あらすじ
第四話は、崔行舟が柳眠棠を密かに監視する中で起きた数々の誤解を描いています。彼は柳眠棠が陸文と密会していると思い込み、待ち伏せを仕掛けます。しかし実際は、柳眠棠は竹林で趙泉と共に画師に会うために行っていました。彼女の目的は、自分の経営する陶磁器店のために画師に絵付けを依頼することでした。結果的に崔行舟は二人の誠意を画師に伝え、画師の招聘に一役買います。
その後、柳眠棠の陶磁器店は高価なため売れ行きが芳しくありませんでしたが、崔行舟は密かに有力者を手配し、全ての陶磁器を買い取らせ、彼女を支援します。しかし、この行為は柳眠棠に見破られ、彼女は崔行舟に嘘をつかないよう釘を刺します。
また、この話では、崔行舟の母妃の誕生祝いの席で、石義寛が崔行舟に兵権削減の圧力をかける場面も描かれています。崔行舟は巧みに対応し、水利工事への注力を宣言することで、出席者の賛同を得ます。
同時に、崔行舟の従妹である廉芮蘭が彼に好意を示しますが、崔行舟は彼女には全く興味を示しません。
ネタバレ
崔行舟は、囲碁の師事という名目で柳眠棠を監視していた。ある日、部下から陸文が残した暗号が見つかったと報告を受ける。暗号は待ち合わせの時刻と場所を示唆しており、崔行舟は罠を仕掛け、精鋭部隊を派遣した。
柳眠棠が外出する動きを見せると、崔行舟は密かに尾行する。彼女は友人である趙泉と会い、竹林へ入った。崔行舟の部下たちは固唾を呑んで見守ったが、実は柳眠棠は、以前趙泉から贈られた絵の画家に会うためだった。彼女は画家の腕を見込み、自分の窯で働くよう依頼したのだ。
崔行舟は、柳眠棠への疑念が杞憂に終わったことに赤面する。彼女は自分の事業のために画家の才能を求めていたのだ。画家が依頼を断ろうとした時、崔行舟は自ら出て行き、夫婦で画家の才能を高く評価していることを伝え、ようやく画家の承諾を得た。
一方、陸文の船は待ち合わせ場所に現れたものの、誰も来ないため引き返した。船には石義寛の名があり、崔行舟は彼らが石義寛と関係していると推測する。
柳眠棠の陶磁器店が開店したが、高価なため売れ行きは芳しくない。閉店後、ある客が全ての商品を買い占めた。柳眠棠は大喜びするが、崔行舟はその陶磁器に、以前柳眠棠に見せた暗号と同じ模様が使われていることに気づき、彼女は本当に過去の記憶を失っているのだと確信する。
翌日も客足はまばらだった。姑がうっかり口を滑らせたことで、柳眠棠は崔行舟が商品を買い占めたことを知る。彼の優しさに感謝しつつも、嘘をつかないよう釘を刺す。
崔行舟の母妃の誕生祝いの席に、石義寛が現れる。彼は太后の威光を笠に著て、崔行舟に兵権削減を迫る。しかし崔行舟は、治水工事の計画を公表し、民のために尽くす意思を表明することで、石義寛の要求をはねつける。
祝いの席には、崔行舟と婚約している廉芮蘭もいた。彼女は崔行舟に好意を寄せているが、崔行舟は彼女に気がない。母妃の意向と、廉芮蘭の父が兵部に勤めていることから、婚約を受け入れただけだった。
第4話感想
第4話では、崔行舟の柳眠棠への不信感が少しずつ薄れていく様子が描かれていました。疑いながらも、彼女の行動の真意を知り、自分の誤解に気づく度に赤面する姿は、彼の不器用ながらも誠実な人柄を表しているようで微笑ましかったです。特に、画家の件では、眠棠が自分の事業のために行動していたと知り、素直に謝罪するのではなく、自ら画家の元へ行き、夫婦で画家の才能を高く評価していることを伝えることで、間接的に眠棠への謝罪と信頼を示す場面は印象的でした。
一方、眠棠は記憶を失っているにも関わらず、持ち前の機転と商才で陶磁器店を営んでいます。売れ行きは芳しくないものの、前向きに事業に取り組む姿は健気で応援したくなります。崔行舟が自分のために商品を買い占めたことを知った時の仮応も、怒るのではなく、嘘をつかないように釘を刺すという大人な対応で、彼女の賢さが伺えました。
二人の関係は、まだ完全に信頼し合えているとは言えませんが、少しずつ歩み寄っているように感じます。特に、崔行舟は眠棠の行動の真意を知り、彼女の才能や優しさに触れることで、徐々に惹かれていっているのではないでしょうか。今後の二人の関係性の変化、そして眠棠の記憶が戻るのかどうか、ますます目が離せません。
つづく