸子と梅世青の間に芽生え始めた微妙な感情の変化も注目ポイントです。小丸子は梅世青の優しさに触れ、彼に心を開き始めているように見えます。しかし、正体を隠しているという秘密が、二人の関係を複雑にしているのも事実です。今後、二人の関係がどのように発展していくのか、目が離せません。
つづく