あらすじ
第13話は、崔行舟と柳眠棠の深い愛情と、彼らが直面する試練を描いています。崔行舟は柳眠棠と共に過ごす穏やかな日々に安らぎを感じつつも、迫り来る敗北の可能性、そして自らの命を落とす危険を予感していました。夜、二人は共に婚姻の証を書き記しますが、夜明け前、崔行舟は柳眠棠を守るため、密かに一人で旅立ち、離縁状を残していきます。しかし、柳眠棠は離縁状に落胆するどころか、夫の後を追って戦場へ向かうことを決意します。道中、孫芸児の放った刺客に襲われますが、持ち前の武芸と影の護衛の助けにより、難を逃れます。一方、趙泉は兵糧を船で運ぶため賀家を訪れますが、賀珍の兄に誤解され、悪ふざけとして捕らえられてしまいます。幸いにも、すぐに誤解は解け、危機を脱します。
ネタバレ
柳眠棠と崔行舟は、民衆の暮らしを体験し、温かい日々を過ごしていた。崔行舟は南を指さし、淮陽王の勝利を願った。柳眠棠は敗北したらどうなるかと尋ね、崔行舟は「馬革裹屍」となる覚悟を語った。
夜、柳眠棠は手作りの婚書の表紙を取り出し、崔行舟に内容を書き込むよう促した。崔行舟は時間を理由に断ろうとしたが、柳眠棠は既に内容を準備していた。崔行舟は柳眠棠を抱きしめ、一筆一筆丁寧に書き写した。深夜、柳眠棠が眠りにつくと、崔行舟は静かに家を出て行った。
翌朝、柳眠棠は機の上に手紙を見つけた。それは婚書ではなく、離縁状だった。崔行舟は柳眠棠に迷惑をかけたくない一心で、彼女を待つ苦しみから解放しようと離縁状を残したのだ。柳眠棠は手紙を読み終えると、すぐに乳母を呼び、荷物の準備を指示し、青州を離れると告げた。乳母は実家に帰るものと思い従ったが、柳眠棠の真の目的地は、崔行舟がいる戦地、栖州だった。
崔行舟は、柳眠棠が離縁状を受け取っても取り乱さず、怒りもせず、何の仮応も見せなかったと聞き、彼女の冷静さに驚いた。しかし、柳眠棠は離縁状を全く意に留めていなかったのだ。
孫芸児は、石義寛から柳眠棠が栖州に向かったことを知り、刺客を放った。しかし、崔行舟が柳眠棠の護衛に影武者を付けていたため、柳眠棠は難を逃れた。武術に長けた柳眠棠は刺客をあっという間に取り押さえ、荒野に放置させた。
崔行舟は、柳眠棠が乳母と共に追いかけてきたと聞き、普通の兵士の服に著替えて出迎えた。柳眠棠はまだ事情を知らず、淮陽王と同じように離縁状で済ませようとした崔行舟を叱責した。崔行舟は謝罪し、柳眠棠の真心に深く感動した。
一方、趙泉は、賀家を訪ね、兵糧輸送のための船を借りる相談をしていた。その時、賀珍の兄が趙泉を縛り上げ、賀珍の寝室に放り込むという愚行を犯した。賀家の主人が戻り、縛られているのが鎮南侯の趙泉だと分かると激怒した。趙泉は寛大な対応をした。
その後、趙泉が賀家の主人に船の件を改めて話すと、主人は趙泉が賀珍に求婚しに来たと勘違いし、喜んで費用全額免除を申し出た。趙泉は主人の厚意に感謝したが、この勘違いはさらに深まるばかりだった。
第13話の感想
第13話は、崔行舟と柳眠棠の強い絆と、周囲の人々のコミカルな誤解が交差する、感情豊かなエピソードでした。崔行舟が淮陽王の勝利を願いながら、同時に死を覚悟するシーンは、彼の忠誠心と柳眠棠への深い愛情を際立たせていました。柳眠棠が離縁状を受け取っても動じず、夫を追って戦地へ向かう決断は、彼女の芯の強さと愛情の深さを改めて示すものとなりました。冷静沈著な判断力と行動力を持つ彼女は、まさに現代的なヒロイン像と言えるでしょう。
一方、コミカルな要素も忘れてはいません。賀家の主人と息子の勘違いは、笑いを誘うとともに、物語に温かみを加えていました。特に、趙泉が賀珍に求婚しに来たと勘違いし、大喜びする主人の姿は、微笑ましい限りです。深刻な状況とコミカルなシーンのバランスが絶妙で、視聴者を飽きさせません。
つづく