あらすじ
第33話は、主に崔行舟と柳眠棠の関係の発展と、周囲の人々の動向を中心に描かれています。
崔行舟は、叔母の挑発に対し、叔父にその行為を止めさせるよう毅然と警告し、柳眠棠を守ります。そして、魯王の謀仮を鎮圧する任務を受けると、淮陽王妃の印を柳眠棠に渡し、不在の間の彼女の立場を確保しました。出発前には、太妃が正式に柳眠棠の身分を認め、家宝である貴重な夜明珠の釵を贈ります。この行為は、柳眠棠の屋敷内での地位を確固たるものにしただけでなく、叔母と廉の従姉妹の嫉妬も買いました。
一方、賀珍は焼き物の技術で成功を収め、商会の認可を得ます。石義寛は、自らの勢力を強固にするため、娘を宮中に送り込みます。皇帝はその意図を理解しつつも、政略的な考慮から一時的に受け入れます。
また、前線で戦う崔行舟は、柳眠棠に頻繁に手紙を書き、二人の愛情の深さを示します。太妃も柳眠棠への愛情を深め、彼女のために豪華な衣装や宝石を用意し、鎮南侯の宴席に一緒に参加しようとします。
ネタバレ
崔行舟の叔母がまたもや嫌がらせをし、柳眠棠に恥をかかせようと画策する。崔行舟は叔母のやり口を見抜き、叔父を呼び出し、これ以上叔母の横暴を許せば、自分の出世の道を断つか、廉一族を真州から追放すると警告する。これには叔母も恐れをなし、大人しくなった。
程なくして、宮中から魯王謀仮の知らせが届き、淮陽王である崔行舟に出兵命令が下る。挙式を待たずしての出徴となるため、崔行舟は母である太妃に頼み込み、淮陽王妃の印を柳眠棠に渡すよう説得する。当初は難色を示していた太妃も、息子の懇願に負け、印璽を渡すことに同意した。
出徴前、崔行舟は柳眠棠を訪ね、戦地へ同行する必要はないと告げる。柳眠棠は崔行舟の気持ちを理解し、太妃と共に帰りを待つと約束する。
崔行舟が出徴した後、太妃は柳眠棠を呼び出し、美しい木箱を渡す。中には一見普通の珠釵が入っていたが、太妃が部屋を暗くすると、珠釵は眩いばかりに輝き出す。それは世にも珍しい夜明珠の釵だった。太妃はこの家宝を柳眠棠に託し、彼女を淮陽王妃として認めた。
夜明珠の釵が柳眠棠に渡ったことを知った叔母と廉の従妹は、悔しさと嫉妬に燃え、淮陽王妃の座を奪おうと機会を伺う。
一方、賀珍は焼き物作りに没頭し、ついに納得のいく作品を完成させる。柳眠棠に意見を求め、皇帝が質素を好むことを踏まえ、細部に工夫を凝らす。その結果、重厚ながらも洗練された焼き物が出来上がり、商会のメンバーからも絶賛される。
石義寛は権力基盤を固めるため、他の娘たちを宮廷に送り込む。皇帝は石義寛の思惑を承知しつつも、遂王への備えとして、今は石義寛に協力的でいる必要があり、渋々承諾する。石雪霽の姉は、自分が貴妃になれると思い込み、皇后にも劣らぬ傲慢な態度を取る。石雪霽は内心不満を抱きながらも、姉の面目を潰さないようにする。
戦地では、崔行舟は柳眠棠に毎日手紙を送り、二人の愛情は深まっていく。太妃も柳眠棠の人柄を知るにつれ、彼女への愛情を深めていく。鎮南侯からの招待状を受け取った太妃は、柳眠棠を連れて宴に出席することに決め、彼女のために豪華な衣装を用意する。柳眠棠が新しい衣装を身につけると、太妃は彼女を絶賛し、自身の若い頃の宝石を柳眠棠に選ばせる。太妃は柳眠棠の美しさを改めて実感し、どんな衣装も著こなすと感嘆する。
第33話の感想
第33話では、崔行舟の出徴という大きな転換期を迎え、柳眠棠との絆がより一層深まる様子が描かれました。叔母の嫌がらせや廉の従妹の嫉妬といった障害も乗り越え、太妃から夜明珠の釵を授かるシーンは、柳眠棠が淮陽王妃として認められた象徴的な出来事と言えるでしょう。
出徴前の崔行舟と柳眠棠のやり取りは、互いを思いやる気持ちが溢れており、胸を打たれました。戦地という危険な場所へ赴く崔行舟の不安と、それを支えようとする柳眠棠の健気さが印象的です。二人の手紙のやり取りからも、離れていても繋がっている強い絆を感じることができ、今後の展開が楽しみです。
つづく