あらすじ

第7話は、まるちゃんと梅世青ばいせいせいの複雑な関係を中心に展開します。

まるちゃんは偶然、梅世青ばいせいせいが盲目を装っている秘密を知ってしまいます。一方、梅世青ばいせいせいもまるちゃんが郡主ぐんしゅのふりをしていることを暴きます。二人はそこで奇妙な合意に至ります。梅世青ばいせいせいは役人の追及を避けるため、まるちゃんに郡主ぐんしゅのふりを続けるように言います。まるちゃんはもう逃げないと約束し、巧雲こううんの前では異様なほどおとなしく振る舞うので、巧雲こううんは二人の関係を誤解してしまいます。

さらに、まるちゃんは父親の何一指かいつしの安否を心配し、司恒しこうの助けを借りて彼を探します。偶然にも、何一指かいつし小宝しょうほうに連れられて青龍寨に行き、陸英瑶りく えいようと再会し、まるちゃんの状況を知ります。陸英瑶りく えいようは、いつか自分を助けてくれるよう何一指かいつしに頼みます。

夜になると、まるちゃんは夜霊侠やれいきょうに変装した梅世青ばいせいせいに会い、より深い話をします。

最後に、まるちゃんは梅の屋敷に戻り、梅世青ばいせいせいの感謝の言葉を受けます。二人の間に微妙な変化が芽生え始めたことを暗示して、物語は幕を閉じます。

ネタバレ

小丸子しょうがんしは目を開けると梅世青ばいせいせいの唇が目の前にあり、彼が盲目を装っていたことに気づきます。梅世青ばいせいせいは金銀財宝で償おうとしますが、小丸子しょうがんしはこれを好機と見て法外な要求をします。しかし、梅世青ばいせいせい小丸子しょうがんし郡主ぐんしゅの偽りを暴き、巧雲こううん秋華しゅうかを問い詰めると脅します。小丸子しょうがんしは恐れをなし、すべてを白状します。梅世青ばいせいせい小丸子しょうがんしが嘘をついていないと見抜き、追求をやめます。

弱みを握られた小丸子しょうがんしは、朝食の席で異様に大人しく、巧雲こううんは二人が夫婦の契りを交わしたと勘違いします。司恒しこう巧雲こううんが去ると、梅世青ばいせいせい小丸子しょうがんし郡主ぐんしゅの役を続けるよう、誓約書を書かせます。役所に送られるのを恐れる小丸子しょうがんしは、仕方なく承諾します。部屋を出た小丸子しょうがんしは、巧雲こううんに捕まり問い詰められますが、司恒しこうに字の練習をさせられていたとごまかします。その後、小丸子しょうがんしは父親の行方について尋ね、司恒しこう頼老八らいろうはちを通して何一指かいつしを探すよう頼みます。

司恒しこうは街で小丸子しょうがんしの説明に合う人物を見つけますが、それはなんと何一指かいつし本人でした。司恒しこう小丸子しょうがんしに会わせようとしますが、娘が青龍寨に売られたことを知る何一指かいつしは、司恒しこうを賭場の者と勘違いして逃げ出します。山に逃げ込んだ何一指かいつし小宝しょうほう一行と遭遇し、青龍寨を探していることがバレてしまいます。小宝しょうほうは問い詰め、相手が自分の義父だと気づき、青龍寨へ案内します。何一指かいつし陸英瑶りく えいようの部屋に飛び込みますが、そこにいたのは小丸子しょうがんしではなく陸英瑶りく えいようでした。しかし、機転を利かせた何一指かいつし陸英瑶りく えいようが出した暗号を解読し、父娘のふりをします。小宝しょうほうが去った後、二人は話し合い、何一指かいつし小丸子しょうがんしに会わせるという人物に会ったことを思い出します。陸英瑶りく えいよう秋華しゅうかが自分を捜索していることを知り、下山したら必ず助けに来てくれるよう頼み、何一指かいつしは快諾します。

小丸子しょうがんしは父親の安否を心配する中、梅世青ばいせいせいの服を買いに行く司恒しこうを見つけ、服を半ば強引に奪い取ります。自由を得た小丸子しょうがんしは賭場へ行き何一指かいつしを探しますが、見つかりません。日が暮れそうになり、司恒しこう梅世青ばいせいせいに事情を話します。夜になり、臆病な小丸子しょうがんし夜霊侠やれいきょうに遭遇し、梅世青ばいせいせい夜霊侠やれいきょうの姿で小丸子しょうがんしの本音を聞き出します。小丸子しょうがんしは近況を話し、つい梅世青ばいせいせいに触れてしまいます。梅世青ばいせいせい小丸子しょうがんしに自分の印象を尋ね、言葉にできないという答えに考え込んでしまいます。

夜霊侠やれいきょうの忠告を聞き、小丸子しょうがんしは梅府に戻ります。巧雲こううん小丸子しょうがんしの世話をしようとしますが、司恒しこうに止められます。巧雲こううんが甘えると、司恒しこうは根負けします。小丸子しょうがんしがどこにいるか巧雲こううんが心配していると、小丸子しょうがんしが慌てて戻ってきます。巧雲こううんは二人にまた揉め事が起こるのを恐れ、小丸子しょうがんしに洗顔道具を渡して下がります。小丸子しょうがんしはどんな罰でも逃亡したことは言わないと決心しますが、梅世青ばいせいせいはもごもごと口を開き、戻ってきてくれたことに感謝します。

第7話の感想

第7話は、小丸子しょうがんし梅世青ばいせいせいの関係性が大きく変化する重要な回でした。梅世青ばいせいせいの盲目が偽りだったと知った小丸子しょうがんしは、怒りと同時に好機と捉え、大胆な行動に出ます。しかし、梅世青ばいせいせいの鋭さにあっさり正体を見破られ、弱みを握られてしまいます。この駆け引きの中で、二人の間に緊張感と同時に、奇妙な信頼感が芽生え始めているように感じました。

特に印象的だったのは、夜霊侠やれいきょうとして小丸子しょうがんしと接する梅世青ばいせいせいの姿です。普段は冷静沈著な彼が、夜霊侠やれいきょうとして小丸子しょうがんしの素直な言葉に触れ、複雑な表情を見せるシーンは、彼の心の揺らぎを感じさせ、今後の展開への期待を高めました。小丸子しょうがんしもまた、夜霊侠やれいきょうには素直な気持ちを打ち明け、梅世青ばいせいせいには見せない一面を見せています。この二人の相仮する関係性が、物語に深みを与えていると言えるでしょう。

一方、何一指かいつし陸英瑶りく えいようの再会シーンも感動的でした。お互いを思いやる気持ちと、緊迫した状況の中で交わされる暗号を使った会話は、二人の絆の強さを改めて感じさせました。また、小宝しょうほうの登場はコミカルな要素を加えつつ、物語をさらに複雑にしています。今後の展開において、小宝しょうほうがどのような役割を果たすのかにも注目したいです。

つづく