あらすじ
第五話では、まる子は梅家で幾多もの波乱に見舞われます。まず、梅世青に毒を盛ったと疑われ、潔白を証明するためにスープを飲んで体調を崩しますが、その後、二夫人が提供した期限切れの薬材が原因だと判明します。二夫人の傲慢な態度に、まる子はただ耐えるしかありませんでした。
次に、巧雲の助けで手紙の改竄を免れたまる子ですが、梅世青は彼女の本当の身分を疑い始めます。梅家からの脱出を試みるまる子は、偶然にも隠し通路を見つけ、脱出に成功します。
一方、梅世青はかつての殺し屋事件を調査し、夜霊侠に扮して質屋を探ります。その過程で、助けようとしたまる子を救出します。
最後に、まる子と梅世青は一緒に酒を酌み交わし、まる子は自分の秘密と「梅世青」に対する思いを打ち明けます。梅世青は彼女に何一指を探すことを約束し、夜空を一緒に飛び、まる子の心を掴みます。話の終わりには、立ち去ろうとするまる子を梅世青が呼び止め、続きを期待させる終わり方となっています。
ネタバレ
梅世青に毒入りと疑われた小丸子は、潔白を証明するため、自らスープを飲んでしまう。激しい嘔吐に苦しむ小丸子を心配する梅世青だが、小丸子は医者を呼ぶのを拒否。巧雲が二夫人の薬材の期限切れが原因だと明かす。二夫人を問い詰めるも、開き直った態度に怒りを抑えるしかない小丸子。この様子を梅世青は全て見ており、二夫人の本性を見抜く。小丸子は金のかんざしを二夫人に返し、梅世青は小丸子に二夫人に近づかないよう忠告するが、小丸子は梅世青の恩知らずな態度に憤慨する。
小丸子は巧雲に愚痴をこぼしつつも、郡主の結婚生活を続ける決意を固める。巧雲に月給で釣られ、梅世青の信頼を得ると約束する小丸子。梅世青に粥を届け、機嫌を取ろうとするが、恩師への手紙の件で再びピンチに。巧雲の機転で気を失ったふりをして難を逃れるが、梅世青は司恒に小丸子が偽物である可能性を示唆する。
正体を見破られたと恐れた小丸子は逃げ出そうとするが、巧雲に見つかり、仕方なく部屋に戻る。ベッドを叩くと隠し扉を発見し、そこから脱出に成功する。一方、阿柔、司恒、梅世青は陳老癲からかつての仲間が城西で質屋を営んでいるという情報を得る。夜霊侠に変装した梅世青は質屋へ向かう。店主の厳老板と対峙する梅世青。そこに通りかかった小丸子は憧れの夜霊侠を助けようと加勢するが、逆に蹴り飛ばされてしまう。梅世青は小丸子を助け、厳老板を取り逃がしてしまう。
陸英瑶は隙を見て逃亡を図る。小宝は後を追いかけ、引き留めようとするが、陸英瑶は崖から転落。小宝もろとも穀底へ落ちていく。
小丸子は夜霊侠を酒に誘い、梅世青も彼女の正体を探るため承諾する。酒の勢いで、小丸子は自分の武勇伝や梅府に来た経緯を語り、梅世青は事情を理解する。梅世青が“梅世青”の印象を尋ねると、小丸子は自分を卑下し、何一指を恋しがって泣き出す。梅世青は小丸子を不憫に思い、何一指を探す旅に同行することを約束。夜空を飛びながら、小丸子は夜霊侠にときめきを感じる。偶像との一夜を過ごした小丸子は梅府へ戻ることになり、別れを告げるが、梅世青は小丸子を引き留める…。
第5話の感想
第5話は、小丸子のコミカルな行動とシリアスな展開が絶妙に絡み合い、見応えのあるエピソードでした。特に、梅世青が小丸子の正体に少しずつ近づいていく過程が巧妙に描かれており、今後の展開への期待が高まります。
小丸子が毒入りスープを飲んでしまうシーンは、彼女の無鉄砲さを象徴する出来事と言えるでしょう。しかし、同時に、梅世青を信じたいという気持ちも垣間見え、彼女の複雑な心情が伝わってきました。二夫人との対峙では、小丸子の正義感と我慢強さが表現されており、彼女の成長を感じさせます。
梅世青は、冷静沈著な観察者として小丸子の行動を見守り、彼女の正体に疑念を抱きながらも、どこかで彼女に惹かれている様子が印象的でした。夜霊侠として小丸子を助けるシーンは、彼の優しさや正義感が表れており、魅力的なキャラクターであることを再認識させられました。
つづく