あらすじ

第9話は、梅府に閉じ込められたまる子が、そこから出るために懸命に字の練習をする様子を描いています。梅世青ばいせいせいは、まる子が三文字書けるようになったら解放すると約束し、まる子は真剣に練習を始めます。その中で、梅世青ばいせいせいとまる子の間にはほのかな心の交流が生まれますが、司恒しこうによって遮られてしまいます。

一方、小宝しょうほうは南霸天に叱責されたことで、郡主ぐんしゅを誘拐して南霸天に差し出すことを決意します。しかし、梅世青ばいせいせいと遭遇し、争いになり、二人は牢獄に入れられてしまいます。真実を知ったまる子は、巧雲こううんに契約のことを打ち明け、陸英瑶りく えいようを救い出す計画を練ります。

また、この回では、南香なんこう陸英瑶りく えいように対する態度や、秋華しゅうか何一指かいつしを梅府に連れ込もうとするなど、他の登場人物たちの関係の変化やそれぞれの行動も描かれています。

最後に、まる子は牢にいる梅世青ばいせいせいに感謝の気持ちを伝え、手のひらに約束の字を書きます。二人の間に徐々に信頼が芽生えている様子が伺えます。

ネタバレ

小丸子しょうがんし梅世青ばいせいせいに「三文字書けば梅府から出られる」と言われ、梅世青ばいせいせいの名前を練習することに。ぎこちない小丸子しょうがんしに、梅世青ばいせいせいは後ろから抱きしめ、手取り足取り教え始める。二人の距離が縮まり、ドキドキする中、司恒しこうが現れ、甘い雰囲気は破られる。戻った梅世青ばいせいせいは、真剣に字を練習する小丸子しょうがんしを見て、司徒しと凛に会いたがっていると思い込み、再び口論になる。怒った梅世青ばいせいせい司恒しこうと剣の稽古を始め、戻ると小丸子しょうがんしの姿はなく、歪んだ字だけが残っていた。

梅世青ばいせいせいは馬車で商会へ向かうが、小丸子しょうがんしはいない。一方、小丸子しょうがんしは約束の場所で何一指かいつしと会い、逃げるよう促されるが、責任感の強い小丸子しょうがんしは拒否。何一指かいつし巧雲こううんたちに現状を報告し、救出方法を模索する。

南覇天なんはてんは、夜霊侠やれいきょうの襲撃で人手が不足している小宝しょうほうの質屋を叱責する。南香なんこう小宝しょうほう南覇天なんはてんの機嫌を取るよう助言。寨に戻った小宝しょうほうは、王府が郡主ぐんしゅを娶ったという噂を聞き、南覇天なんはてんへの献上品として郡主ぐんしゅを誘拐しようと企む。

夜遅くまで字の練習をする小丸子しょうがんしに対し、梅世青ばいせいせいは容赦なく、逆につるし上げて練習させる。怒った小丸子しょうがんしは筆を投げつける。夜、王府に忍び込んだ小宝しょうほう小丸子しょうがんしを連れ去ろうとするが、梅世青ばいせいせいと鉢合わせ、激しい戦いを繰り広げる。目覚めた小丸子しょうがんしは二人の戦いを見て驚く。騒ぎを聞きつけた侍衛たちに囲まれ、梅世青ばいせいせいが盲目ではないと知った梅長雲ばいちょううんは、彼を牢に入れる。部屋に戻った小丸子しょうがんし巧雲こううんに問われ、契約のことを告白。巧雲こううん小宝しょうほうとの交換で陸英瑶りく えいようを救出する計画を立てる。

翌日、牢を訪れた小丸子しょうがんし梅世青ばいせいせいに感謝し、梅世青ばいせいせいの手のひらに三文字を書く。小丸子しょうがんしの顔を見て、梅世青ばいせいせいは微笑む。尋問部屋で、小宝しょうほう小丸子しょうがんしの容姿などをからかい、小丸子しょうがんしは激怒する。梅世元ばいせいげん小丸子しょうがんしを追い出す。その後、巧雲こううんは下見で糞車の出入りを確認し、二人は計略を練る。

小宝しょうほうが捕まり、南香なんこう陸英瑶りく えいようは心配する。陸英瑶りく えいよう南香なんこう小宝しょうほうの安否を尋ねるが、冷たくあしらわれるも、心配は隠せない。

秋華しゅうか何一指かいつしを梅府に連れ込もうとし、司恒しこうに怪しまれる。駆けつけた小丸子しょうがんしは、司恒しこうが刀を抜こうとするのを見て、何一指かいつしに大声で郡主ぐんしゅに訴えるよう指示する。

第9話の感想

第9話は、小丸子しょうがんし梅世青ばいせいせいの関係性が大きく揺れ動く回でした。字の練習を通して、二人の距離は一時的に縮まり、見ているこちらもドキドキするような甘い空気が流れました。しかし、司恒しこうの登場でその雰囲気はあっさり破られてしまい、梅世青ばいせいせいの誤解から再び口論に発展してしまうのは、もどかしいながらも二人の不器用さが表れていて微笑ましいと感じました。

一方、小宝しょうほうの誘拐騒動は、コミカルな展開ながらも、小丸子しょうがんしの置かれた状況の深刻さを改めて浮き彫りにしました。梅世青ばいせいせいとの思わぬ再会、そして戦闘シーンは迫力満点。梅世青ばいせいせいが盲目ではないことが梅長雲ばいちょううんにバレてしまう展開は、今後の波乱を予感させます。

巧雲こううんの機転と小丸子しょうがんしの協力で、小宝しょうほうとの人質交換による陸英瑶りく えいようの救出作戦が始動しますが、果たして上手くいくのかハラハラドキドキです。南香なんこう陸英瑶りく えいようの、小宝しょうほうに対する複雑な感情も今後の展開にどう影響していくのか気になります。

つづく